第32話 王都帰還
初心者です。
生暖かい目でご覧ください。
誤字脱字等ございましたら、ご連絡ください。
初投稿から今日で一か月です。
そろそろ、初心者って書くのやめてみる?
駄目?分かりました。
セーラに俺とミコの秘密を話した翌日、俺たちは王都に行く。
「レイルさん達はどうやって魔境まで来たんですか?」
「魔境のすぐそばの町までは馬車で来たね。その後は徒歩だけど」
「町の人に王族ってバレてます?」
「いや、お忍びの恰好したからバレてないはずだけど」
「なら多分、一瞬で帰れますよ」
「どういうことだい?」
「私が王城までみんなを転移すればいい」
「セーラが転移魔法を使えるようになったのは知っているけど、できるのかい?」
「できますわ。転移魔法って一度行ったことのある場所ならよほどのことがない限り転移できますの」
「そうなんだ」
「でも、どこに転移すればいいのかしら?」
「無難に城の前でいいんじゃないかな?」
「分かりました」
そう言ってセーラは「エリアテレポート」を使い、城の前に転移した。
「何者だ!!」
門番らしき男が剣を向けてくる。
そりゃ、いきなり人が現れたら門番も警戒するだろう。
「僕たちだよ」
後ろの方にいたレイルさんが前に出る。
「こ、これは陛下。失礼しました。服装や雰囲気が普段と違い分かりませんでした。そういえばご家族で魔境へ狩りに行っておられましたね」
「そうなんだよ」
「それで、私には先ほど陛下たちが急に表れたように見えたのですがあれはどういうことなんです?」
「秘密だよ。後ろにいるセーラと同い年の少年と少女がいるでしょ、あの二人はちょっとした重要字人物でね。まぁ色々あるんだ」
「そうでしたか、下手な詮索をしてしまい申し訳ございませんでした。ささ、城内にお入りください」
そして俺たちは城内に入る。
「これは凄いな」
「えぇ、そうねお城は何度見ても圧巻ね」
「気に入ってもらえたようで何よりだ。とりあえず、皆にシン君とミコちゃんのことを伝えないといけないから招集する」
そして少し歩いて部屋に入る。
「ここは会議室だ。もうすぐ、会議に国の重臣たちが入ってくる」
「陛下?もうお帰りになられてたのですか」
「ヘルメル、あぁ狩りも満足にできたからね」
「それはよろしゅうこざいました。して、その子供二人は?」
「この子達のことはあとでまとめて紹介する」
「承知したしました。私の名前はヘルメル・バイトレこの国の宰相を務めてります」
「シンだ。よろしく」
「ミコ。よろしく」
その後もたくさんの人が会議室に入ってきてはレイルさんに挨拶する。
そして全員がそろったようだ。
「これより、定例会議を始める」
「まずは、見ての通り陛下がご帰還なさった。これより通常業務に戻す」
ヘルメルさんの言葉により定例会議が始まる。
ちなみい後から聞いた話だが、通常業務に戻すというのは国王のいない間は皆で国王の仕事もやるため、最近は仕事が多かったようだ。しかし、国王が戻ったため、仕事が普段どおりになるということだ。
「では、陛下から報告があるそうです。陛下」
「あぁ、まずは皆僕がいない間の仕事をありがとう。まずは君たちが気になっているであろうそこに座っている子供たちについてだ。二人とも挨拶して」
「シンだ。よろしく」
「ミコ、よろしく」
「二人とももっとしゃべって」
ミリーさんからそう言われる。
「シン。特技は剣だ。よろしく」
「ミコ、特技は魔法。よろしく」
「まぁいいか、この二人は魔境に住んでいた者たちだ」
会議室に激震が走る。
普通、魔境に住むなどありえないからだ。
「順を追って話そう。実は僕たちは魔境で魔物に囲まれてね、ピンチだった時に二人が助けてくれたんだ。そして、家に招いてくれた。ここまではわかるかい」
会議室にいる全員が頷く。
「この二人はとても強くてね、30匹はいたブラックウルフを一瞬で倒してしまった」
「それはかなりの実力ですな」
大柄の騎士の男が答えた。
その男は会議中だというのに背中に剣をさしている。
「そうだ。その秘密は二人の加護にある。二人とも話していいかい?」
「構いませんよなんなら「鑑定」してもらって構いません」
「私も構わないわ」
「皆、二人を「鑑定」してみてくれ」
会議室にいつ全員が「鑑定」を発動する。
「っな」
「皆も見ただろう。そして理解したはずだ。僕がこの二人を連れて帰ってきたわけを」
「はい、神族系の加護は強力、国としても無視できない存在ですからな」
また会議室にいる全員が頷く。
「そして同じ神族系の加護なら何かわかるかもと僕は二人にセーラが魔法をちゃんと使えるようにしてくれないかと頼んだ。そして二人はセーラが上手く使えない原因を解明し、治療してくれた」
その瞬間、会議室の机の上に大きな炎が出現した。
「私は二人の治療のおかげで魔法を完璧に使えますわ」
「おお」
全員が声を上げる。
皆、セーラが魔法をうまく使えないことを多かれ少なかれ気になっていたからだ。
「そしてついでにセーラの戦闘指導をお願いした。これによりセーラはとても強くなった。さっき無詠唱で魔法を使ったことからもそれはわかるだろう」
「えぇ、そうですね」
答えたのはエルフのような女性だった。
「そして、ここが一番大切な点だが二人はとても強い。ここからは信じられないかもしれないが僕がこの目で見た話だ。二人はブラックドラゴンをいともたやすく倒す。そして神話級の魔法が使える。
また、「転移魔法」などの失われた魔法も使える」
ダンッ
「それは本当ですか」
先ほどのエルフっぽい女性が思わず立ち上がりレイルさんに聞き直す。
「あぁこの目で見た事実だ」
「ですが、にわかには信じられませんな。そこの子供二人には強者の感じがしない」
先ほどの大男の騎士がそういう。
「なら、試すか?」
俺は挑発するように言う。
「確かに見てもらった方が速いだろう。二人とも付き合ってくれるかい?」
「「いいですよ」」
俺たちは全員で訓練場に移動した。
そして俺と大男の騎士は対面する。
「陛下の言葉が本当か見定めさせてもらう」
大男の騎士は俺をにらみつける・
「レイルさん、武器は何を使えばいいですか?俺は素手でもいいですけど」
「じゃあ素手で。ダンべ、その子の強さは本物だ殺す気でいけ、その背中の剣を抜け」
「っな。陛下このような摸擬戦でこの剣を使えと?」
「使う価値があると僕は思っている。審判は僕がしよう。ダンべは何を使ってもよい。シン君はどうする?」
「そうですね。では俺は魔力を使わずに倒しましょう。魔法もスキルもアーツもなんなら武器すら使わずに倒しましょう」
「ではそれで。ダンべなめられていると思っているだろうがそれなら殺す気でやれ。殺しても構わん」
「陛下がそこまでいうのでしたら」
ダンべは背中の大剣を抜いた。
「では両者構えて。はじめ」
「少年。こちらは騎士故名乗らせてもらう。我が名はダンべ・ルイ。ナイト王国騎士団長にしてナイト王国近接最強である」
「シンだ。こい、ひねりつぶしてやる」
ダンべ視点
最初に会議室で見たときはただの子供だと思った。
加護には驚いたが所詮はそれだけだと思った。
陛下の話が本当ならば、間違いなく強いだろう。
そして、訓練場に来ても俺をなめた態度を少年は取る。
そして勝負が始まる。
俺は少年に近づき、大剣を振る。
だが、
「遅すぎる」
俺の大剣はいとも簡単に少年に握られていた。
そして、少年は剣ごと俺を振りまわす。
俺は剣を持っていたので地面にたたきつけらる。
俺は態勢を起こそうとする。
が、少年はあろうことか俺を踏みつける。
「よくこの程度で近接最強だとか言えたな」
「グッ、足をはなせ」
「嫌だな。どうせこれでチェックメイトだ」
そう言って少年は俺の大剣を俺の首筋に突きつける。
「降参する」
「勝者シン」
俺は久方ぶりの敗北を噛みしめていた。
セーラ視点
我が国の騎士団長であるダンべはそう降参を宣言した。
シンを舐めるからあぁなるのだ。
まぁ結果などわかりきっていたので驚きなどまったくない。
まぁ周りは驚愕でいっぱいいっぱいみたいだが。
「陛下、私も試合をさせてください」
お父様にそう言ったのは我が国の魔法師団長、リル・ジャンさんだ。
とても強くてエルフであるためとても美人でもあり、城内では人気の女性だ。
「魔法戦か?」
「はい、神話級魔法を使う方と勝負したいのです。というか魔法神の加護にめっちゃ興味があるので」
「構わないよ。ミコちゃんいいかな?」
「いいわよ」
ミコの活躍も見れそうです。
リル視点
私は魔法が大好きだ。
小さい頃からずっと魔法ばかりしてきた。
だから私は魔法神の加護を持ったこの少女と戦ってみたくなった。
「リルは何をしても構わない。ミコちゃんはどうする?」
「そうね、シンもだいぶ手加減してたし、縛りも入れてたから私は最下級魔法だけでいいわ」
「っな。舐められたものね」
「さっきの騎士団長が近接最強だとかいっていた時点でこの国のレベルは分かったわ。セーラほどの才能が生まれた国だったから期待したのだけれど期待外れね」
そして私は魔法を使う準備をする。
「両者構えて、はじめ」
「私の名はリル・ジャン、ナイト王国魔法師団長にして遠距離最強と言われているわ」
「ミコ、来なさい潰してあげる」
そういったミコの表情は先ほどのシンとそっくりだった。
「炎よ槍となって飛べ、火属性中級魔法「ファイヤランス」」
私が放った炎のやりが少女に向かって飛んでいく。
だが急に現れた水に炎の槍は消えてしまう。
「何をゆっくり詠唱なんてしてんのよ災害級でもあるまいし、私は最上級以下の魔法なら無詠唱で放てるわ。最下級なんてお茶の子さいさいよ。よかったわね。私がしばりをいれてなきゃ一撃で終わってた。そうだ、ハンデに使う魔法の属性と魔法名を詠唱してあげる」
「雷よ槍となって飛べ、雷属性中級魔法「サンダーランス」
「風属性最下級魔法「ウィンド」」
その瞬間、少女に突風が吹いて「サンダーランス」を回避し、さらに私に近づいてくる。
「風属性最下級魔法「ウィンド」火属性最下級魔法「ファイヤ」」
その瞬間、私に突風が吹いてきたと思ったらすぐに炎が迫ってきて私は全身を火傷した。
「水属性最下級魔法「ウォーター」」
すると私の真上に大量の水が現れて私の火を消化した。
「降参しなさい。今私が「ウォーター」を使わなければあなたは焼け死んでいたわ」
「降参する」
「勝者ミコ」
はは、私は負けたんだ。
年下の子供に、手加減された中で。
私は久しぶりの敗北を噛みしめた。
「テレポート」などの転移系の魔法は場所の明確なイメージができれば問題ないです。
なので、転移魔法が使えなかったときに行った場所でも明確にイメージできるのなら問題ないのです。
本来ならダンべとリルはめっちゃ強いです。
王国の近接最強と遠距離最強は伊達じゃありません。
シンとミコがおかしいだけです。
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