第299話 種明かし
新年、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いしまふ。
そして、お久しぶりです。
投稿休んでてすみませんでした。
体調を崩したのと、冬休みの課題に追われていたので全然投稿出来ませんでした。
そして今、帰省しているため明日はいつも通り0時に投稿出来ません。
帰ってパソコンが使えるようになり次第書いて投稿したいと思います。
長くはなりましたが、今年も私の小説をよろしくお願いします。
摸擬戦を終えた俺達はリビングに移動することにした。
さすがに全員疲労困憊。
6人中4人は死んでるし、俺も身体の中のほとんどの血を吸われた。
ミーゼも再生しているとはいえ、滅茶苦茶セーラの聖剣に斬られたり刺されたりしてたからだいぶ疲れているみたいだ。
リビングで俺はソファに倒れこむように座る。
「はぁ、疲れたー」
「お疲れ様」
「ミコは死んだのに、随分と元気そうだな」
「そうねぇ。死ぬのなんて久しぶりだったけど、疲れはないわね。シンの血を滅茶苦茶大量に飲めたからむしろ普段よりも元気なくらい」
「あぁ、そうか」
俺は力をぬく。
「にしても闘技部屋って久しぶりに使ったけど凄いですね。私でも吸血で強化されたミコを殺せるなんて」
ミーゼはしみじみとそうつぶやく。
実は先ほどの摸擬戦、平等をキスために闘技部屋のある機能をしようしていた。
その機能とは、レベル調整である。
対象の合意の意思が必要だが、一時的にレベルを好きなように下げることが出来る。
普段のレベルのままだとヨルやリーフェじゃ俺達に傷をつけられないから闘技部屋を使う摸擬戦の場合は基本的に一律レベル1000にするというのがルールなのだ。
勿論臨機応変に変えるが、基本はそうなのだ。
口にはしていなかったが、それが魔王軍での普通なため全員が合意しており全員一律レベル1000となっていたのだ。
これによってリーフェが俺を魔法で拘束するだなんて現象も起こったわけだ。
あのスキルについてはよくわからないが。
「そういえば、シン。私の腕とかを再生できなくしたあれはなんていうスキルなの?新しく得たスキルだって言ってたけど」
「あぁ、あれは嘘だぞ」
「えっ、そうだったの?」
「あぁ、あれはそもそも俺の力じゃない」
「じゃあ、誰の」
「私のー」
ミーゼが元気よく手を挙げた。
疲れがかなりでているらしく、普段よりもだらけた感じの声だった。
「ミーゼ、ってことはあれ呪いだったの?」
「せーかーい」
「ミコに呪いだとバレたら「ディスペル」で消されるだろ。でも、俺のスキルだと言えばミコは治すのに「リジェネレーション」を使う。それによって少しでも時間稼ぎ兼隙作りをしようとしたんだ」
「ディスペル」と「リジェネレーション」では圧倒的に「リジェネレーション」の魔法陣の方が複雑だ。
そのため展開にもほんのコンマ数秒時間がかかる。
いかに回復の時間を稼ぐか、いかに相手の隙をつくかという戦闘においてそのコンマ数秒は重要だ。
だからわざわざ嘘までついたのだ。
「はぁー。そういうこと。すっかりしてやられたわ」
「そういえば、リーフェ。俺をガッチガチに拘束したあのスキル。あれはどんなスキルなんだ?」
「はい、あれはスキル「狂魔王崇拝」魔王様へ祈りを捧げることで、魔王様に防御面で圧倒的にバフを掛けるかわりに魔王様の生命活動に絶対に必要ではない行動を封じるというスキルです。本来は魔王様を守るためのスキルですが今回は魔王様の動きを止めるために使いました。このスキルのバフと拘束力は私の魔王様への信仰心と魔王様と私の強さの差に比例して強くなります。魔王様がご自身の力を強化されればされるほどそれに比例して拘束力と防御力が高くなります」
「ほぉ、面白いスキルだな」
「神化」を使ったら逆に拘束力が高くなったのはそういうことだったのか。
「神化」は長時間使用すると、俺でも疲労を感じるレベルで魔力を消費するかわりに、身体能力面でも魔力面でもかなり大幅な強化となるからな。
今回は俺が強くなれば強くなるほど、動けなくなったわけか。
あの時の最適解は全強化系スキルを解除すること、いやどちらにせよそれでも俺とリーフェにはかなり大きめの差があるし、解除しようものならその瞬間にミコかセーラに殺されていた可能性もある。
逆にあの状態の俺にダメージを与えることは無理みたいだし、あの状況はやっぱり動かないのが最適解だったか。
「リーフェがシンを拘束するなんて、人生分からないものね」
「本当にな」
「拘束出来たことに、私自身も驚きま、驚いた。どうせすぐに破られると思いま、思った」
「「破壊」しようとしたんだけど、無理だったんだ」
「あぁ、「破壊」じゃ無理」
「何故だ?」
「「魔王狂崇拝」は私の魔王様への想いの強さや忠誠心の強さに比例して防御バフとシンの拘束が増えます。いくらまお、シンのスキルでも私のシンへの忠誠心と魔王様への想いを壊すことなんて不可能です」
リーフェはそうきっぱりと自信をもって言い切った。
「なるほどな。そりゃ、無理なわけだ」
俺はそう苦笑する他なかった。
「あ、そうだ。ミーゼ、あれ何?めっちゃ痛かったんだけど」
「あぁ、あれ?あれは敏感の呪いとアーツ「過剰再生」を使ったの」
「敏感の呪いは分かるわ。名前そのまま身体が敏感になってしまう呪い。それで「過剰再生」ってどういうアーツなの?」
「健康な状態である存在に強力な再生するアーツ」
「それで、どうしてあぁなるの?」
「どんなに良い薬も飲みすぎちゃ体を壊す。それと一緒で傷とかの回復とか再生もやりすぎるとかえって痛みを与えてしまうのよ。素人の治癒師がいつまで回復をすればいいのか分からずたまにするミスなの。私はそれに目を付けた。相手を過剰に回復したり再生させたら特定の相手に意図的に激痛が走るように出来ると思って、今はまだ実験段階だから不確かだったんだけだ、ミコの様子的にかなりの痛みだったみたいね」
「滅茶苦茶痛かったわよ。多分相手の再生能力の高さに痛みは比例するんだと思うわ」
「なるほど、ありがとう。今後の参考にさせてもらうわ」
「好きにして頂戴。けど、二度と喰らいたくないわね。本当に痛かった。多分私と同等レベルの再生能力を持ってるミーゼもやられたらただじゃすまないわよ」
ミコはにっこりとした笑顔をミーゼに向ける。
それを受けて、ミーゼは気持ちの悪い汗をかくのだった。
ミコ視点
模擬戦をした翌日、私はユキに会いに来ていた。
ユキはカケメ男爵家に滞在しているらしい。
ユキといつのまにか仲が良くなっていたらしいシェールがそう教えてくれた。
私は正面から行くと面倒そうだと思い、気配を消して屋敷に侵入した。
私は「サーチ」を使い、ユキを探す。
見つけた。
「サーチ」にはユキともう一人魔力の反応があった。
恐らく、シェールが言っていたユキの恋人だろう。
私は反応のある部屋の前に移動する。
この屋敷、領主邸にも関わらず魔力反応が少ない。
屋敷の中にいるのはたった7人。
少なすぎる。
まぁ、気にする必要はないか。
コンコン
2人がいる部屋のドアをノックする。
「み、ミコ様?どうぞお入りください」
「失礼するわ」
ドアを開き、部屋の中に入る。
そこにはユキと恐らくユキの恋人であろう少女がいた。
2人はベッドで抱き合っていた。
一糸まとわぬ姿で。
ベッドのシーツにはたくさんのしわが出来ていて、2人の体には赤い蕾が咲き誇っていた。
優秀な私の頭脳も、急なことに一瞬思考が止まる。
だが、すぐに何がどうなっているのかを理解した私はすぐに足を後退させる。
「あぁ、ごめんなさい。恋人の営みを邪魔してしまったわね。明日また来るわ。その時、可愛いガールフレンドも紹介して」
言うべき事だけ言ってすぐにドアを閉め、「テレポート」で魔王城に帰った。
2人には悪いことをしてしまった。
私ならば、シンといちゃついている時にそれを邪魔されるのはかなり不快だ。
2人とも、ごめんなさい。
私は、心の中で彼女達に謝罪をした。
私が魔王城に帰ったあと、カケメ男爵家に2人の女の子の悲鳴が響いたというのはまた別の話。
ま、巻き返し、冬休み中にどんどん減らしたい。
巻き返しカウント:82話
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