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第269話 正教会の計画1

お久しぶりです。

今話の都合上少し補足です。

第168話正教会で出てきた枢機卿にナホアという名前を追加しました。

正直皆さん100話も前の一瞬出てきただけのキャラなんて覚えてないと思いますのでここで補足しておきます。

その枢機卿についてのことを下に書いていますが、別に忘れてても大丈夫なように書いたのでうろ覚えでよい方は飛ばしてください。

一応簡単に言えば正教会の本部がある正教国の大聖堂でナイト王国に宣戦布告したりと色々したけど結局出てきてすぐに教皇と共にミーゼに殺された枢機卿です。

気になる方は168話をお読みください。

168話の方は既に修正済みです。

私は正教会の教皇、ロールルング16世だ。

私は一度死んだ。

裏切り聖女によって殺されてしまった。

だが、私は蘇った。

教会に所属する高位の司祭たちが協力し、大魔法を発動することで私を蘇生してくれたのだ。

勿論全てが元通りというわけではない。

私は後遺症を患い、一人では動けない身体となってしまった。

更に魔力もほとんど使えず、レベルも1だ。

しかし神に祈りをささげることは出来る。

教皇であるこの身は神に祈りを捧げることが出来るのならば十分だ。

私を蘇生したことで司祭たちは皆疲弊してしまっている。

無理もない。

死者の蘇生とは本来人の身には不可能なことだ。

しかし、私達は日夜神に祈りを捧げる敬遠なる神の信徒だ。

正教会に所属している者は全員光属性魔法を使うことが出来る。

まぁそれは教会で働く条件として光属性を使えることという条件があるので当然と言えば当然の話なのだが。

基本属性の中で光属性というのは珍しい。

その理由となるかは私には分からないが、光属性は神の属性という伝説がある。

その伝説に違いなく、神に祈りを捧げる聖職者は光属性の上達が早いと言われている。

正教会の活動の中には、光属性の回復魔法で人を治すというものもある。

魔法というのは使えば使うほど経験を積み、強くなる。

そのため長年神に祈りを捧げ、そういった活動に励んできた高位の神官は光属性魔法が得意なのだ。

まぁその分神官は光以外の属性は不得意という者が多いのだが今はおいておこう。

最上級魔法を使える者というのは国に一人いるかいないかという貴重な人材だ。

しかし教会の中には光属性に限るが最上級魔法を使うことが出来る人材が数人だけだがいる。

かくいう私も最上級魔法を使うことが出来た人材の一人だ。

後遺症で今は使えないが、治療を進めればまた使えるようになるだろう。

まぁ、その治療にはかなりかかるが。

さて話を戻そう。

死者の蘇生は最上級魔法であっても不可能。

だからこそ、最上級魔法を使える者を含めた優秀な光属性魔法の使い手で心を合わせ、数千年前から伝わる正教会の大聖堂の地下にある魔法陣に三日三晩魔力を込め、そこから更に数日間魔力を込め続けながら全員でイメージを固めることでようやく死者の蘇生が一人可能となる。

皆には迷惑をかけてしまった。

蘇生された私はいの一番に何があったのかを聞かれた。

私は後遺症のせいでうまく話すことが出来なかったがゆっくりと伝えていった。

ミゼ・ダラ・クイートはかの悪逆非道な裏切り聖女の転生体であったこと。

魔王が既に復活し、最高幹部である七魔公も半数が揃っているということ。

ミゼの表情や態度からその発言が嘘である可能性は限りなく低いということを精一杯伝えた。

皆魔法で疲れていながらも真剣に話を聞いてくれた。

私が蘇生されたのは私が一度死んでから数か月後だった。

何でも突然、大聖堂内にいた全ての人間が殺されたことで正教会、正教国は大混乱に陥ったようだ。

当然と言えば当然の結果。

正教国は正教会が運営している国だ。

そしてその正教会の最高権力者は私だ。

正教会の者は全て神の者であるため、正教国の神の者と言える。

そのため私が正教国の国王だと一概には言えない。

しかし最高権力者だったことは事実だ。

そして大聖堂にいる人間など大抵が中々の重臣だ。

枢機卿などな。

不幸中の幸いというべきか、正教会最高位の司祭は各国の正教会をまとめるため大聖堂にはいなかったため虐殺を免れた。

しかし大混乱を治め、各国から最高位司祭を呼び戻し魔法の準備と発動をしていれば数か月が経ってしまったと、最高位司祭の一人が謝ってきた。

私としては蘇生という非常に大変なことを自身に行ってくれたのだから批判する理由もない。

まぁとにかく、私はつい最近蘇生されたばかりなのだ。

正教会も正教国も世論一般的には通常通り運営されていた。

しかし、正教会の内部は大変なことになっていたのだ。

まぁ皆の尽力によって今は落ち着いているようだが。

さて今からは緊急会議を行う。

議題は当たり前だが魔王軍についてだ。

正教会は私が死んでいる間、大聖堂で虐殺を行った犯人が特定できていなかった。

しかし、私の証言によって犯行が魔王軍によるものだと判明した。

そして魔王が復活していることも。

正教会と魔王軍は数千年前、幾度となく戦争を行っているため敵対関係にある。


「これより会議を始める」


私の身体は話すことが負担にならない程度には回復した。

逆に言えば話すこと以外はほとんどの動作にまだ重い負担を感じるのだが、会議に参加するならば声だけで十分だ。


「まずは教皇様も蘇られたことですし、状況の説明を改めてさせていただきます。数か月前、突如として大聖堂の中にいた者等が全員何者かによって惨殺されるという事件が起こりました。それによって教皇様や枢機卿などの重臣が亡くなり、我々は大混乱に陥りました。幸い大聖堂から離れていらしたダーム枢機卿が指揮をとりこの数か月間は正教会並びに正教国の運営を行いました。当初こそ事件の犯人を捜そうとしたのですが、混乱によってそれどころではなく先に蘇生をした方が速いと決断し、最高位の司祭様方をここ正教国に呼び戻し数週間前から準備し蘇生魔法を発動することで先日教皇様の蘇生に成功しました。以上です」


ダーム枢機卿は正教会に数人いる枢機卿の中でも最も古参の枢機卿だ。

とても優秀でありお優しい、信心深い方だ。

私が教皇になったばかりの頃にもたくさんお世話になった。


「では次に教皇様。事件の日のことを今一度ご説明願います」


「承知しました。事件当日、ナイト王国王都にある教会からナイト王国王立学院に留学していた勇者が突如教会内に光と共に傷だらけの状態で現れたという連絡が届きました。私はすぐに引き留めようとナイト王国に向かおうとしたのですが、突如としてナホア枢機卿がナイト王国に宣戦を布告したという連絡が来まして私はナホア枢機卿のところに向かいました。そこでナホア枢機卿と話していると突然、魔法陣が現れその魔法陣が光ったと思えば、聖女ミゼ・ダラ・クイートが現れました。すると突然、ミゼ・ダラ・クイートは尋常じゃない魔力圧を放ち始めました。最初こそ私もナホア枢機卿も膝をつく程度で済んだのですがその様子を見たミゼが魔力圧を強めまして私もナホア枢機卿も地に伏せてしまいました。そしてミゼはこう言いました「この時代にしてはマシな方ね。まぁ昔とは比べ物にならないほど弱いけど」と。枢機卿が神の御前であると言葉を尽くしましたがミゼは「神の御前だから何?そもそもここに神なんていいないし」と興味なさげにあるいは私たちを馬鹿にするように言いました。ナホア枢機卿が気がふれたのかと聞いたところミゼは元々こうで隠していただけだと発言しました。そして私達に絶望してもらうなどと言ったと思ったらミゼの服装が突如として変化しました。見た目は黒のドレスでした。それも見覚えのある」


そこで私は一度区切った。


「見覚えのある黒いドレス?正教会にはそのようなドレスを着たものいないはずですが」


まだ若手の神官がそう答える。

優秀ではあるのだが、いかんせん経験不足だ。

枢機卿レベルや最高位司祭などは既にその可能性に辿りつき顔を青くしている。


「そして彼女は名乗りました。魔王軍最高幹部七魔公第三席「聖女」ミーゼ・セイント・ライトダーク

だと」


その言葉に会議室が静まり返った。

私が蘇ってすぐの時に話をしたものは知っていたのでそこまでだったが周りの者達はもうパニックのようになっていた。

それも当然だろう。

ミーゼ・セイント・ライトダークといえば4000年前優秀な聖女でありながら、魔王に下った正教会二大汚点の一つだからだ。

だからこそ、教会の伝説にはミーゼの話は多く乗っている。

ミーゼがどれほどに恐ろしいことをした、する力を持っているかを知っているのだ。

会議室は静かだった。

当然、皆の顔いろは芳しくはなかった。


シンを書かずに2話目、初めてかもしれない。

そして次回も多分シン出てきません。

珍しく敵視点書いているのですが慣れないことはするものじゃないと実感しました。

口調安定しないし、設定も名前も適当間が凄い。

巻き返し?知らない子ですね。

下のはなんだって?何のことですか?

(巻き返しを導入した当初はここまで作者の私生活が忙しくなるとは思っていなかった、膨大な量に現実逃避中の作者です)

巻き返しカウント:40話

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

気に入ってくださいましたら、ブックマーク、レビュー、評価いいね等よろしくお願いします。

作品についての疑問やご質問、ご指摘も受け付けておりますので感想などを貰えると嬉しいです。

感想については全て返答させていただくつもりです。


この作品の番外編です。

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異常者の恋愛は異常です

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