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第267話 魔王覇気の能力

全然投稿出来てなくてすみません。

忙しすぎた。

今週は結構余裕があるので、ちゃんと毎日投稿出来ると思います。

魔族の特性として、他者の魔力を吸収するという特性がある。

「マナヒール」では5分の1、「ハイマナヒール」であっても3分の1しか渡すことが出来ない。

だが魔族ならば、ロスなしで魔力を吸収することが出来る。

それは魔族の特性を持つ俺もだ。

俺は今、ミコと共にミコの寝室のベッドに寝っ転がって抱き合っている。

そして俺はミコから魔力を吸収していく。

ミコは恐らくこの世界で唯一、俺より魔力の多い存在だ。

そしてこの世界で一番、俺と魔力の相性が良い存在だ。

魔力というのには相性が存在する。

相性の悪い魔力が身体の中に入りこめば不快感を覚えるし、逆に相性の良い魔力が体の中に入れば快楽を感じる。

俺達が普段行っている「魔力循環」も、もし俺とミコの相性が悪ければ不快に感じていただろう。

つまり、ミコの魔力を大量に取り入れている俺は絶大な快楽に襲われている。

たまにミコに魔力を貰うことはあるが、ここまで短時間で一気に魔力を吸収したのは始めてだ。

俺は精神的に疲れていることもあって、少しばかり普段よりも本能に忠実になっているようだ。

俺はミコを強く抱きしめる。

そして更に一気にミコから魔力を吸収する。


「はうっ」


ミコもいきなりだったためか、声を上げる。

ミコ曰く、魔力を吸収される側も快楽を感じるらしい。

それも、吸収される魔力の量に応じて快楽が大きくなるらしい。

俺は今、かなりの量の魔力を一気に吸収している。

ミコが感じている快楽は俺と同等かそれ以上だろう。


「はぁはぁ、シン、まって、まっへぇ」


ミコはかなり余裕がないらしく口調が崩れている。

可愛い。

普段の余裕あるミコも可愛いが、余裕のないミコは珍しさもあいまって可愛さ倍増だ。


「うう、いじわるなしんには、こうだ」


ミコはそう言って、俺の首筋に歯を立てて血を吸ってきた。

俺の中に膨大な快楽が、流れ込んでくる。

ミコは恐らく、俺に吸収された魔力を吸血で回復しようとしているのだろう。

吸血鬼は、他者から血を吸ってそれを魔力に変換することで生きる生物だ。

吸血鬼の上位種である吸血姫もそれは同様だ。

違いがあるとすれば、吸血鬼は吸血しないと死んでしまうが吸血姫は吸血をしなかったからと言って死ぬことはないというところだろう。

ミコは俺が物凄い速さで吸収した魔力を回復しようと物凄い速さで血を吸っていく。

当然、それによって俺に与えられる快楽も大きくなる。

それによって、俺にも余裕がなくなり、思わず魔力吸収の速度を更に速めてしまう。


「ひう」


ミコの身体がはねる。

それと同時に吸血の速度が上がる。

あとはもう、その繰り返しだった。

お互いが本能のままに動き、快楽を求めて動いた。

結局、俺もミコも強すぎる快楽に気絶するように眠ったのだった。





セーラ視点


私は今、魔王城の自室のベッドに寝転がっている。

服に関しては、正装である本気装備から「ドレスチェンジ」で楽な服に着替えている。

今日、シンは昔の配下と会った。

シンはあからさまに昔の配下と会うのを避けたいた。

何故避けていたのか、その理由は私にはわからない。

だけど、私としては魔王軍のためにもシンには昔の配下と会って欲しかった。

だからシェールの作戦に協力した。

そして結果、作戦は成功と言えるだろう。

シンは昔の配下としっかりと話をして、魔王として威厳ある態度を見せた。

だけど、私には気になることがあった。

シンが昔の配下と話ている間、一度も笑っていなかったことだ。

シンは昔に比べて、私達と話しているときよく笑うようになった。

シンの性格的に爆笑したりするようなことはしないけれど、よく穏やかな笑顔を浮かべるようになった。

だからこそ、昔の配下と話しているときに無表情だったのが気になった。


「まぁ、そういうのはミコが解決するか、最低でも理由くらいは聞き出すでしょ」


私はそう考えた。

悔しいことに、シンがこの世界で一番愛しているのはミコだ。

当たり前だが、ミコがこの世界で一番愛しているのはシンだ。 

そんなミコが、シンが全く笑わなかったことに気づかないわけがない。

今、シンとミコは2人で同じ部屋にいる。

ミコなら解決する。

最低でも理由を聞きだすくらいは出来るだろう。

それに、そもそもミコで無理なら私に話してくれるわけないし。

私はそう考え、思考を切り替える。


「はぁ、そんなことよりかっこよかったなぁ。シン」


今日のシンはとってもかっこよかった。

シン自身は知らないのだけれど、実は「魔王覇気」には敵対生物に恐怖を与える効果のほかにももう一つ効果がある。

それは、魔王様に心から忠誠を誓い、魔王様を愛し、魔王様に己の全てを捧げる覚悟がある者に力を与えるという効果だ。

この強化の対象は全てだ。

身体能力から魔力までありとあらゆる力が強化される。

そして魔王様への想いが強ければ強いほど大きな強化となる。

そしてこの強化中、己の全てが魔王様で満たされるような感覚と全能感を得る。

私が逃げるように部屋に帰ってきたのはこれが理由だ。

先ほどまで魔王様は長時間「魔王覇気」を使われていた。

それも最高の状態で。

つまり、私達は長時間魔王様の感覚を強く感じていたのだ。

そんな状態で魔王様の顔を直視したら、大変なことになってしまう。

魔王様の前で無様な真似は晒したくない。

というわけで部屋に逃げてきたのだ。

恐らく他の七魔公がさっさと謁見の間から離脱したのは私と同じ理由だろう。

レイメス以外の七魔公全員の気配がこの魔王城の中にあるため間違いない。

しかもレイメス以外全員自室にいるし。


「はぁ、ただでさえかっこよかったのに演説の時の姿かっこよかったぁ。全強化スキルを発動して更に本気装備を身に纏った魔王様、久しぶりに見たけれどかっこよすぎー」


4000年前、戦争が多かったのもあって魔王様は割とよく本気装備を着ていた。

だけど魔王様は今回全強化スキルを発動していた。

そんな姿はめったにない。

それこそ神と戦う時くらいにしか見たことがなかった。

そもそも魔王様が本気で戦うということが珍しかったから。

今回はたぶん、久しぶりにあった配下に威厳を見せるために使ったのだろう。

ある程度の実力を持っている者ならば見た相手の強さを肌で感じる。

当たり間だが魔王様はものすごく強い。

勿論見るだけで配下達はその強さを肌で感じただろう。

何なら魔王様は転生して新たな力を得たことで昔よりも更に強くなった。

魔王様ならば強化スキルなんて使わずとも配下達は威厳を感じるだろう。

しかし魔王様はわざわざご自身が無視できないレベルまで魔力を消費し強化した。

それは何故だろうか。

私には分からない。


「まっ、いいか。はぁー魔王様かっこよかったー。写真撮りたかった」


あんなにかっこいい魔王様。

写真にとって眺めたかった。

「完全記憶」があるとはいえ、やっぱり写真で見たい。

だけどさすがにあの場で魔王様の写真を撮ることなんて出来なかった。


「とりあえず、今日は学園も休んだことだし少し休みましょうか」


そうして私は思考を放棄する。

頭の中で今日のシンの演説を思い出す。


「世界征服、か」


シンは世界征服を宣言した。

4000年前に実現しようとした世界平和に比べればはるかに簡単なことだ。

私ひとりでも出来るだろう。

平和と違って武力を使えるからだ。

魔王軍は確実に武力に関しては世界最高といえる集団である。


「相変わらず、優しい人」


魔王様は世界を平和にした。

仲間のために、人のために。

でも人も仲間であるはずの魔族も愚かだった。

たかだか数百年と経たず、魔王様が苦労して創り出した平和を壊した。


「こんな世界、滅ぼせばいいのに」


私はそんなことを考えながら眠りについたのだった。

実は七魔公はシンに仕えていない存在を下等生物だと思っていたりします。

追記:毎日投稿できると言ったな、あれは無理だ。

はい、体調を崩しました。

余裕が出来て油断しましたね。

というわけでまた休みが続きます。

すいません。

巻き返しカウント:36話

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