第262話 希代の悪女3
遅刻しました。
追記、本日作者別作品異常者の恋愛は異常です。を投稿しました。興味のある方は後書きにあるURLからご覧ください。
私は今、考えていた。
どうやってこの屋敷にあるお宝を持って帰るのか。
「とりあえずあの部屋に戻りましょうか」
私は昨日の夜に来たお宝のある部屋に戻った。
使用人たちとすれ違ったが、既に全員「魅了」しているので問題なかった。
「うーん、この宝石も綺麗だから欲しいし、この武器も強そうだから欲しいし。やっぱり全部持って帰りたい。でも何回にも分けて持って帰れるような場所もないし。うーん」
私は頭を悩ませる。
悩んでいたらもうかなりの時間となってしまった。
すると、突然魔王様の声が頭の中に響いてきた。
(ユキ、今大丈夫か?)
「はい、大丈夫です」
(声に出さなくていい。心の中で思うだけで俺に伝わる)
(こんな感じですか?)
(あぁ、伝わっているぞ。それで声が出てないなら問題ない)
(問題ないです。それで、どのようなご要件なのでしょうか?)
(あぁ、昨日の今日で悪いが一度魔王城に戻ってきてくれ。動かなくていい。こちらから「テレポート」をさせる)
(わかりました)
私がそういった瞬間、私の足元に魔法陣が現れた。
そして魔法陣が光り、次の瞬間には昨日も来た魔王城の玉座前にいた。
「いきなりすまんな。お前にまだ与えるべき力があった」
「与えるべき力、ですか」
「そうだ。っとその前に「神界創造」」
魔王様がそういった瞬間、周りの景色が変わった。
「ここは?」
「神界という俺が創った異空間だ」
「異空間」
「そうだ。ここは外と時間が隔離されているため時間を気にする必要はない。俺もこのあと、留学生らしく学院に行かなくてはならないからな」
魔王様はそう言って笑う。
「それで力というのは?」
「あぁ、そうだった。お前にはいくつかのスキルを得てもらう」
「スキルを?どうやって?」
「知らないのか?スキルはある条件を達成すれば得ることが出来る。俺はお前に得てほしいスキルの条件を知っている。お前は俺の命令に従えば今より更に強くなることが出来る」
「承知しました。魔王様の命令に従い、スキルを得ましょう」
2時間後
私は魔王様に言われた通りに行動をすることで考えられない量のスキルを得ることが出来た。
「その「集中」で俺がお前に得て欲しいスキル終わりだ」
「ありがとうございます、魔王様。私は新たに力を得ました」
「何を言う、まだまだこれからだ」
魔王様がそう言うと突然ベッドが現れた。
「そこに寝ろ」
「魔王様、私の身体を」
「違う」
私が魔王様にそう聞くと魔王様は強く否定した。
淫魔女王である私ならば魔王様を気持ちよくすることもできるだろう。
私自身に気持ちとしても魔王様ならば別に嫌じゃない。
私はとりあえず魔王様に言われた通りベッドにうつ伏せで寝転がる。
何をされるのだろうと私はドキドキしていたら魔王様もベッドに上がってきた。
「やっぱり身体を」
「違う。はぁ、少し触るぞ」
そう言うと魔王様の手が私の背中に触れる。
「創造」
魔王様がそういった瞬間、私の頭の中には真っ白になった。
「あああああああああああああああああああああああああああああ」
私の中に、魔王様の膨大な魔力が流れ込んでくる。
そしてその魔力が私の中を創りかえていく。
それは大きすぎる快楽となって私を襲う。
私はすぐに「快楽操作」を発動した。
私は「快楽操作」によって自身を全く快楽を感じないようにした。
「あああああああああああああああ、ど、ゔ、じ、てぇー」
「ユキ、お前「快楽操作」を使ったな。生憎とこれはこの快楽はお前の魂に直接伝わっているから「快楽操作」は意味ないぞ」
スキルで何とかしようとしていた私に魔王様が非常な現実を突き付けてくる。
淫魔という種族は快楽に弱い。
これは淫魔が快楽を操る種族であるためだ。
基本的に淫魔は「快楽操作」を持っているから快楽に弱くても何とでもなる。
だが、今はその「快楽操作」が意味をなさない状態だ。
つまり、私は自分にとって弱い快楽を流されているのだ。
魔力を流されるだけでこれほどまで快楽を感じるなんて知らなかった。
いや、これだけの魔力があるからこそだろう。
少量の魔力では快楽を感じることなんてないのだろう。
だが今私に流されている魔力はかなりの量だ。
私の魔力量の何十倍何百倍。
下手すれば何千倍にも届くかもしれない。
そのレベルだ。
しかも流されるだけでもかなりの魔力を感じるのに、体の中が魔王様にスキルによってか創りかえられていく。
それによる快楽は想像を絶するものだった。
私はあまりの快楽の強さに意識を失った。
「はっ」
だが、私は目を覚ました。
意識を失っていたという感覚がない。
恐らく一瞬で目が覚めたのだろう。
よく考えれば当たり前なのかもしれない。
これだけの魔力が流されている状況で眠ったり気絶したりなんて出来るわけがない。
「ああああああああああああああああああああああああ」
私は結局、ひたすら快楽に耐えながら気絶と覚醒を繰り返すしかなかったのだった。
1時間後
「終わりだ」
そう言って魔王様から流されていた魔力が止まった。
「はぁ、はぁ、終わった、のですか?」
私は息が絶え耐えになりながら魔王様に聞く。
「あぁ終了だ。よく頑張ったな」
魔王様はそう言って頭を撫でてくださった。
「それじゃあ、体が動くくらいまで回復してからお楽しみの鑑定タイムと行こうか」
「はい」
数分後
私はなんとか「鑑定」を発動できるくらいには回復した。
まだ体が微妙に痙攣しているが、しょうがない。
「それじゃあ見てみようか「超鑑定」」
魔王様がそう言ってスキルを発動した。
「鑑定」
私も自信に「鑑定」を発動する。
鑑定結果は私の予想を軽く超えるものだった。
名前:ユキ
年齢:10歳
性別:女性
レベル:23
魔力量:39662/39662
種族:淫魔女王
加護:魔法使い
スキル:快楽付与、快楽操作、性吸収、魔力吸収、魅了、超強化、万能感知、看破、スラッシュ(斬撃数変更可)、マナバレット(弾数変更可)、魔力完全操作、魔眼、超集中、無限収納、隠密、絶対防御結界、絶対切断、超投擲、永久再生、完全回復、超速魔力回復、魔力吸収、完全記憶、速読、睡眠・休養不要、変化、魔弾、偽装、契約、転移、範囲念話、蘇生、魔力供給
耐性:精神的苦痛無効、肉体的苦痛無効、不老、状態異常無効、状態異常全反射、自然影響無効、病魔無効、魔法耐性
適正属性:火、水、風、土、雷、光、闇、快、淫、魅
称号:希代の悪女
「こんなにたくさんのスキルが」
レベルも上がっていた。
これは昨日人間を門番二人と貴族の妻一人の合計三人を殺したからだろう。
それとロアとゲームをしたのもあるだろう。
淫魔はそういうことをしてもレベルがあがる。
スキルに関しては言うことなしに増えているし、どれも聞いたことはないが字ずらだけで強力だと分かるものばかりだ。
体勢も明らかに強すぎるものばかりだし。
「不老」ってなに?
淫魔はそもそも寿命が長い上に老化が遅いし、その上位種である淫魔女王である私はさらに寿命は長く老化は遅い。
だがそれでも「不老」には届かない。
他にも病気にならなかったり状態異常にならなかったりって耐性も強い。
そして極めつけは適正属性。
基本属性全て使えるようになってる。
「あぁ、そうだ。これもだな「メモリートレース」」
魔王様が何かの魔法を発動すると私の頭の中に魔法についての知識が入り込んでくる。
私では使えない魔法も多いが、レベルをあげれば使えるようになるだろう。
私が与えられた魔法の知識について整理していると神界が消滅した。
「これで俺の要件は終わった。帰っていいぞ。スキル「転移」で戻れるだろ」
「はい、ではまたご命令があればお呼びください」
私はそう魔王様に礼をして新しく得たスキル「転移」を発動する。
こうして私は新たな力を得て貴族の屋敷に戻ってきたのだった。
眠い。
巻き返しカウント:34話
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