第278話 魔王教
滅茶苦茶休んですみません。
そして11月中は急に休むとか結構あるかもです。
ごめんなさい。
それと、総合評価800pありがとうございます。
いつか番外編出します。
いつか、、、、、、、(500p記念まだ出してない人)
留学が始まって1ケ月半が経った。
この2週間をを研究に費やした。
「神界創造」があるのでやろうと思えばシェールに言われたその日に研究を終わらせることもできた。
だが、そういうのをやると俺とミコの性格的に止まらなくなるのである程度制限したのだ。
具体的には精神的な疲労を少しでも覚えたらそこでやめるようにした。
俺とミコが精神的なものとはいえ疲労を覚えるというのはかなりやばいが、それくらいしか指標がなかったからしょうがない。
まぁとにかくかなりの時間を研究に費やしたので、中々の物が出来た。
他の二グループもどうやら終わったようだ。
内容までは知らないが、終わったということは聞いた。
今日は学院が休みの日だ。
今日はシェールが、以前聞いた魔王教というのを見せてくれるらしい。
魔王教は俺のための宗教ということしか聞いていないが、どういうものなのだろうか。
一応それらしいものは見たことがある。
以前町に出た時に、城の次くらいに大きい大聖堂のようなものを見た。
恐らくそれが魔王教の大聖堂なのだと思う。
俺は朝の支度をして、リビングに移動した。
既に皆は集まっていた。
「すまん。遅れたか」
「いえ、私たちが速く来ただけですので」
シェールの言葉に皆が同時に頷いた。
「そうか。ならよかった」
「それじゃあ、行きましょうか」
そうして俺達は城を出て、シェールについて行く。
「ここよ」
そこは俺が思っていた通り、以前見た大聖堂だった。
正直俺が昔みた正教会の大聖堂よりも大きい。
俺達は大聖堂に入る。
大聖堂の中には城と同等レベルの豪華な装飾が施されていた。
そしてその中には教徒らしき市民が祈りを捧げていた。
市民たちが祈りを捧げる先には魔王国の国旗があった。
4000年前は戦争の際によく見たが、今では魔王城の一部の場所に刻まれているところくらいでしか見ないものだ。
すると、別室から誰かが入ってきた。
如何にも司祭という格好をした女である。
そして見覚えがある。
「あら、あの子。私の部下ね」
そうその女は昔ミーゼ直属の部下だった奴だ。
ミーゼと一緒に俺のことを崇拝していたから妙に印象に残っている。
謁見の間で会っているので久しぶりでもない。
「皆さん。お集まりいただき、ありがとうございます。それでは本日の礼拝を開始します。座っている方はお立ちください」
そうすると座って祈っていた人達が立ち上がる。
「さぁ、祈りましょう。この世界は魔王様の物。この国の平和は魔王様によって与えられたものです。平和に感謝し、魔王様に祈りを捧げましょう」
「「「「捧げましょう」」」」
「我等が神。魔王ゼロ様、どうか今後とも私達をお守りください」
「「「「お守りください」」」」
「私達は平和を頂いたご恩を返すためならば、己の全てを捧げます」
「「「「己の全てを捧げます」」」」
「この平和に深く感謝し、今日も祈りを捧げなさい」
「「「「「我等が主。魔王ゼロ様、これからも我等のことをお守りください。さすれば我等は魔王様に全てを捧げます」」」」」
そこから約1時間、礼拝は続いた。
シェールは満足そうに祈りを聞き、ミコ、セーラ、ミーゼ、ゼミルは目をキラキラさせていた。
ユアとユイは顔が若干引き攣っている。
まぁ無理もない。
だって祈りの内容は全て、俺を称えたり俺に感謝したり俺に全てを捧げるということを延々に繰り返しているだけだし。
正直俺も若干引いている。
俺は「念話」を発動する。
(ユア、ユイ。突き合わせて悪かった。居心地悪いだろ。「エリアテレポート」で城に送るからデートしてこい)
(シン、ありがとう)
(ごめんなさい。顔に出てたみたいね)
(いや、これはしょうがない。正直俺も引いてる。皆にはこっちでいい感じに話しておく)
そうして俺は「エリアテレポート」を発動し、二人を城に送った。
(ありがとう)
(シン、強く生きて)
(おう、ありがと。デート楽しめよ)
そうして俺は「念話」を解除した。
間近くで魔法を使えば普段のミコ達なら気づかないわけがないが、今は礼拝に夢中すぎて気づかなったようだ。
「では、本日の礼拝はこれで終わりに致します」
ようやく礼拝は終わったようだ。
「さて、今日は異端者処刑がございますので皆さまご移動ください」
司祭が言うと司祭は大聖堂を出た。
市民たちも司祭について行って大聖堂を出た。
「異端者処刑?」
「魔王教以外の宗教を信仰してる愚者を処刑するものよ。まぁ見せしめね。この国では魔王教を信仰しなければならない法はないけど、魔王教以外の宗教を信仰するのは違法だから」
俺の口から零れてしまった疑問にシェールが自信満々に答えた。
「そ、そうか」
俺はそう答えるのでやっとだった。
市民たちに続いて俺達も移動する。
そこにはかなり大きい闘技場のようなものがあった。
「ここはバタフライ王国国立闘技場。魔王様がおつくりになられた闘技場を真似て私が作ったものです。まぁさすがに完全再現とはいきませんでしたが、その代わりに色々な機能を追加しています」
「ほぅ。これは見事なものだな」
「ありがとうございます。今日は処刑に使いますが、本来は国が主導する実験とかそれこそ闘技場らしく武闘大会なんかにも使われます」
「武闘大会?」
バタフライ王国にそんなものがあるなんて初耳だ。
「一年に一度、行うイベントです。この国の者ならば誰でも参加できるのでかなりの人が参加します。といってもこの国はナイト王国程戦いというものに重きを置いていないのでシンが参加したという学園対抗戦よりも戦闘のレベルという意味では下でしょうがね。ただし、決定的に違うのは魔道具の使用が可能という点でしょうか。上位入賞者は大抵中々ユニークな魔道具を使って戦うものが多いですね」
「なるほど」
さすがは研究の国というわけか。
中々に面白そうだ。
「俺が見た感じ俺が創った闘技場に劣っているようには感じないが」
「私が明確に劣っていると感じている点はやはり蘇生関連ですね。魔王様がおつくりになられた闘技場は自然魔力を利用して無限に自動で参加者たちを蘇生出来る。しかもその機能をONにもOFFにも出来る。しかしこの闘技場ではそれが出来ない。蘇生機能を組み込むこと自体は出来ましたが、自然魔力を利用してというのは難しく更にその機能をONOFF出来るようになんて無理でした。一応転移陣は仕組んであるので魔力さえ込めればすぐに蘇生出来るようにはなっていますが」
「なるほど、確かにそれは劣っていると言えるかもな。しかし、お前がそれで満足するとは思えないのだが?」
「勿論です。この建物を闘技場として使う場合は選手に特殊な腕輪をさせます。この腕輪が壊された場合一瞬で場外に転移するようになっています。また相手を殺した場合はその腕輪に組み込まれた即死魔法によって一瞬で死に至ります。これによって武闘大会等での死者を限りなくゼロにしています」
「なるほどな。面白い」
難題を諦めるのではなく、代用できる手段を用意するところはシェールの良いところだ。
「皆さまお待たせ致しました。それでは異端者の処刑を始めたいと思います」
「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」」」」
俺が闘技場の舞台に目を移すとそこには、4台のギロチンとそれに掛けられた正教会の神官服を着た4人の男。
そして先ほどもいた司祭がいた。
何故か既視感のある光景だ。
そして、いよいよ処刑が始まる。
市民たちは正教会の神官共に罵詈雑言を浴びせている。
俺はそれを見て、シェールの成長を実感するのだった。
作者が読む異世界系小説に出てくる宗教はロクでもないやつばかりなので主人公の味方の宗教を書くのって滅茶苦茶難しい。
巻き返しカウント:52話
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