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第29話 セーラの試験1

初心者です。

生暖かい目でご覧ください。

誤字脱字等ございましたら、ご連絡ください。

前回から少し時間が飛びます。

ご了承ください。

俺とミコが摸擬戦をして、セーラのスキル取得が終わった日から三週間ほど経った。

セーラ達はあと数日で帰らなければらないらしい。

まぁもともと一か月とは聞いていたが、時の流れは早いものだ。

セーラはとても強くなった。

そろそろ、セーラに教えることもなくなってきた。

というかぶっちゃけもう教えることなんてほとんどない。

魔法関係はミコが近接戦闘については俺が教えた。

他にも取得してもらったスキルや魔法の使い方なども教えた。

たぶん、ダークドラゴン程度なら狩れるだろう。.

そろそろ、以前から計画していたアレをやろう。


「セーラ、今日は試験を行う」


「試験?」


「そう、もうすぐセーラは王都に帰らないといけないだろ。だから試験でもしようかと思ってな。これができたら免許皆伝だ」


「なるほどね。了解」


「レイルさん達はどうします?せっかくだからセーラの試験見ます?」


「せっかくだから見せてもらおうかな。この三週間でどれくらい強くなったのか気になるし」


「ではこれを」


そう言って俺は「創造」で大きなテレビのようなモニターと金属でできた鳥のようなものを創り出す。


「これは?」


「これはこの鳥が見ているものをこの大きな板に映し出す魔道具です。見てもらった方が分かりやすいかな」


そう言って、俺はモニターと鳥に魔力を流す。

するとモニターに俺の顔が映った。

鳥が俺を見ているからだ。


「これなら安全なところからセーラの試験を見ることができます」


「相変わらずとんでもないものを出すね、これ一つで戦争が変わるよ」


「そうかもしれませんね。まぁいいじゃないですか」


「それもそうか」


レイル達は既にこの三週間でシンとミコのことに関してはもう気にしたら負けだと思い始めていたりする。


「それで、試験内容って何なの?」


「龍の巣の殲滅」


「へぇ、面白そうじゃない」


「やり方は好きにしていい。なんなら巣丸ごと吹き飛ばしても構わない」


「そうなもったいないことしないわ」


「まぁ多分、セーラの実力ならこれでもイージーだろう。ぶっちゃけ何かセーラに試験をさせようって考えたときに程よい難易度がなくてな。俺やミコを倒せってのは難しすぎるだろ」


「多分、世界を滅ぼす方が簡単ね」


「かといって魔物の討伐じゃ簡単すぎるしありきたりだ。だからこの前襲ってきたダークドラゴンの巣だ。もうダークドラゴンもいないしまぁセーラにしては簡単だろうからサクッと潰してこい。倒したドラゴンの素材とかは好きにして構わん」


「了解」


「一応俺とミコも同伴するから何かあれば言え。セーラの強くなった姿をレイルさん達に見せつけてやれ」


「分かった。じゃ、お父様行ってまいります」


「それじゃ行くか。ミコ」


「はいはい」


ミコは事前に「マーキング」をしておいた龍の巣の目の前に「テレポート」を使い転移する。

俺とセーラは「サーチ」でミコの位置を割り出し、そこに転移する。

そして俺は金属でできた鳥を飛ばせる。

この鳥はもちろん魔道具で、飛んで偵察できるように創ったものだ。

一度創ったことがあったから魔力の消費も少なく済んだ。

これ最初に創ったときめっちゃ魔力消費したのは懐かしい話だ。

龍の巣は洞窟の中だ。

かなり広い洞窟で中には300体くらいのレッドドラゴンがいる。

龍の巣の周りにも1000体くらいのレッドワイバーンがいる。

この前の襲撃でかなり数が減ったのだろう。

これならセーラは楽勝でクリアできるだろう。

でも、せっかくだからセーラにはやる気を出してほしいしご褒美でもあげたい。

俺はミコにスキル「念話」で話しかける。


(試験に合格したら、セーラにご褒美をあげたい)


(いいわね。何がいいかしら?)


(シンプルに俺とミコが一回ずつセーラの願いをかなえるってのはどうだ?)


(いいじゃない。そうしましょ)


「それじゃ、行きましょうか」


「ちょっと待て、セーラ」


「どうしたのかしら?」


「試験のモチベーションを上げるために試験に合格したら一つご褒美をやろう」


「ご褒美?」


「あぁ、試験に合格したら俺とミコが一回ずつセーラの願いをかなえる」


「いいの?」


「もちろん」


「やる気めっちゃ出たわ。っさ始めましょう」


そう言って、セーラは洞窟の中に入る。

のではなく、「フライ」で空に飛ぶ。


「火、土混合属性災害級魔法「メテオ」」


ミコの魔法によって隕石が龍の巣に落ちる。


ドゴォォォン


洞窟は崩れ、ドラゴンたちの姿が大量見える。

洞窟に入るのがめんどくさいから洞窟を壊したか。


「さぁ、お遊びの始まりよ「殺戮」「超強化」「刃雨」」


その瞬間、殺魔が大量に召喚され、龍に襲い掛かっていく。

これは殺魔のスキル「刃雨」殺魔を大量に空中に召喚して、雨のように降らせるスキル。

広範囲だから周りの環境を気にしないでいい場所での雑魚狩りにはもってこいのスキルだ。

さすがにレッドドラゴンを倒すまではいかないがレッドワイバーンは今のでかなり数を減らしたようだ。


「火、風混合属性絶望級魔法インフェルノストーム」


その瞬間、地獄の業火が竜巻のようになりレッドドラゴンたちを襲う。

レッドドラゴンは炎に強い耐性を持っていたりするのだがまるで意味をなしていない。

もう既にレッドワイバーンは全滅し、レッドドラゴンももう100匹もいない。


「最後よ、「流星刃」」


またもや殺魔のスキル「流星刃」を使った。

また、殺魔が大量に召喚された。

ただ「刃雨」の時とは違い、一つにまとまって落ちていく。


ドゴォォォン


それは「メテオ」以上の威力となった。

レッドドラゴンは既に全滅した。

試験終了、、、にはできないな。

「サーチ」が強力な魔物の反応を示している。

俺、ミコ、セーラは全員その反応に気づいて、同じ方向を見る。

このそして見えてきたのは黒い姿をした龍。

ダークドラゴンだった。


「貴様らが弟たちと同胞たちを殺した人間か。許さん、許さんぞ仇うちじゃぁぁぁ」


ドラゴンはそういうと、大きく雄たけびを上げる。


「我が名はベルリルダークドラゴンである」





ベルリル視点


我の名はベルリル。

我はダークドラゴンだ。

上に弟が2人いる。

父上と母上が死に自分の無力さを嘆いた。

我は力を求め、旅に出た。

最も、元々我はよく外で修行しておったし、一番下のベルモスの前にはほとんど姿を見せなかったためベルモスは我のことを知らんじゃうがな。

我はひたすらに己を鍛えた。

そしてもっと強くなり弟たちを外敵から守ってやろうと思っていた。

思っていたのだ。

ある日、我は「群れのリーダー」の称号を会得した。

我はダークドラゴンなため「群れのリーダー」の取得自体は可能である。

だが、本来「群れのリーダー」を会得するには。

元々のリーダーから直接、皆の目の前で指名されなければならない。

だが、我はそんなことはされていない。

我の頭の中に最悪の可能性が過った。

「群れのリーダー」はもう一つ会得できる手段がある。

それがリーダー候補が自分しかいないことだ。

もし、その条件で会得したのならば我が弟たちは命を失ったということになる。

そして我はそれを分かってしまった。

「群れのリーダー」の称号は群れの仲間の状況が分かる。

そして群れの状況は我がいたころの半分以下にまで同胞の数が減り、弟たちの姿もなかった。

我は急いで龍の巣に戻った。

だが、そこにいたのは3人の人間の子供と同胞の死体だけだった。





レイル達視点


僕たちはシン君が用意してくれた魔道具でセーラの試験を見ていた。


「ねぇ、セーラ強くなりすぎじゃない?」


「うむ、涼しい顔で災害級魔法を無詠唱で使っておるし」


「シン君からもらった武器のスキルを使いこなしてるし」


「あっしら護衛騎士の意味がなくなりあしたね」


「本当にな」


「セーラお嬢様強くなりましたね」


「俺らよりもな」


「セーラってあんな容赦ない子だったかしら」


「俺が知る限り、平気で魔物の巣に隕石を振らせる子じゃなかったと思う」


「ていうか、セーラめっちゃ笑顔じゃの。儂、セーラのあんな笑顔見たことないぞ」


「あぁ、ついにセーラ絶望級魔法まで使いだしたわ」


「これはセーラの教育が難しくなったな別の意味で」


「強くなったことは家族として喜びたいんじゃが王族として素直に喜べんの」


「本当にね」


「セーラ様、普通に世界滅ぼせそうなくらい強いです」


「あれは!」


「ダークドラゴン!」


「大丈夫なんすか?いくらセーラ様でもダークドラゴンはやばいんじゃねぇですか?」


「まぁシン君達がついてるし大丈夫だろ」


「それに俺たちがどうこうできる問題じゃない」


「そうなのよねぇ」


「儂らはセーラの様子をしっかり見ておくしかないのぉ」


レイル達はシンとミコに毒され、ダークドラゴン程度じゃ驚かなくなっていた。






シン視点


ぶっちゃけセーラならダークドラゴン程度なら倒せるだろう。

でも、一応ミコと相談するか。

俺はスキル「念話」でミコに語り掛ける。


(ミコ、どうする?)


(そうねぇ、ぶっちゃけセーラならダークドラゴン程度なら倒せると思うわ)


(俺もそう思う)


(じゃあ、静観でいいかしらね)


(そうだな、やばくなったら助ける感じで)


(了解)


俺とミコはセーラを見守ることにした。






セーラ視点


シンとミコの指示がないということは好きにしていいって感じかしら。

龍の巣があっけなすぎて正直暴れたりなかったからちょうどいいわ。

私の力がダークドラゴンに通用するのか試せるし。

セーラはやる気満々だった。

セーラは自分はまだシンやミコに遠く及ばないと思っている。

だけど、昨日の訓練が終わった時にシンは言っていた。


「セーラは俺たちの10歩前くらいには来てる」


普通なら10歩は遠いと思えてしまうかもしれない。

でも、今まで背中すら見えなかった状態からしたら、だいぶ進歩した。

それにあれだけ強いシンとミコにあと10歩程度で追いつけるなら私はとても強いということだ。

セーラは元々自分に自信がなかった。

魔法も剣もうまくできない。

周りに無能だと侮られる人生だった。

だけど、私はシンとミコに出会って変わった。

外の時間だとたった三週間だけど、「白黒世界」の中での時間ならシンとミコとは半年以上一緒にいる。

総時間、半年間の修行だった。

とても辛く、ときには嫌になり、心が折れそうになった。

なんてことは全くなく。

訓練は気持ちいか楽しいのどっちかしかなかったし、たくさん美味しいお菓子とかもらってめっちゃ甘やかされた。

それはもう甘やかされた。

下手な王女様より甘やかされた。

あ、私王女だった。

まぁとにかくでろでろに甘やかされた。

しかもこの試験に合格したらシンとミコは一回ずつ私のお願いを叶えてくれるらしい。

私のやる気はマックスだ。

さっさとダークドラゴンをぶっ飛ばして、シンとミコにご褒美もらおう。

私はご褒美のことを考えながらダークドラゴンと対峙した。


シンとミコはセーラを溺愛しています。

二人とも初弟子が可愛くてしょうがないのです。

シンはミコに依存し、セーラを溺愛している。

ミコはシンに依存し、セーラを溺愛している。

セーラはシンとミコ、二人に依存している。

という謎の三角関係か出来上がりました。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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