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第331話 幹部たちの武器2

お久しぶりです。

ゴールデンウイーク、少々忙しくて全然投稿できませんでした。

「まさか、オリハルコンを作られたのですか?」


「あぁ、「創造」を使っていくことで神器に関しての知識が着いた。その中の知識の一つがオリハルコンについてだ。オリハルコンは大量に魔力を含んだ物体に対して魔力4、神力11の割合で神力を注ぐことで作ることが出来る。まぁ物体と言ってもミスリルくらいでしかオリハルコンになる程の魔力を含めないがな」


「なるほど。では私でもオリハルコンは作れますか?」


「今のシェールでは神力が足りないな。俺でもギリだ。俺以外に出来るとしたらそれはミコくらいだろう」


「そうですか。ですが神力さえあれば私でも作れるのですね?」


「あぁ、なるほど。なら」


シェールが何か悪い顔を考えている。

何か策があるのだろう。


「それより、完成品を確認しよう。オリハルコンの特性は硬さだけじゃない」


「そうですね」


「どうなるのかしら?」


俺達は金属に対して「超鑑定」を発動する。


名前:なし

レベル:1

種類:不明

加護:生産神、創造神、魔王

スキル:完全変化、増幅、分離、物体完全解析、完全模倣

適正属性:火、水、風、土、雷、光、闇

所持者:シェール・ノワール・ブラックバタフライ

破壊不能


「これは」


「見たことがないスキルばかりだな。シェール、使ってみてくれ」


「それでは「完全変化:剣」」


シェールが金属を手に取り、スキルを発動する。

みるみるうちに金属が変形し、見た目は極一般的な剣の形となった。


「見た目は普通の剣だな」


「はい、問題は強度ですが」


どうしようか困っているシェールに俺は「神器召喚」で神魔を召喚し、構える。

すると突然ミコが「エリアテレポート」を発動する。

転移した先は魔境にある俺達の家の前。

ここなら多少剣を振りまわしても問題ない。

シェールも状況を見て俺とミコの意図を察したらしい。


「魔王様、では」


「あぁ、来い」


シェールが無言で斬りかかってくる。


ガキンッ


俺は神魔でそれを受け止める。

これだけでも明らかな強度の上昇が目に見えて理解できる。


「今度はこっちから行くぞ」


俺は加減をしながらではあるが、シェールの剣に俺の神魔をぶつける。


ガキンッ


「加減しているとは言え、俺の攻撃を防いだか。どうやら「超鑑定」の破壊不能の記載は事実だったようだな」


「はい、鑑定上には記載がありませんでしたが恐らくこれは神器に相当するかと」


「はは、面白いな。さて次のスキルを試してくれ」


「はい、解除」


シェールは剣をまたインゴットの状態に戻す。


「増幅」


シェールがスキルを発動した瞬間、金属がいきなり大きくなった。


「増幅、体積を増やすスキルか」


「だけど、これ意味あるのかしら?」


「これだけだと意味はないけど、このスキルはもう一つのスキルと嚙合わせることで使えるようです。「分離」」


シェールがまたスキルを発動する。

大きくなっていたインゴットが真っ二つに分かれた。


「ここから更に「完全変化:剣」」


シェールがまたスキルを発動する。

先ほどと全く同じ見た目、大きさの剣が二本。


「なるほど、確かにこれは有用なスキルだ」


「はい、投擲武器などにも使えます。この金属がひとかけらでもあれば無限に再生できるのですから。無論スキル発動時に魔力を消費しますがそこまでの量ではありません」


「それにその金属インゴットよりも大きな体積のものにも変化できるってわけね」


「そのスキルも中々に優秀そうだな。では次のスキルだ」


「魔王様、次のスキルは解析系のスキルのようですが何を解析しましょう?」


「そうだな。じゃあ」


俺は手に持っている神魔をシェールに渡す。


「神魔を解析してみてくれ」


「よろしいのですか?」


「あぁ、実は俺も神魔の全てを知っているわけではないのだ」


「どういう?神魔は魔王様が創ったのでは?」


「あぁ、確かに神魔も王魔も吸魔も魔王城も全て俺が作ったものだ。だが俺はそれらを完全に理解出来てはいない。どれも「破壊」の力を「反転」させた創造の力では作れないものだ」


俺は4000年前、様々な物を作った。

だが4000年前の俺は今のように創造神の加護を持っていなかった。

その時俺がどうやって作っていたのかと言えば、普通に手で作ったり、魔法を使って作ったり、そして「反転」という対象のスキルの効果を反対にするスキルで「破壊」を反転させることで魔力によって物体を創り出すという「創造」を疑似的に再現してものを作ったりしていた。

だが当然、手作業や魔法では破壊神の加護という何かを作るのに最も適していない才能を持つ俺では神器なんて作れない。


「では、どうやって創ったのです?」


「それは、それは」


「魔王様?」「シン?」


俺は頭に手を当てる。

何故だ、思い出せない。

俺は、どうやって神魔や魔王城を創ったんだ?


「記憶が、ない」


「シン、どうしたの?大丈夫?」


「あぁ、大丈夫だ。ただ、思い出せない。俺は神魔、王魔、吸魔、魔王城を創った時のことを一切思い出すことが出来ない」


「4000年前のシンは「完全記憶」を持っていたわけでもないし、忘れているだけじゃない?でも、確かに私もシンに吸魔を創って貰ったときのこと、思い出せないわね」


「魔王様と「災禍」の二人ともが思い出せないとは。まぁ無理に思い出す必要もないですよ。どうせ今から解析するのですし」


「そうだな。頼む」


「はい、では「物体完全解析」」


シェールがスキルを発動した瞬間、金属がひとりでに動き出し神魔を呑み込んだ。

その様はまるでスライムのようだった。

すると、神魔を呑み込んだ金属が突然光り出した。

数秒経つと光が収まり、金属がまた一人でに移動する。

しっかりと神魔もそのままだ。

恐らく纏わりついて解析したのだろう。


「それでシェール、何か分かったのか?」


「それが、何もわからず。結果として出てきたのは神魔のステータスと材質、そして神魔に神龍が封じられているということくらいです」


「どれも既に知っている情報か」


「はい、ですが恐らくこのスキルは次のスキルの発動のために必要なものですから「完全模倣」」


シェールがそのスキルを使うと、金属は形を変え神魔そっくりの見た目となった。


「これは」


シェールが目を見開き、そして森の方を見る。


「すぅー。はぁ」


シェールは何やら深呼吸をしている。

何をするつもりだ?


「神龍斬」


シェールが森に向かって神魔を振るう。

すると、「スラッシュ」とは比べ物にならない大きく早い斬撃が放たれた。

それは間違いなく、神魔のスキル「神龍斬」だった。


「驚いたな。まさかスキルまで模倣しているのか」


「どうやらそのようです。さすがに神魔に宿っている神龍までは模倣出来てはいないようですが。「神龍斬」「神力撃」「魔力撃」「魔法斬り」のスキルは使えるようです」


「今の神魔を完全に模倣出来たわけじゃなさそうだな。そのスキルなら恐らく神魔がレベル1の時に使えたスキルだ。模倣品ならば十二分な性能と言えるだろう」


「はい」


その後、シェールには王魔と吸魔も模倣してもらったがどれもレベル1の時からあったスキルは使うことが出来た。


「とりあえずそれがかなり有用なものだということは分かった。今後その武器のレベルを上げて神魔を模倣した時に今使えないスキルが使えるようになったりしたら教えてくれ」


「承知しました」


「さて、最後だ。名前を決めよう」


「はい、魔王様がつけてくださると嬉しいです」


「よいのか?これはお前と俺の共同開発品だ。お前にも名をつける権利はある」


「いえ。魔王様につけていただきたいのです」


「お前がよいならばよい。そうだな。「変幻」なんてどうだろう」


「「変幻」気に入りました。魔王様からの褒美、しかと賜りました。大切に使わせてもらいます」


「あぁ。俺もいい経験が出来た。ありがとう」


俺はそう言って笑う。

そうして俺とミコは製作部屋から出たのだった。

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この作品の番外編です。

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