第321話 吸血姫のイタズラ
眠いですね。
昨日投稿できなくてすみません。
追記:また体調を崩したので少し更新休みます。
楽しみにしてくださった方、申し訳ございません。
シンが突然魔力衝動になったのは、私が原因だ。
私はシンに魔力を吸われるのが好きだ。
だけど、シンは実は恥ずかしがり屋な部分も結構あるのでシンから吸わせて欲しいって言ってくれることって結構少ない。
だが、必ずシンが自分から私に魔力を吸わせて欲しいっていう時がある。
それが魔力衝動の時だ。
魔力衝動の感覚というのは、私の吸血衝動と酷似しているらしい。
確かにアレを我慢するのはとてもしんどいことだ。
ずっと一人ならば耐えられる。
だけど、目のまえにシンがいる状態で我慢するのは正直かなりしんどい。
それがシンも同じならば、自分から魔力が欲しいって言ってくれるのは納得だ。
それほどまでに種族故の衝動というのは強いのだ。
さて、私はシンに魔力を吸われたい。
それもシンに自分から吸わせてって言って欲しい。
そこで私が考えたのが、私が意図的にシンの魔力衝動を起こせないかと。
その案を思いついてからは私は魔力衝動について調べた。
魔王城にあった文献を読み漁り、寝ているシンの身体を魔法で調べたりした。
また症状が似ている他種族の衝動などとも照らし合わせていった。
やはり、吸血衝動がかなり近いらしい。
そんなこんなであーでもない。
こーでもない、だとか考えた。
その結果、私は一つの結論にたどり着いた。
私が吸血衝動を起こす時、それは一つは周期が回ってきたとき。
もう一つはシンの血を見た時だ。
ちなみに普通の吸血鬼ならば人類主の血であれば吸血衝動を起こす。
私がシン限定なのは「血盟契約」という特殊な契約をしているからだったりする。
そこで私はそれに似たことを起こせないかと考えた。
だけどシンは私が魔力を解放しても魔力衝動になったりしない。
そこでどうしようかと考えたとき、私はふと思い出した。
魔力循環の時のシンを。
シンは魔力循環の時、私以上に敏感だ。
それはシンが魔法神の加護を持ち、魔力に絶対の適性を持つ私よりだ。
そこで私は仮説を立てたシンは魔力に敏感であるのではないかと。
では、何故私の膨大な魔力を解放しても平気なのか。
そこで私は考えた、シンは体外の魔力に対しては普通で敏感なのは体内の魔力なのではないかと。
そう考えた私は最近寝ている間に少しずつ少しずつ魔力を流すようにした。
シンが快楽で起きてしまわない程度の少ない魔力で、シンの身体を私の魔力に慣れさせた。
そうすることで最近なら起きている間のほんの少しの身体接触で魔力を極少量流しても気づかれなくなった。
普通はシン相手に気づかれずに魔力を流すなんて至難の業だが、私の魔法神の加護による圧倒的魔力の才とシンと私の魔力がものすごく相性が良かったおかげで何とかなったようだ。
ということで最近はどんんどんと慣れさせて、ついにはシンの身体の中にかなりの量の魔力を流せるようになった。
これはシンの身体の中が私の魔力があって当たり前のものだと判断するようになってきたのだ。
ではベッドに寝ころんだ瞬間何故シンが魔力衝動になったのか。
それを私が興奮で思わずシンに流す魔力を滅茶苦茶に増やしてしまったらだ。
いくら慣れてきていると言われたもさすがに最近流してた魔力をいきなり数十倍にしてしまえば、身体もシンの身体も気づいたようだ。
だが幸い一瞬でシンが魔力衝動になったことでシンには私が魔力を流していたことに気づかれなかったようだ。
だが、これで私はいつでもシンを魔力衝動に出来るようになったということだ。
今度は逆に触れている間は常に流していた魔力をゼロにしてみたいと思う。
それがどういう反応になるのか楽しみだ。
ちなみに今はシンは私の隣で寝ている。
私の魔力をたくさん吸収して疲れて寝てしまったらしい。
ちなみに今はもうシンに魔力を流していない。
というか、普段の数倍吸われたので私の方も限界が近いのだ。
どうやらシンが私の魔力に慣れたことで私の魔力に限って吸収できる量が増えたようだ。
今後気を付けなければならないかもしれない。
っと、私も眠くなってきた。
もう寝よう。
おやすみなさい。
おにいさま。
数時間後
「う、ううう」
私は目を覚ました。
横にはいまだにシンが寝ていた。
体を起こして、伸びをする。
「う、うん。ミコ」
大した音は出ていなかったはずだが、振動が伝わったのかどうやらシンを起こしてしまったらしい。
「おはようシン」
「あぁ、おはようミコ。ところでもう魔力はくれないのか?」
「え?」
私は血の毛が引いた感覚がした。
「ミコ、俺の身体を調べたり魔力衝動を起こさせたりするのはいいが、精々自分の魔力には気をつけろよ。ミコの魔力は質も高いし、量も多いし、回復速度も速いが無限じゃないんだからな。俺ならばすぐにお前を魔力を全て吸収しちまうからな」
私は久しぶりに冷や汗をかいた。
「それと」
シンはシンから目を逸らそうとしていた私の顔をぐっと掴んで強引に目を合わせてきた。
「ミコ、俺はやられたらやり返すぞ」
そう言った瞬間、シンは手刀で「スラッシュ」を発動して自分の首筋を軽くだけ切った。
そしてその首筋を私に近づけた。
ごくり
思わず息を飲んでしまう。
私は今、魔力が足りていない。
一般人からすれば十二分な量だが、まだ完全回復にはしばらくかかる。
そんな時に飲めば魔力を回復できるシンの血を、しかもあんなにたくさん見てしまえば。
私の身体が熱くなる。
吸血衝動だ。
「シン、貴方。復讐のつもり?」
「ミコ、いいことを教えてやる」
そういうとシンは不敵に笑った。
「俺とお前は性格や言動が似ている。考えたことは同じだ」
「えっ」
まさかの事態に思わず声をあげて驚いてしまう。
つまりシンには私が魔法でシンの身体を調べていたことも、シンに魔力を流してくれていたことも、魔力衝動を意図的に起こさせようと企んでいたこともバレていたようだ。
私は今すぐにシンの首筋にかぶりついてシンの血を堪能したい衝動に駆られる。
だが、それをわずかながらに残っている理性がそれを止める。
こんな極限状態でシンの血を飲んでしまえばきっと止められない。
自分が大変なことになってしまう。
「ミコ、飲まないのか?」
シンが意地悪な問いを投げてくる。
その顔は酷く楽しそうだ。
「え、えぇ、遠慮しておくわ」
私はそう言って「サイコキネシス」で自分の身体を無理矢理動かしてシンを見なくていいようにする。
「なぁ、ミコ」
「な、何かしら?」
「この半人半魔の俺が魔力を流されて何も感じないと思うか?」
「で、でも実際寝てる間にしても起きなかったじゃない」
「いや、普通に寝たフリだぞ。さて、ミコ。俺はお前にやられたことを同じことをしよう」
シンはそう言って立つと「ダークカッター」で自身の左手の人差し指を切った。
再生はしないようにしている。
シンはその人差し指を私の口の中に入れてくる。
普通ならば拒まないといけないのだが、私にはシンを拒むだなんてことだきない。
でも血は飲まないようにと、気を付けた。
だが私の脆弱な理性は強すぎる本能に負けた。
私はシンの血を飲むため人指し指を舐めた。
あぁ、美味しい。
そこからは止められず仕方なくひたすらに血を飲んだ。
「そこまで」
するとシンは人差し指を私の口から抜いた。
「えー、こんなの我慢できないわ。生殺しもいいところよ」
「そうだな、でもミコ、それが俺にしたのと同じことだ。だから同じ目に合ってもらう」
そこからはひたすらに私がシンを吸血したとだけ報告しておく。
そしてシンの魔力衝動を頻繁に起こすのはやめることにした。
疲れた
巻き返しカウント:121話
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