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第263話 希代の悪女4

屋敷に戻ってきた私はまたお宝がたくさんある部屋に来ていた。

さっきまではどうやってこのお宝を運びだそうか考えていたが、魔王様のおかげで解決した。


「無限収納」


今の私には魔王様から頂いたスキル「無限収納」がある。

このスキルは名前の通り、物を無限に異空間に収納できるスキルだ。

私は欲しいと思ったものを手に取って収納していく。

そして数分後、その作業は終了した。

部屋中にあった宝石は全て回収した。

魔道具や武器に関しては綺麗だと思ったり強そうだと思ったりしたものを回収した。

今の私には「超鑑定」があるのでどんな魔道具や武器なのかが分かるのだ。


「これくらいかしらね。さてと、ロアは起きたかしら?」


私はロアに部屋に移動する。


「ロア、入るわよ」


私はロアの部屋の扉を開ける。

部屋の中ではロアはまだ眠っていた。


「まだ寝てるか。それじゃあもう少ししてからこよ」


私はそう思って部屋から出た。


「これからどうしましょう。とりあえず、家に行きましょうか」


私は「転移」で私の家に転移した。

この家に帰るのも久しぶりだ。

私がスラム街で生活していたのは一週間ほどだ。

だけど色々と濃い経験をしたため、この家に帰るのがものすごく久しぶりな気がする。

私の親が死んだのは半年ほど前。

そこからはずっとゴミと一緒に生活していた。

家に残っていたお金とゴミが稼いだお金で生活は全く問題なかった。

ゴミは年齢にしては力があったので、色々と働いて12歳という若さで普通に働けていた。

そのお金で私を養ってくれていた。

私は働かずにだらけて過ごせた。

ゴミが一緒にいる以外は何の不自由もない生活だった。

私は持っていた鍵を使って家の中に入る。

泥棒なども入らなかったようで、家は1週間前に家を出たときのままだった。

私は親の職業を知らない。

が、中々に稼いでいたようでこの家はかなり広い。

二世帯くらいなら余裕で暮らせるくらいには広い。


「正直ここは警備が万全とは言えない。ここに宝石とかを置いておくのは少々不安ね」


そこで私はしばし考える。


「まぁ、「無限収納」に入れたままにしておけばいいか」


私は結局、考えるのを辞めた。

「無限収納」は文字通り無限なのだからどこかに保管しておく必要はない。

私は結局、確認だけして家を出た。


「うーん。もうちょっとしてからロアに会いに行きましょうか。それまで適当に街をぶらつくとしましょうか」


私は街の中を適当に歩く。

見慣れた街だ。

私は何も考えずに適当に歩く。

だが突然、私の周りの景色が変わった。

私はすぐさま「万能感知」を発動し、状況を確認しようとする。

だが、


「スキルが、発動しない?」


今の私はスキルを扱うことが出来なかった。


「無駄よ。ここは私の絶対空間だから」


その声は背後から聞こえた。

私はすぐに背後を見る。

そこには黒いドレスを着た女の人がいた。

全く気配を感じなかった。


「そんなに警戒しなくていいわ。私は貴女に危害を加えるような真似はしない」


黒いドレスを着た女はそう余裕そうな表情で言った。


「ふふ、信用できないかしら?」


「正直、出来ませんね。私は強くありません。ですから明らかに強者である貴女に警戒を解くことなんて出来ません」


「ふふ、その慎重な考え方。嫌いじゃないわ。それに確かに貴女はまだそこまで強くないようだけど、警戒の仕方に関しては指摘する点がない。圧倒的な力の差がない相手ならば勝てる。なるほど、さすがは魔王様と「災禍」が気に入り、力を与えた存在だわ」


黒いドレスを着た女はそう言ってくつくつと笑った。

この女、魔王様を知っている。

「災禍」というのは、災禍の魔女であるミコ様のことだろうか。


「自己紹介をしましょうか」


女がそういった瞬間、女の雰囲気が変わった。


「私はバタフライ王国女王シェール・バタフライにして、魔王軍最高幹部七魔公第六席「黒蝶」シェール・ブラックバタフライ・ノワール。分かりやすく言えば立場的にはミコと同じね」


私はその発言を聞いてすぐに跪ずく。


「数々の無礼、お許しください。シェール様」


今の私の立場は非常に危ういものだ。

私は今、魔王軍に所属している。

だが役職も何もない。

そもそも魔王軍の構成すら詳しく聞かされていない。


「ふふ、膝まづかなくていいわよ。一応、私と貴女の立場は対等だから」


「そうなのですか?」


「あぁ、説明を受けてないのか。それじゃあ魔王軍の構成について簡単に説明するわ。結論から言うけど魔王軍は今復興中なの」


「復興中?」


「そう。魔王様が亡くなったあと、魔王様が治めていた魔王国っていう国も滅びたの。その時に魔王軍っていうのは一度解散されたの。でも魔王様が転生し、この世界にお戻りになられた。だから今は復興中。さて、ここから魔王軍の構成についてだけど魔王軍って基本的に上下関係がしっかりとしてるのね。魔王軍って昔はたくさんいたのだけれど、魔王様に直接仕えることが許されていたのは私達七魔公と、数人だけだったの。その者たちが魔王直属というのよ。そして貴女もその一人」


「私が魔王様直属?」


「そうよ。貴女、魔王様にどこに所属しろとか誰に仕えろって言われてないでしょ」


「はい」


「その場合は魔王様直属となるの。魔王軍は実力主義だけどそれ以上に魔王様の命令は絶対だから」


「そう、なのですね」


「まぁ、七魔公っていうのは魔王軍の最高幹部だから微妙に貴女よりも私の方が立場が上なのだけれど。まぁそれは今はいいわ。後は頭に直接刻みこむわ「メモリートレース」」


シェール様がその魔法を発動した瞬間、私の頭に魔王軍についての様々な情報が流れてきた。

先ほどのシェール様の話と合わせると、魔王軍について大体わかってきた。


「さて、今日はこのくらいにしておきましょうか。急に呼んで悪かったわね」


「いえ、構いません」


「それじゃあ、戻りましょうか」


パチン


シェール様が指を鳴らすと、周りの景色がまた変わる。

そこは私の家よりもさらに広く明らかに豪華な家の中だった。


「ここは?」


「貴女の家よ」


「私の?」


「そう、魔王様に貴女の家を用意してあげてって命令されたの。余っていた家だから気にしないで使って頂戴。セキュリティも魔王城や王城には劣るけど、信用してくれて構わないわ。鍵はないけど貴女か私、それか魔王様が許可した人じゃないと入れないから」


「そんなことが」


「ふふ、私は研究の国と言われるバタフライ王国の女王よ、これくらいどうってことないわ」


そう言ってシェール様は笑った。


「また時間が出来たときに王城に来なさい。歓迎するわ。じゃっ」


それだけ言ってシェール様は転移してしまわれた。


「はぁ、なんか家と魔王軍についての情報を貰ったわね」


私は少し疲れていた。


「はぁ、とりあえず適当に遊びましょ。ストレス発散よ」


私はそう言って街を適当にぶらついた。

その中で色々なところに行った。

パン屋、肉屋、鍛冶屋だ。

買い物のためではない。

そこの息子が私より少し上くらいの年代の男なのだ。

そして何よりイケメン。

正直私は男よりも女の方が好きなのだが、逆ハーというものに憧れがあったのだ。

ということでイケメン達を「魅了」して、貢がせたりお世話させたりと色々とやる。

ユキ、淫魔女王、10歳。

年上イケメンに貢がせたりお世話させたりするの。


「最っ高に楽しいーーー」


結局私は逆ハーメンバーを10人くらいにしてたくさん貢がせ、お世話させた。

数時間後になったら満足したので、普段通り生活するように命じて戻らせた。

また気分転換にやろうと私は決めたのだった。

忙しい。

作者は忙しいです。

やりたいことがたくさんあるのに全然できません

やりたいこと一覧

巻き返し投稿、記念番外編、作者別作品異常者の投稿頻度を高める、新作品を始める。

結論:そんな余裕ねぇ

私生活めっちゃ忙しいのでまた休んだりしたらお察しください。

巻き返しカウント:34話

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

気に入ってくださいましたら、ブックマーク、レビュー、評価いいね等よろしくお願いします。

作品についての疑問やご質問、ご指摘も受け付けておりますので感想などを貰えると嬉しいです。

感想については全て返答させていただくつもりです。


この作品の番外編です。

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こちらもお願いします。

異常者の恋愛は異常です

URL:https://ncode.syosetu.com/n6702iv/

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