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第33話 護衛騎士

初心者です。

生暖かい目でご覧ください。

誤字脱字等ございましたら、ご連絡ください。

俺とダンべは摸擬戦が終わったあと、ミコのとリルとかいう魔法師団長の摸擬戦を横目に話をしていた。


「すまなかった。子供だからと強い気配を感じないから加護だけのやつだとお前を舐めていた。本当に強いんだな」


ベリルは俺に頭を下げた。


「ダンべ。お前、俺の称号までちゃんと見たか?」


「称号?」


「やっぱりちゃんと見てなかったか。もう一回「鑑定」していいからちゃんと見てみろ」


そういうとダンべは俺を「鑑定」する。


「っな「剣神」だと」


「分かったか。お前も武人ならその称号の意味が分からないわけではないだろう」


「「剣神」の称号の取得条件は世界最高の剣士だと世界に認められることだと伝わっている。それを剣系の加護ではないお前が取得できるということは余程強い剣士だということ。そいつに俺は剣を使わずぼろ負けしたわけか」


「そういうこと。加護とかレベルに目が行くのはわかるけど、せっかく「鑑定」できる機会があったんだからどれだけ弱そうでもたくさん情報を読み取っておいた方がいい。それと強さを感じないと言っていたがそもそも超一流の武人は強さなど感じさせない。戦いというのはさっきのお前見たいに相手を油断させた方が有利だからな」


「なるほど」


「実際、俺も魔力とかを漏らさないようにしている。少し見せてやろう」


そう言って俺は普段操作して外に出さないようにしている魔力を外に出す。


「くっ」


苦しそうだな。

魔力の多い人は少量だが常時魔力が外に少し流れていってしまうらしい。

それは俺やミコ、セーラも例外ではなく俺ら三人は魔力が多すぎてその少量でも一般人なら失神してもおかしくないレベルなので普段は操作して抑えている。


「どうだ強さは感じたか」


「あ、あぁ」


「勉強になった」


「そりゃ何よりだ」





ミコ視点


摸擬戦が終わったあと、私はリルに「ハイヒール」をかける。


「これは、回復魔法?」


「正解。これでもう痛くないでしょ」


「あぁありがとう。にしても本当に強いな」


「ふふ、ちなみにだけどシンもあの程度なら余裕でできるわよ」


「あの少年もか」


「ま、少なくとも中級程度の魔法なら無詠唱で使えるようにしなさい。普通の白兵戦だったら一瞬で距離を詰められて終わりだわ」


「そうだな」


「まぁとにかくせめて詠唱の長さを少くなくするところから始めなさい」


「分かった。ありがとう」





セーラ視点


「お父様、私が強くなったところも見せたいです」


「強くなったというのはどういう?」


ダンべさんが聞いてきた。


「実は私、魔境にいる間シンとミコに色々戦いを教えてもらってたの。シンからは近接戦闘をミコからは魔法を」


「「羨ましい」」


ダンべとリルは本当に羨ましそうにしていた。

二人とも真面目で強さを求めるタイプだから自分より強いシンとミコに指導してもらえた私が羨ましいんだろうな。


「そうだ、二人が私の相手をしてくれないかしら」


「「構いませんよ」」


「それならするか」


私は広いところに移動する。

最初はダンべのようだ。


「両者構えて、はじめ」


「手加減はいらないわ。でもそうねせっかくだし私は魔法禁止でいくわ」


「それだけの自信がおありなら本気でいかせてもらいましょう。ナイト王国騎士団量ダンべ参る」


ダンべは私に近づいてくる。

私は「無限収納」から殺魔出す。


カンッ


「その武器、ただのナイフではございませんな」


「正解。これはシンに創ってもらった神器なの」


「羨ましいですな。ではどんどん行きますぞ」


「いえ、もう終わりよ」


私は一瞬で近づいてダンべの背後を取り、背中を殺魔の柄の部分をたたく。


「グホッ」


ダンべは倒れた。


「勝者セーラ」


「ふふ、嬉しいものね」


周りにいる者たちはただ騒然としていた。

最初は陛下が連れてきた神族系の加護を持った二人の力試しだった。

そして二人は陛下が言ったようにとても強かった。

だが、セーラが戦いたいというのは予想外だった。

そしてまさかのダンべを倒すとは思っていなかった。

皆一瞬ダンべの八百長の可能性を考えたが、ダンべはそんなことをするタイプでもなければ目で追えない速度だったのは事実だったので。

もうわけがわからなかった。


「次は私ね」


「よろしくリル」


「両者構えて、はじめ」


「ミコがそうだったし、そうねぇ私は中級以下の魔法以外使わないわ。勿論魔法名も言う」


「あまり舐めないでください」


「土よ命を宿し敵を倒せ「ロックゴーレム」」


「「ロックゴーレム」召喚魔法ね確か土属性上級魔法だったかしら。まぁどうでもいいわ風属性下級魔法「ウィンドバレット」」


私はロックゴーレムに風の弾丸を放つ。

するとロックゴーレムは倒れた。


「嘘でしょ。一撃で」


「これで終わらせるわよ水属性最下級魔法「ウォーター」雷属性最下級魔法「サンダー」」


私はリルに大量の水を浴びせてから電気を放った。

リルは気絶した。


「勝者セーラ」


自分の成長が実感できて、セーラはかなり上機嫌になった。





シン視点


なんやかんやあったが俺たちは会議室に戻ってきていた。

ちなみに気絶したダンべとリルは二人の部下らしき人に快方されていた。


「まぁこれで二人の実力とセーラの成長はわかってもらえたと思う」


全員が頷く。


「それで、セーラも王女だから本来は護衛騎士をつけないといけないんだけど本人の希望で今までいなかったが、ここに適任者が現れた。というわけでシン君とミコちゃんにはセーラの護衛騎士になってもらおうと思うんだがどうだ?」


「まってくれ、陛下」


「ダンべ、シンの実力は十分わかっただろう」


「勿論だ。力不足なんて言わねぇむしろ逆だ、それほどの人材を一人の護衛騎士にするのはもったいない。俺としては騎士団の副団長になってほしい。実力的には団長の席を譲っても問題ないが年齢が問題だからな」


「それなら私も魔法師団の副団長にミコちゃんが欲しいです。それにセーラ様ご自身もかなり強くなられたし、今更護衛なんていらないと思います。むしろ人手不足の騎士団や魔法師団に優秀な人材を回してほしいです」


ダンべも横で首を盾に振っている。


「ダメだ。確かにセーラは強くなったが、だからと言って王女の護衛騎士を開けたままなのは問題だし、そもそも王女なんだから自分で戦うのは外聞的にもよくない。優秀な人材が欲しいのはわかるが今回は分かってくれ。それにセーラの護衛騎士になるわけだからどうしても貸してほしい時はセーラにお願いしろ」


「「承知しました」」


さすがは団長二人だ、陛下の命令には従順だな。


「それでは今からでも謁見の間に行って拝命しちゃいましょう。地方貴族が面倒くさくなる前に」


「そうだな」


俺たちは謁見の間に移動する。

そしてレイルさんは玉座にミリーさんはその隣の席にセーラはもうは反対隣の席に座る。

他の会議に参加していたメンバーも所定の位置があるらしくそこにたつ。

ちなみにだがいつの間にかジルさんはどこかに行っていた。


「これより、セーラ第一王女殿下の護衛騎士拝命の儀を行う。シン、ミコ、前へ」


「「はっ」」


俺たちは前に出てひざまずく。

すると、セーラが俺たちに近づく。


「ミコ、貴女の多彩な魔法でこの私を守ってください」


「セーラ王女殿下に忠誠を」


ミコがそういうとセーラはミコの額にキスをして赤いブローチを渡す。


「シン、貴方の素早く力強い剣術でこの私を守ってください」


「セーラ王女殿下に忠誠を」


セーラは俺の額にもキスをして青いブローチを渡す。

セーラは後ろに下がっていった。


「これにてセーラ第一王女殿下の護衛騎士拝命の儀を終える」


そして今日の定例会議はそのまま解散となったらしい。

その後はセーラに城の案内をしてもらった。

俺たちの部屋はかなり広かった。

もちろんだが俺とミコの部屋は別れている。

セーラの部屋は俺たちの部屋よりももっと広かった。

ただ、物がないので寂しい感じがした。

なんでもセーラは物欲がなく、お小遣いはもらうが溜めちゃうタイプらしい。

欲しい物があればなんでも創ってやろう。

そして大体の場所の説明が終わった。


「まぁこんな感じね。大体把握できたかしら?」


「俺らには「完全記憶」があるから問題ない」


「そうだった、すっかり忘れてたわ」


「そういえば、護衛騎士って何をすればいいんだ?」


「基本的には私の護衛をしていればいいわ。っていっても護衛騎士って割と主人の召使い見たいなものだったりするの。まぁ私はシンとミコをそんな風に扱う気はないけどね。まぁ一緒にいてくれればそれでいいわ」


「俺たちを召使いのように使って別に気にせんが俺とミコで不可能なことは大抵のやつが不可能だと思う」


「そうそう。どんな命令でもどんとこいよ」


「じゃあ、命令したくなったら言うわ」


「そうしてくれ」


「そういえば二人は私の護衛騎士になったから学院に編入しないといけないわね」


「セーラが通っている学院ってたしか王立学院とかいうところだっけ」


「そうそう。あ、じゃあ二人には勉強してもらわないといけないわね。編入試験って筆記試験と実技試験の二つがあるんだけど、実技試験は問題ないだろうけど、筆記試験が問題ね。大丈夫よ私がみっちり教えてあげるわ」


セーラは悪い笑みを浮かべながらそう言う。


「いや、普通に「メモリートレース」で知識だけくれよ。っていうか今回のに関してはセーラ分かってていっただろ」


「あ、バレた?」


「魔法の知識をお前に与えたのは誰だと思ってるんだよ」


「ミコね」


「そういうことだ」


「シンはミコの考えていることなら大体わかるもんね。じゃあ早速勉強の内容だけでいいよね」


そう言ってセーラは俺とミコに「メモリートレース」で学校で習った知識をくれた。


「これで勉強しなくて済むな」


「二人ともずるい」


「まぁ三人で協力すればいいじゃないか、全員が違うところをちょっとずつ勉強して「メモリートレース」を使えば効率3倍だぞ」


「最高ね」


俺たち三人はこの時とても悪い顔をしていた。


コンコン


「セーラ、シン君とミコちゃんの試験について話があるんだが」


「入っていいですよ」


試験のことについてレイルさんが話に来たみたいだ。

セーラが許可を出すとレイルさんが室内に入ってくる。


「全員いたのか。ならちょうどいい。二人はセーラから学院の編入の件は聞いてるかい?」


「聞いてるし既に対策済みよ」


「対策済み?」


「私の知識を「メモリートレース」っていうミコが魔法の知識を私にくれたときに使った魔法を使ったの。これで私と同程度の学力になるはずよ。実技試験で失敗することはありえないし」


「なるほど。既に対策済みだったか。なら話は早い明日二人に編入試験を受けてもらう。明後日にはもう始業式だからね。明日編入試験しないと間に合わないんだ」


「なるほど」


俺たちはセーラの護衛騎士として王立学園に編入することになった。

やばい、王国編なのに王都に来てすぐに章が学園編に変わってしまう。

まぁ、王国の人(王族)とのかかわりの話だったからギリセーフ。

後に2、3話で章が変わります。

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