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第332話 幹部たちの武器3

お久しぶりです。

最近投稿できてなくてすみません。

少しバタバタしておりました。

「にしても、あれはすごいわね。シェールにあれほどぴったりなものもないわ」


自室に戻り、部屋でゆっくりしているとミコが話しかけてきた。


「そうだな。だがあれは多分「創造」では創れなかっただろう」


「そうなの?」


「あぁ、「創造」はありとあらゆるものを創るスキルだ。だが恐らく俺ひとりではあれを創るには至らなかった。出来てあれの劣化品だろう。「創造」は俺がイメージしたものを創るスキルだが、そのためには明確なイメージが必要だ。それには見た目だけでなくそれに宿るスキルまで原理をふくめてしっかりとイメージしなければならない。他の幹部たちは戦い方がはっきりしているからその幹部にあった武器をイメージしやすいんたが、シェールは手数が多い分、それにあった武器というのはイメージできなかった。そしてシェールからを聞いて変幻を創ろうとしてもあの「完全模倣」と言うスキルは原理が想像できないからイメージ出来ない。出来たとしてもそれには俺の全魔力でも足りないほどの膨大な魔力を必要とするだろう」


「ふーん。それじゃあ変幻は私の吸魔よりも強いんだ」


ミコが拗ねたように言う。


「別にそういうわけじゃない。神魔も王魔も吸魔もゼロから創ろうと思えば恐らく変幻よりも膨大な魔力を消費するだろうさ。以前「創造」出来たのは既に存在していたもので俺の魂が覚えていたからだ」


神魔と吸魔を転生当初、魔王の記憶がない俺が「創造」で創れたのはとある事情により、俺の魂に神魔と吸魔の情報が刻み込まれていたからだ。

神魔と吸魔は俺が創った神器の中でもかなり特殊なものだ。

神魔には神龍が、吸魔には神霊が宿っているのだからな。

まぁ神龍と神霊に関しては俺が創り出したわけではないが。


「まぁでも、殺魔とか死魔に比べたら多いかもしれないな。ただ、作るための魔力量が多いからと言って強いと言うわけでもないがな。結局その者に合った武器でなおかつその使い手と武器にあったスキルが重要だ」


「それもそうね。確かに変幻は強そうだけど、私ではシェール程十全に扱うことは出来ないわね」


「そうだ。そして変幻を吸魔にしたとしてもお前レベルで扱うことはシェールには無理だ」


「それはそうね。吸魔を一番うまく使えるのは私だという自負はあるわ。なにせ、シンが私のために創ってくれた武器だもの」


そう言ってミコは笑う。

どうやら機嫌は直ったようだ。


「シェールには何か得意な武器があるというわけではない。だがシェールは大体の武器を実践で十分に使えるレベルで使える。無論、その武器を専門とした扱う本職には及ばないが、その分シェールは手数で戦う。そして変幻はシェールの手数を無限に増やせる武器だ。シェールに最も適した武器と言えるだろう」


「そうね。本職には劣るっていうけど、それは幹部の中ではの話。魔王軍の幹部は間違いなく世界最高峰の実力者。幹部レベルじゃなければその武器を一生かけて磨いた本職でも相手にならない」


「そうだな」


「それで、次は誰の武器を創るの?」


「一応レイメスの予定だ。ただ今日は魔力と神力を使いすぎて疲れた。明日にする」


「それがいいわ。とりあえず、私の魔力と神力をちょっと渡すわ「ハイマナヒール」「魔法創造:ゴッツパワーヒール」」


ミコから魔力と神力が与えられる。

そのおかげで疲労はかなりマシになった。

魔力も神力もミコの半分が分け与えられたようだ。


「ありがとう。だいぶ楽になった」


「ふふ、とか言ってシェールとの武器作りに私を同伴させたのはこのためだったんでしょ。もし製作途中に魔力や神力がなくなったら私に貰う気で」


「バレてたか」


俺は苦笑する。

本当に、ミコには隠し事が出来ない。


「バレバレよ」


ミコはそう、楽しそうに笑った。


「でも、シン。分け与えたせいで魔力と神力がかなり減っちゃって疲れたわ。だから、ご褒美、頂戴」


ミコはそう妖艶に笑う。


「なるほど、最初からこれが狙いだったのか。分かった」


そうして俺はミコと部屋に戻り、血を吸いつくされるのだった。





翌日


今日はレイメスの武器を創る予定だ。


「今日もついて行っていい?」


「いいぞ」


「やったー。ありがと」


ミコも一緒に来てくれるらしい。


「さてと、レイメスはどこかなっと」


「「サーチ」したけど。反応がないわね。それじゃあ部屋か。どこかに出かけているかだな」


「とりあえず。部屋に行きましょう」


「そうだな」


俺とミコは「テレポート」でレイメスの部屋の前に転移する。


コンコン


「レイメス、いるか?」


俺はドアをノックし、部屋の中にいるか確認する。


「反応がないわね。どこかに行っているのかしら?「念話」する?」


「いや、先にこっちだ」


俺はレイメスの横の部屋を指さす。


「なるほど。確かにそっちに入る可能性もあるわね」


そうして俺はその扉をノックする。


「レイカ、レイメスはいるか?」


そう、俺がノックした部屋はレイカの部屋だった。

レイカはレイメスから魔力や血を吸っているからな、昨晩も吸っていた可能性がある。

少し待つと、扉が開いた。


「魔王様、おはよう。レイメスならベッドで寝てるわ」


「そうか。それは、邪魔してしまったな。レイメスが起きたら「俺の部屋に来てくれ」って伝えてくれないか?」


「りょーかい」


「レイメス魔力と血、どうだった?」


ミコが突然、レイカに問う。

脈絡ない問いだったが、レイカは赤面する。

これは、、、


「どうやら、レイメスの血と魔力にどっぷりとハマったみたいだな」


「な、何で昨日吸ったことがバレて」


「いや、そりゃ分かるわよ。普段早起きなレイメスがこの時間にまだ眠ってるんだもの。昨夜に何かあったって考えるのは自然なこと。そして、寝ているのがレイカの部屋ってことは2人の関係的に血と魔力を吸ったってことは簡単に予想出来るわ。勿論確信はなかったけど、カマかけたら簡単にひかかってくれて、顔真っ赤にしちゃって、かっわいいー」


ミコが楽しそうに笑いながらレイカをからかう。

俺もその可能性を考えたからこそレイカの部屋をノックしたわけだが、本人に直接聞く気はなかった。

無論気になっていなかったかと言えば嘘になってしまうが。


「別におかしなことではあるまい。種族特性というのは本能の塊だからな。相性の良い血、魔力にハマってしまうのは自然なことだ」


「そうよ。私も吸血姫だけどシンの血にハマりすぎてシン以外の血は飲めないもの」


「俺も魔族の特性としての魔力吸収に関していえばミコの魔力以外ありえないな。戦闘ならば多少我慢できるが、基本的には吸収してもすぐに魔法やスキルで使用して体外に排出するようにしてるし。まぁ幹部たちの魔力は無理矢理排出する程嫌なわけではないが、それでもやっぱり魔力を貰うのならばミコのがいいと思ってしまうな」


「まぁ」


「俺達が言いたいのは」


「「自分と相性の良い血や魔力に依存するのはおかしなことじゃないから気にするな(しないで)」」


「分かったわ。ありがとう」


レイカは更に顔を赤くする。


「そ、それじゃあレイメスへの伝言は任せて」


バタン


それだけ言ってレイカはドアを閉めてしまった。


「少しからかいすぎたかしら?」


「いいんじゃないか。本気で嫌がっている様子もなかったし。それより」


俺はミコの頬にキスをする。


「レイメスが来るまで、魔力を」


「分かったわ。昨日はたくさん血を貰ったから魔力は余ってるし、たくさんあげる」


そうして俺達も部屋に戻り、俺はレイメスが来るまでひらすらにミコの魔力を吸収し続けるのだった。



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