第327話 全員参加の幹部会議
お久しぶりです。
前話にも書きましたが毎日投稿は作者の受験が終わるまでしません。
それと今日から新章開始です。
追記:感想にて巻き返しカウントはない方がよいとのご指摘を頂きましたので今後後書きに記入はしません。ただ、私としても141話分投稿しないのは気になるので勝手にこちらで記録し、現在残っている、あと141話分はしっかり不定期ながら絶対に投稿します。後書きで巻き返しカウントが見えなくなっただけだと考えてください。
十六魔将軍任命式の翌日、俺は幹部を会議室に集めた。
今後のことについて会議をする必要があるからだ。
俺は指定した時間通りに会議室に「テレポート」すると既に全員揃っていた。
ミコが俺を見る、その意図を理解した俺は頷いた。
「これより、魔王軍幹部会議を始めるわ」
ミコが会議の開始を宣言する。
「まずは以前の魔王様に命じられた命令の進捗状況の報告から。それじゃあ最初はレイメス達から。新たな十六魔将軍は前の会議の時いなかったから命令の内容も一緒にお願い」
「では私が。私、「黒蝶」、「死軍」は魔王様よりバタフライ王国の貴族を監視し、魔王軍に害をなすのならば阻止しろと命じられていました。結果から言いますとバタフライ王国の貴族たちは皆で協力し魔王様の殺害を企てています。ただし、まだ計画を建てている段階であり直接的な行動としては正教会に魔王軍の情報を横流ししているくらいのようです。無論正教会への手紙や使者は全員殺しています」
「愚かね」
「ここまでとは」
「殺しましょう。魔王様」
「まぁ、落ちつけ。予想は出来たことだ。ご苦労だった。今後は監視せずともよい。別にあいつらが持っている魔王軍の情報なんてたかが知れている。それに何かあれば殺せばいい。シェールの負担は増えてしまうだろうが」
「問題ありません。バタフライ王国は私が完全に支配していますので、上級貴族が一斉にいなくなってもどうとでもなります。まぁその時は「万能」、助けて」
「勿論です」
「さっすがガーナ。「万能」の二つ名にふさわしい」
「まぁとにかく、レイメス、シェール、アンデス。ご苦労だった。3人に褒美を与えようと思うが何か望みはあるか?」
「では、私は魔王様が創った武器を頂きたいです」
「私も専用の武器が欲しいわね。せっかくだから魔王様と一緒に創りたいわ」
「私も武器が欲しいです」
どうやら皆専用の武器が欲しいようだ。
確かに七魔公でシェールとレイメス、あとルミネス以外の4人はそれぞれ俺が創った武器を使ってるな。
それが気になっているのだろう。
アンデスも最近はよくライシュと摸擬戦をしてるし、力を求めているのかもしれない。
「次にセーラ達」
「私達はナイト王国の正教会の破壊と正教会の信徒の抹殺を魔王様に命じられました。私達は明確に正教会に属する者を平民も貴族も関係なく片っ端から皆殺しにしました。それとナイト王国内の正教会やそれに属する建造物も全て破壊しました。それによってそこそこ大きめの騒ぎも起こってしまいましたがナイト王国はそこまで正教会と深いかかわりのある国でもないので時間と共にその騒ぎは沈静化していくかと」
「さすがだな。この短期間でそこまでやるとは。まぁ騒ぎになったところで気にすることではない。どうせナイト王国を支配したら正教会は完全に滅ぼすからな。それが速くなっただけの話だ」
「お褒めに預かり光栄です。それと以前からいた魔王様と「災禍」「聖女」を監視していた正教会の愚か者等ですが、目障りでしたので殺しました」
「あぁ、そんなのもいたな。よくやった。皆も正教会の者は見つけ次第殺してくれ」
前から学園で何者かが俺達を監視しているのは知っていた。
そしてそれが正教会の者であることも。
そもそも魔王の正体をミーゼが明かしてるんだから魔王を監視するのは正教会として何らおかしなことではない。
が、結局俺達の移動は転移なので魔王城にまで正教会の者が来ることはなく監視されるのは学園にいる時のみだったので始末するのも面倒で放置していた。
セーラ達はそれを始末してくれたらしい。
「セーラ、ミーゼ、リーフェ。ご苦労だった。褒美に何を望む?」
この3人は普通に褒美をと言っても遠慮するから言い方を変える。
「あ、あの。シン、ここでは恥ずかしいからまた今度。でも、いい?」
セーラが赤面しながらそう言ってくる。
会議で俺のことをシンと言うあたり余裕がなさそうだ。
まぁ別にいいんだが。
「わかった」
「私は、、今すぐに思いつかないので保留にしていただきたいです」
「了解。決まったら教えてくれ」
「わ、私も。あとででお願いします」
「?分かった」
リーフェも赤面していた。
何を考えているのだろうか。
少し恐怖を感じる。
「次にルミネスとガーナ」
「私とガーナは魔王様に魔王城の増築を命じられた。ガーナが近くにあった古代遺跡とかダンジョンとかを色々と持ってきて私が魔王城に取り込んで。っていうことを繰り返している。最近はそれが進みすぎて私も追加された部屋とか能力とかを全て把握できていなくて定期的に確認している」
任命式の時のカメラ機能もその一つだった。
あれは非常に有用なものだ。
やはり、魔王城の増築には夢が広がるな。
「そうだな。一気に増えすぎると管理も難しくなるし一旦増築は中断しよう。ガーナは休んでくれ。ご苦労だった。ルミネスは悪いが能力とかの把握に努めて欲しい」
「ありがとうございます」
「勿論」
「褒美は、、」
「魔力」
ルミネスが即答した。
俺はルミネスに魔力をあげた。
ルミネスが分かりやすく上機嫌になった。
「それでは魔王様、私も魔王様の創った武器が欲しいです」
「分かった用意しよう」
ガーナも最近よく魔物を狩っている気がするな。
まぁ強くなって悪いことはないだろうし、いいか。
「最後。ゼミルとヨルね」
「私達は魔王様により病を振りまいて周辺国家の国力を低下させることを命じられました。目論見は成功しておりナイト王国とバタフライ王国の周辺国家は地方を中心に感染する重めの病を振りまきました。特に平民の間で広まっているようで。国によっては国民の6割がその病を患いました。普通に死ぬ可能性もある危険な病です。勿論、ナイト王国やバタフライ王国の民には感染しないようにしてあります」
「また、私の病を治せる者は殺すか魔王城の牢屋に入れてあります」
「うむ。さすがの仕事だ。ご苦労だった。これが後々楽になってくるだろう。武力面は十二分にあるとはいえ。世界征服を始めたらどうせ戦うんだしその時は敵軍がしんどい方がいい」
「「ありがとうございます」」
「褒美は何を望む?」
「「保留で」」
ゼミルとヨルも保留を選択した。
まぁ別にいいんだが、少し怖い。
「さて、報告は以上です。魔王様」
「皆ご苦労だった。さて、これでとりあえずこの大陸を支配する準備は出来たと言えるだろう。信用できない配下達の動向も分かった。この大陸を支配する上で一番最初にとるだろうナイト王国の正教会の排除も大方済んだ。周辺国家に病魔を振りまき国力の低下もさせた。ついでではあるが魔王城も大幅に強化された。皆のおかげで世界征服の第一歩、大陸支配が容易となった。正直さっさと周辺国家を支配したいところだが、それよりも先にすべきことがまだある」
「先にすべきこと、とは?」
ゼミルが代表して聞いてくる。
「魔王国の再建だ。せっかく支配するのなら国を再建してからの方が色々と都合がいい。幸い俺の「創造」を使えば必要な建物や魔道具を用意することはすぐに出来る。せっかくだし4000年前とは少し変えて創ろう。俺が都市を創っている間は休んでいていいぞ」
「さすがにそうはいかないわ。私は手伝う」
「ありがたいが、最近俺とずっと一緒だっただろ。たまにはセーラ達とゆっくりしろ」
「、、、分かったわ」
ミコは少し渋ったが了承した。
「それじゃあこれにて会議を終える。都市の再建が済めばまた招集する。何かあれば呼ぶだろうが、ゆっくり過ごしてしっかりと英気を養え。俺からは以上だ。解散」
俺はそう言って会議を終わらせる。
こうして久しぶりの幹部会議は終わったのだった。
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