第304話 幹部会議
昨日投稿できなくてすみません。
少し疲れてたみたいで寝ちゃいました。
摸擬戦をしてから数日が経った。
今、会議室に現在魔王城にいる幹部全員が集まっていた。
幹部会議を行うのはかなり久しぶりだ。
それに、普通の幹部会議に出席するのは七魔公だけ。
今回のように十六魔将軍やガーナ、アンデスも会議に参加するのはかなり稀だ。
まぁ俺が呼んだわけだが。
「これより、魔王軍幹部会議を始めるわ。まず、この4000年の間で十六魔将軍の16人のうち、14人が死亡したわ。全員、魂も肉体も破壊済みなため蘇生も無理。このことについて、殺した本人であるという「悪夢」「狂信」説明なさい」
「「はっ」」
ミコの言葉で会議が始まり、ミコに指名されたヨルとリーフェが立ち上がった。
「ではまず、魔王国が滅んだ経緯からご説明させてください。魔王様が亡くなられた後、七魔公の皆さまは王位継承権を放棄なされました。それによって王位継承第8位であった私が魔王国の運営を行う運びとなりました。私が魔王様と七魔公様たちが行っていたことを真似しようと魔王国を16に分け、運営を行いました。それからしばらくの間は特に大きな戦争もなく平和に魔王国を維持できました。しかし、魔王様がお亡くなりになられて500年が経った頃魔王国で反乱が起こりました。当然反乱軍は容易に鎮圧出来たのですが、その戦いによって多くの民が死に魔王国は滅んでしまいました」
ヨルの説明に会議室にいる全員が頷いた。
「そしてここからが本題なのですが、あれは魔王国が滅びてすぐのことでした。七大罪は口々に私に対して罵倒を浴びせてきました。そして最終的には王の座をよこせと、国は滅びているのに七人がかりで襲い掛かってきました。なので、返り討ちしました。最初は魂まで滅ぼす気はなかったのですが戦闘中に、魔王様を貶めるような発言をしたため完全に滅ぼしました」
「なるほど。納得した。まぁそもそも魔王軍は実力主義だしあいつらはそれこそ実力だけで十六魔将軍に居座っていたわけだからな。あいつらからは確かに忠誠をほとんど感じなかったし、俺も大して思い入れがなかったから滅んだことに関してはさして気にしていない。では次にリーフェ」
「はい、七美徳についてですが。奴等はルミネス様を殺して、魔王城を我が物にしようと計画していました。偶然それを知った私は魔王様への裏切りだと判断し七美徳を完全に滅ぼしました」
「そうか。よくやった」
リーフェを褒める。
ルミネスという俺の大切な配下を殺そうとしたのだ。
滅びて当然だ。
「ありがとうございます」
リーフェは褒められて嬉しそうに顔を綻ばせた。
「知らなかった」
ルミネスはかなり驚いたらしく、珍しく顔が驚愕に染まっていた。
「知らなくても無理はありません。奴等は魔王国が滅びた後、近くの国を拠点に活動していたようです。私はその国で正教会の教徒を殺しまわっていたところで七美徳たちが同じ家に入っていくのを見つけまして、怪しいと考えこっそりその家に侵入したところルミネス様を殺す計画を知ったのです」
「近くの国とはどこだ?」
「ネバ連合国という国です。魔王様がお亡くなりになられて300年程度経った頃に出来た国で約3200年前に滅んでいます。今はナイト王国の領土で魔王様に分かりやすくお伝えするのなら元々ジテイ国があった場所ですね」
「なるほど、そんな国ができ、滅んだのか。とりあえず七大罪と七美徳が死んだ件については把握できた。さて、では今回皆を呼んだ本題に入らせてくれ。今回皆を呼んだのは七大罪と七美徳が滅んだことを周知させるためではないのだ」
「そうなのですか?ではその本題とは?」
「簡単に言えば十六魔将軍の補充だ」
「「「「「「「「「「「あぁ」」」」」」」」」」」
皆が納得したような声を出す。
「現在の十六魔将軍は十六と言いながら立った2人だけしかいない。特に仕事がない今は別に問題こそ起きていないが、やはり幹部に空席が多いのはよくない。ということで十六魔将軍の残り14名を補充しようと俺は考えている」
「それで、補充と言っても相応しい存在がそういるのでしょうか?今まではその枠は魔王国の中から実力のある者を、という形でしたが魔王国が再建した後となるとだいぶ先になります。先ほどの魔王様の口ぶりから考えて今回は違うのでしょう」
「あぁ、そうだ。七大罪と七美徳のことがあって、これからは実力だけじゃなく人格も考えて選んでいきたい。となるとシンプルに今まで通りスカウトがいいと俺は考えている」
「スカウト、ですか。しかし、良い者に14人も心あたりが?」
「あぁ、ある」
「それは誰でしょうか?私たちが出向いて勧誘してきましょう」
「いや、それは俺が直接する」
「魔王様がわざわざですか?新しい仲間、それも幹部となるんだ。しっかりと話しておきたい。それと、14人のほとんどが警戒心が強くて限られた者じゃないと話すらしないような連中もいる。だから俺が行く」
「「「「「「「「「「、、、承知しました」」」」」」」」」」
全員が、不服そうに答えた。
俺は本当に配下から愛されている。
「何、皆にはやって欲しいことがあるのだ」
「やって欲しいことって?」
「まず、レイメス、シェール、アンデス。バタフライ王国の貴族。俺に再び形だけの忠誠を誓った連中だ。あいつら、何か企んでいるようだ。監視して、何か行動を起こしたら報告しろ。そして、それが俺達魔王軍に害をなすと判断したのなら阻止しろ」
「「はっ」」
「次に、セーラ、ミーゼ、リーフェ。ナイト王国内にある正教会を破壊しろ。また、正教会を信仰している者は皆殺しにしろ」
「「「はっ」」」
「ルミネスは魔王城の増築だ。周辺にあるダンジョン等の建造物を片っ端から取り込んで魔王城を強化しろ。ガーナ、それを補佐しろ」
「はっ」
「ゼミル、周辺国家に病を振りまいて国力を下げろ。ヨルはそれを補佐しろ」
「「はっ」」
「ミコは俺のスカウトを補佐しろ」
「はっ」
「それでは明日から、行動を開始しろ。俺とミコのスカウトが終わり次第。連絡するから再び魔王城に集まれ。その時にスカウトした十六魔将軍を正式に任命し、魔王国を再建、魔王軍は本格的に全世界に戦争を仕掛ける」
俺の言葉に、皆が笑みを浮かべ、頷く。
この場に戦争を悲しむような奴はいない。
結局魔王軍は実力が全て。
戦いが嫌いな奴なんて魔王軍の幹部にはなれなのだ。
「よし、ではこれにて会議を終了する」
こうして、会議は終わった。
幹部たちは次々と「テレポート」で転移して、会議室から退出する。
皆明日からの仕事の準備をするのだろう。
そうして、会議室には俺とミコだけが残る。
「ミコ」
「分かっているわ」
ミコが「エリアテレポート」を発動し、俺とミコは魔王城にある一室に転移する。
「ここに来るのは久しぶりだな」
「えぇ、レイメスの部下を召喚して以来使っていなかったものね」
この部屋は地面に巨大な魔法陣が描いてある。
そしてそれから伸びるように8つの魔法陣が描かれている。
部屋は他の部屋とは違う特別な光を使っており、少し薄暗い。
魔王城の効果によって汚れたりはしていないが、かなり不気味な雰囲気がある。
俺達は今から、十六魔将軍の一人となる者を召喚する。
別にミコに俺の考えを伝えていたわけではないが、ミコは俺を誰よりも理解しているので俺の考えを読むことなど「マインドリーディング」を使わなくても容易らしい。
「それじゃあ、悪魔召喚を始めようか」
この部屋の名前は悪魔召喚室。
俺達は今からレイメスに次ぐ最高位の悪魔を召喚する。
十六魔将軍集結編、結構早く終わるかも?
巻き返しカウント:87話
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