第283話 留学の終わり
久しぶりにちゃんと投稿出来た。
巻き返しを書こうと思ったのですが、もう800pを超えているというのに500p記念を出せてないほうがさすがに気になるので500p記念の短編の方を優先して書いてます。
留学開始から3か月経った。
今日が留学の終わりだ。
明日、ナイト王国に帰国する。
王都の観光に研究と、悪くない留学生活だった。
ちなみに、結局俺達は王魔学院の生徒と一度たりとも話すことはなかった。
まぁ、いいか。
学院の生徒も最後の一週間くらいは話しかけようとしていたのかそわそわこちらを見ていた者が数人いたが結局話しかけられなかった。
今は放課後だ。
俺達は城のリビングでゆっくりとしていた。
面子は俺、ミコ、セーラ、ゼミル、ユア、ユイ、ライシュ、ミーゼ、シェール、アンデス、ガーナだ。
ちなみに先輩たちはクラスメイト達と打ち解け、今はお別れ会をしているらしい。
先輩たちも留学を楽しんでいたようで何よりだ。
「留学終わったなー」
「まぁぶっちゃけ留学が始まって一か月が経ったくらいから生活にも慣れて普段通りの感じだったけどね」
「でも、毎日学校にいくっていうのは久しぶりだったな」
「久しぶり?シンが毎日学校に行ったことなんてなかったと思うけど」
「前世の話だ」
「なるほど」
「シンの前世の話ってあんまり聞かないけどどんな世界だったの?」
「あぁ、そうか。ミコとセーラにはいくつか前世の知識を「メモリートレース」で共有したがミーゼとかには共有してなかったな。また今度、ここにいる面子くらいなら共有しよう」
「お願い」
「留学が終わるって言ったら、普通は寂しさくらい思うのかもだけど」
「まぁ、いつでもこれるし。私達もこれからは魔王城に住むつもりだし」
そう、実はシェール、レピア、アンデス、ガーナを含めた一部のメイドは魔王城に住むこととなった。
まぁ別に不思議なことではない。
レピア以外は全員魔王軍に所属しているから、普通に魔王城に自室がある。
俺が復活し、魔王軍としての活動を再開しようとしている今魔王城に移るというのは自然なことだろう。
それに、別に移っても「テレポート」ですぐに戻れるしそもそもバタフライ王国と言うのはある種完成した国だ。
シェールがいなくてもバタフライ王国は問題なく運営できる。
ガーナ達も今回来るメイドは元々魔王城で上位のメイドたちだったため、一人部屋が与えられている。メイドたちは全員、シェールに仕えるのは元々俺が復活するまでという話だったらしい、ガーナに関しては正式に再び俺の専属メイドとなった。
アンデスは留学期間中に俺達の担任を務めていたシェラに学院長の座を押し付、、、、譲ったらしい。
シェラは涙目で助けを求めてきたが俺が介入することでもないだろうと無視した。
レピアに関してはシェールのお気に入りだから連れて行くらしい。
レピアの部屋は以前シェール部屋の隣の部屋を与えているので今更というものだ。
まぁ別に俺としても不都合なんてないし、シェールは七魔公の一人だ。
ある程度は好きにしていいと俺は思っている。
やはり、俺への忠誠心が高い幹部は自由にさせたいし願いをかなえてやりたいと思う。
というわけで、別に寂しさなんて皆無だ。
「とりあえず、バタフライ王国は魔王軍の再興に色々と使えるからいい感じに運営しておいてくれ」
「勿論、そのつもり」
「あ、そういえば王都にあったあのパフェは美味しかった。また食べに来ようかしら」
「あ、あれね。私的にはパフェよりもケーキのほうが好みだった」
話題は移り行く。
なかなかどうして、悪くない留学生活の終わりなんてこんな感じが一番いいのかもな。
俺はそんなことを考えるのだった。
翌日
俺達は起きて早々に準備し、城の前に移動していた。
あと10分程で馬車が来るという時間に先輩たちも来た。
ちなみにシェールたちは既に「テレポート」で魔王城に転移していて今は各々の部屋で荷物を整理したりしているようだ。
先輩たちは俺達に無理に話しかけたりせず、先輩同士で何かを熱く語っていた。
先輩同士はどうやらこの留学期間で打ち解けたようだ。
俺達も先輩たちを気にせず、適当に雑談していると最初に案内してくれたリューガが来た。
「皆さま、お久しぶりです。3か月前に皆さまの王城への案内を担当させていただいたリューガ・ジンジャーエールです。では、さっさと魔法陣の部屋に移動しましょう」
そうして俺達は3か月前に来た魔法陣の部屋に来た。
俺達は魔法陣の上に乗る。
リューガが魔法陣に魔力を込めることで魔法陣が光り出し、光が収まったらそこは検問所だった。
そこから外に出ると3か月前に乗ったものと全く同じ馬車が到着していた。
ただし、行きと違って御者がいる。
行きはユイが馬を洗脳したから御者は不要だったが、今回はそういうわけにもいかなかったからな。
ちなみにだが、恐らく御者は学院の教師。
それもユアに好意を寄せていた奴だ。
実を言うと、ユアは教師の中で密かに人気がある。
まぁ、若く美人で優秀な教師だから無理もない。
ユアは人妻だが、ナイト王国初の女性同士の結婚なのでほとんど気にされていないようだ。
勿論、ユアはユイにしか興味がないわけだが。
とりあえず、あの御者が変なことをすれば殺そう。
俺はそんなことを考えたが、ユイがユアに気づかれないように御者に殺気を送っているから俺がするまでもないだろう。
「それでは皆様、留学お疲れ様でした。皆様のこれからの発展を願っております」
そう言うと、リューガは検問所の中に戻っていった。
俺達は馬車に乗り込んだ。
「それじゃあ、走り出して頂戴」
ユアが御者にそういうと馬車がナイト王国の王都に向かって走り出した。
数時間後
「お、着いたわね」
馬車はナイト王国王立第一学園に着いた。
御者は特段変なこともせず、御者としての役割を果たした。
ただ、何故か震えて逃げるように去っていった。
それとは正反対にユイが満足気にユアとイチャイチャしてることはきっと何も関係ないだろう。
俺達は馬車から降りた。
そこにはマーゼ学園長がいた。
どうやら、わざわざ出てきてくれたようだ。
「皆留学お疲れ様。皆の登校再会は一週間後だから、一週間しっかり休んでね。まぁシン君達は関係ないだろうけど」
「「「はい」」」
先輩3人は元気よく返事をした。
「ユア先生もお疲れ様でした。1年Sクラスの皆はとても真面目に勉強していましたよ。一週間しっかりと休んでください」
「ありがとうございます。ユイとイチャイチャして過ごします」
「ははは」
ユアの発言にマーゼは苦笑を零した。
ユイの目はらんらんと光っていた。
「それじゃあ、それだけだから。解散」
それだけ言ってマーゼ学園長は学園に戻っていった。
先輩たちは自分の家への迎えの馬車が来ているらしくそれに乗り込んで帰っていった。
「それじゃあ、俺達も帰るか。ミコ」
「了解「エリアテレポート」」
ミコが「エリアテレポート」を発動し、俺たちは魔王城に帰った。
「留学、お疲れ様でした。魔王様」
「「「「「お疲れ様でした」」」」」
そうしてガーナ達メイドが出迎えてくれた。
「ただいま、お前たちは既に荷物等は片付けたのか?」
「はい、それらはすぐに終わらせ現在魔王城へいる方の挨拶や簡単な部屋の点検などを行っておりました」
「そうか。4000年前はいなかった奴等もいるもんな」
コピやゲーム、ゼーラだろう。
あいつらは4000年前はいなかったからな。
「はい、神が増えていて少し驚きましたが魔王様だということで納得しました。それと魔王城が大きくなっていたことにも驚きました」
「あぁ、ちょっと城を融合してな」
「なるほど、通りで設備などが増えていたわけです」
「実を言うとそこらへんはあまり確認してないんだがな。とりあえず、出迎えご苦労。他のメイドたちはどうしてる?」
「あまり大勢でお迎えというのもよくないかと思いましたので、私達上位のメイドのみとしました。他のメイドたちはいまだに設備の点検等しております」
「了解だ、とりあえず俺達は休む」
「承知しました」
そうして俺たちは各々の部屋に戻った。
こうして、俺達の留学生活は終わりを迎えるのだった。
とりあえず今話で留学編は終わりです。
途中思い付きでユキとかを盛り込んだことで予定より長くなったり魔王教あたりが雑となってしまったことが心残りです。
まぁ、次の章は魔王教とかも活躍させる予定ですのでそこで書こうと思います。
次回の整理のためというのもあって閑話を出す予定です。
巻き返しカウント:69話
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