第275話 三人は親友
22時間30分の遅刻。
すいません。
そして次も多分遅刻します。
なんなら投稿できないかも。
私とロアの元にシェールが現れてから数日が経過した。
シェールに貰った玩具はこの数日で半分くらい使った。
逆に言えばまだもう半分あるわけだが。
そして使われる対象がほとんど私であるということも考えないこととする。
私はこの数日間、一切屋敷から出ていない。
なんならロアの部屋から出たのも数回だけだ。
ロアが私を逃がさないのだ。
どうやら私はとんでもない怪物を創り出してしまったらしい。
ロアは私よりも圧倒的に賢い。
道具の使い方を適切に理解して使ってくる。
この数日間、私はひたすらに情けない姿をロアに晒し続けた。
ロアにされれるとなぜか「快楽操作」が効かないのだ。
「快楽操作」さえうまく使えれば情けない姿なんて見せないのに。
今もロアは私の傍で眠っている。
ちなみに淫魔女王は睡眠はほとんど必要ないようだ。
食事に関しては過剰なほどしている。
何なら淫魔女王は過剰に吸収した性はエネルギーとし、強くなることが出来るようだ。
私はレベルが上がっていないのに、力は強くなり魔力は増えている。
魔力が増えれば魔王様に教えていただいた魔法が使える。
魔王様から教えていただいた魔法の数は膨大だ。
未だにそのすべてを把握できてはいない。
記憶にはあるが、咄嗟にそれを使うことは出来ない状態なのだ。
更にその中でも最上級以上の位階の魔法なんかは必要な魔力が多すぎて使うことが出来ないものが大半だ。
私は淫魔女王となったことで人間であった時の数百倍の魔力量となった。
まぁこれは人間の頃の私の魔力が少なかったことも影響しているだろうが。
とにかく、私の魔力は一般人からすればかなり多いのだ。
それでも使えないというのはさすがは国に使い手が一人いるかいないかという最上級魔法ということだろう。
まぁ過剰な食事のおかげで魔力が増えたため、魔力消費の少ないものならばいくつか使えるものがでてきたが。
「ユキ、ユキ」
「あ、ロア。起きてたの。ごめん。少し考え事してた」
「さっき起きた。寝なくていいユキが羨ましい」
「これは淫魔としての習性だからどうにもならない」
「どうにかなるわよ」
「え?」
私の後ろから突然声が聞こえた。
「女王陛下。来ていたのですね」
ロアがすぐにベッドから出ようとする。
「あ、そのままでいいわ。私は貴女達二人のこと。友人だと思ってるから」
シェール様はそう言って笑った。
「それで、どうにかなる。とは?」
「ロアも淫魔になればいいのよ」
「どうやって?」
「どうやってって。現状、この世界で種族を変えることが出来る人なんて一人しか私は知らないわね」
「まさか、魔王様にですか?」
「正解」
「私なんかが魔王様にそのようなことをお願いしてしてくれるのですか?」
「多分してくれるわよ。魔王様、ユキのことを結構気に入ってるし。ユキがお願いすればしてくれると思うわ。なんだったら私も一緒にお願いしてあげる」
「女王陛下は何故そんなことをしてくれるのですか?」
「女王陛下禁止。私のことはシェールって呼び捨てにしなさい」
「分かりました。シェール様」
「様禁止」
「シェールさん」
「私、貴女達二人のことを友達だって思ってるって言ったわよね。友達なら呼び捨てくらい普通よ」
「、、、シェール」
「よろしい。ユキも」
「私も?」
「貴女も私のことシェール様って呼ぶじゃない。呼び捨てにして」
「シェール」
「ふふふ。ありがと」
シェールはとっても嬉しそうに笑った。
「随分と嬉しそうね」
「私、友達が少ないの」
どうやらシェールは自分で友達と言っておきながら、私達のことを友達という実感できていなかったらしい。
だから呼び捨てという友達らしいことが出来て嬉しいのだろう。
「少ない。ならいるにはいるのね」
「同僚と部下だけどね」
「何人なの?」
「6人。魔王様を友達としていいなら7人ね」
「少ないのか多いのか分からないわ。ちなみにだけど、私は0よ。今は2だけど」
「私も同じ」
ロアはそもそも家から出ていなかったようだし、私もつい最近まで指名手配されていたくらいだ。
友達なんていない。
あのゴミが作らせたがらなかったというのもあるが。
「ごめんなさい」
「「惨めになるからやめて」」
シェール、こういう時は謝られるのが一番精神的にきついのだ。
「まぁ。いいや。淫魔になる件については興味があるからユキとシェールから魔王様にお願いしてくれると嬉しい。あと、当たり前だけど魔王様に忠誠を誓う覚悟はある。ただ、ユキと離れるのは嫌」
「ふふふ。了解。まぁ魔王様は最近少し忙しそうだからしばらく先になるかもしれないわ」
「構わない」
「それじゃあそういうことで」
「っていうか。凄いタイミングで来たけどもしかして。見てた?」
「、、、、、」
私とロアは目を見合わせる。
「見てたの?」
今度は私が聞いてみる。
「、、、、、」
「「見てたの?」」
今度は2人で聞いてみる。
「、、、、見てました」
「「有罪」」
罪人、罪人です。
この国の女王様、他人の情事をのぞき見してます。
「だって、研究が行き詰ったんだもん」
「だからって見るのはおかしくない?」
「研究関係ないでしょ」
他人の情事を見ることが研究につながるとはとても思えない。
「実はあるの」
あるらしい。
「どんな研究してるの?」
「女の子同士で子供を作る方法について」
「「詳しく」」
私は多分、バイセクシャルという奴だ。
そしてロアは恐らくレズという奴だ。
つまり、その研究は私達についてとても興味深いものだ。
そこからシェールは研究していることを説明してくれた。
ロアはともなく、学がない私にもわかるようにとても簡単に説明してくれた。
「まぁ要するに。魂を出して半分にして混ぜ合わせる。で、魂を蘇生すれば赤子が出来るんじゃないかっていうこと」
「「なるほど」」
私は素人だから詳しいことは分からないけど、大方の理論は理解できた。
ただそれをやることはかなり難しいということも。
「それで、シェールはどこでつまってるの?理論に違和感は感じなかったけど」
「私が詰まっているところは魂を混ぜあわせる工程よ。魂を出す工程に関しては魔王様が魂を出すどころか交換するアーツを使えるから可能なのはわかってるんだけど、魂を混ぜ合わせるっていうのが課題なの」
「魔王様なら出来そうだけど。魔王様、私の魂を弄って私の種族を変えたみたいだし」
「実は魔王様に相談したんだけど、魔王様は魂を創り変えたりは出来るけど魂の統合は出来るか分からないらしいわ。しかも半分の不安定な魂なんて正直厳しいって」
「そう言った魔法やアーツは創れないの?」
「それじゃあ意味がないの」
「意味がない?」
「だって、それじゃあ結局。出来るのは限られた存在だけになるわ。アーツなんて創った本人しか使えない。まぁ魔王様はいくつか共有してるけど。簡単なことじゃないし。魂を混ぜ合わせる魔法なんて下手したら終末級魔法になる。そんなんじゃ使えるとは言えない」
「何で?魔王様やミコさんにしてもらえばいいじゃない」
出来ないなら出来る人にしてもらえばいいだけだ。
「ユキ、それをするときは情事をしないとなのよ。つまり、してもらう人には自分達の情事を見せつけることになるけど」
「ごめん。忘れて」
私は大変なことを言ってしまった。
その後も皆で色々な案を出し合った。
女性同士で子供を作る研究以外の話もシェールにしてもらってその研究についての案も出し合った。
シェールが色々な案を知りたいと言われたのだ。
「ありがとう。とっても有意義な時間だったわ。それじゃあ私は帰るわ。また何かあったら「念話」して頂戴。親友」
そう言ってシェールは転移して帰ったいった。
私達はかなり頭を使ったので二人同時に眠ってしまったのだ。
遡って説明するのに2話も使ってしまった。
次はちゃんとした時間に戻ります。
巻き返しカウント:49話
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