第256話 ユアの理想
遅刻ー。
久しぶりに性描写があります。
といっても滅茶苦茶微々たるものです。
まぁ苦手かなという方はブラウザバック推奨です。
追記:寝ぼけてタイトルつけてなかったので付けました。
摸擬戦を終えた私達は2人で話していた。
シェールは良いものが見れたと言ってどこかに行った。
「それにしても、最後のは何だったの?突然後ろに現れたからびっくりしたのよ。魔力も一切感じなかったし」
「テレポート」で転移したのならば、魔力感知しすぐに避けれたはずだ。
でもアンデスが私の後ろに現れた時、一切魔力を感じなかった。
「あれは「死者の影」っていうスキルで、自身の配下のアンデットの傍に瞬間移動出来るスキルなの。移動に使う魔力は私の配下のアンデットの魔力で魔法陣を描く「テレポート」より魔力を感知されにくいの」
「へぇ、そんなスキルがあるのね。でも影ってついてるのに影関係ないのね」
「このスキル、影があれば影の中に瞬間移動することもできるの」
「なるほど。はぁ、疲れた」
私は伸びをする。
今回の摸擬戦、あまりスキルを使わなかった。
だが実は初めて使ったスキルがあった。
「威力充電」、このスキルは少しの時間の魔力を溜め続けることで魔力弾の威力を上げるスキルだ。
まぁ、結局ライシュに当てることなんて出来なかったわけだが。
「さてと、それじゃあ最初に言っていた通りアンデットを引き取るわ」
「ありがとう」
そう言って私は「エリアテレポート」を発動する。
王族以外のアンデットは魔境に放置してレベルを上げさせていたのだ。
ちなみに王族のアンデットの居場所は、まぁ今話す必要はないだろう。
訓練場に大きな「エリアテレポート」の魔法陣が現れ、大量のアンデットが出現する。
「結構強そうね。それじゃあ頂くわね「死者世界」」
アンデスがそのスキルを使うとアンデットたちが消えた。
「消えた?」
「消えてないわよ。私の異空間に入れただけ。つい最近、魔王様に頂いた力なのだけれどとっても便利ね」
「なるほど、私の「虚世界」とかと同じような異空間系のアーツってわけね」
「それじゃあ、約束は果たしたし私は帰るわ。また話しましょ。いつでも遊びに来て頂戴。私は基本的に学院長室にいるから」
「分かった」
「それじゃあね」
そう言ってアンデスは「テレポート」で転移していった。
「さてと、私もお城に帰るとしますか」
私も「テレポート」を発動してお城に転移した。
ユイ視点
私は学院が終わった後、すぐに城の自分の部屋に帰ってきた。
「ユイ、お帰りなさい」
部屋にいたユアがおかえりを言ってくれる。
「ただいま。ユア」
私はそう言いながらユアに抱き着く。
ユアもすぐに私を抱きしめ返してくれる。
そして私たちは流れるようにキスをする。
最初は啄むようなキス。
だけど、次第に舌を入れて唾液を交換する激しいものに変わる。
「「ぷはっ」」
その状態から数分後、私たちは唇を離した。
もう私達はお互いのことしか見えていなかった。
そのまま私達はベッドに二人で寝転がるのだった。
4時間後
「ううん」
私は目を覚ました。
どうやらユアとしたあと、眠ってしまったようだ。
私達は2人とも生まれたままの姿だ。
私はユアを見る。
ユアは気持ちよさそうに眠っている。
私は眠っているユアにキスをした。
さすがに眠っているユアに深いキスはしない。
唇を合わせるだけのキスだ。
深いキスをしてもいいのだが、それをすると本当に止まらなくなってしまう。
明日も学院がある。
さすがに留学二日目から学院をサボるのはしたくない。
そこまで気にすることでもないが、まぁ一応だ。
今日の学院中もずっとユアと「念話」で話していた。
でもやっぱり近くにユアがいる方がいいに決まっている。
「うう、うん」
すると私のキスでユアが起きてしまったらしい。
「うん、ユイ?おはよう」
「おはよう。お姉ちゃん」
「ふふ、最愛の婚約者のキスで起きれるなんて私は幸せね」
「そうだよー。お姉ちゃんは私で幸せになるんだよー。お姉ちゃんはずぶずぶと沼のように私にハマっていくの。私以外の要因で幸せを感じられなくなっていくの。お姉ちゃんはずっと私の物。ずっとずっと、未来永劫、来世だって他の人にあげたりしない。ユアとユイはずっと一緒。これだけは魔王であるシンにだって魔女であるミコにだって勇者であるセーラにだって引き裂けない。だから一緒に堕ちよう。お姉ちゃん。大丈夫、私はお姉ちゃんさえいれば幸せ。お姉ちゃんも私がいれば幸せ。私達が二人でいる限り、不幸なんてありえない。こんなに重い愛を向ける私だけど、愛してね。ユアお姉ちゃん」
私はユアの耳元でそうささやく。
これは紛れもない事実であり、本心だ。
きっとこれは世間一般からすれば重いのだろう。
でもしょうがない。
実の姉であるユアを婚約者にし、重すぎる愛を向ける。
それこそが私、ユイなのだ。
「ユイはいつも私を幸せにしれくれる。だから、私もユイを幸せにするわ。ユイ、貴女は自分のことを重いってよく言うけれど、私だって十分に重いの」
そう言ってユアは私を押し倒してくる。
「本当は貴女を外になんて出したくない。私もユイと同じように思っている。私達が二人一緒に入れば、不幸なんてありえないと思ってる。ねぇ、ユイ。ユイが学園を卒業したら、私も学院の教師を辞めようと思っているの。シンが生活を保障してくれているし、ぶっちゃけ私が教師をしてるのはユイと少しでも長い時間一緒にいるためだから。だからユイ、それまでは我慢して。ユイが学園を卒業したら、それからはずっと愛し合いましょ。ずっとずっと、永劫の時間を。毎日毎日二人でずっとずっと好きなだけ愛し合って、たまにシン達と話したり戦ったりして、そんな生活を続けるの。それが私の理想。ユイ、それまで待てる?勿論、学園にいる間も私があげられる愛は全てユイにあげるけどね」
ユアはそう私に囁いてくる。
しかえしをされた。
そんなことを言われたら我慢するしかない。
「分かった、あと2年と少ししたら理想の生活が手に入る。それまでは、今まで通りで」
「ふふ、偉いわね。学園を卒業したらさっき言ったような重過ぎる愛っていうの、私が嫌って思うほど感じさせて頂戴。まぁそんなことありえないけど」
ユアはそう言いながら小悪魔のように笑った。
まったく、昔は初々しくて私がユアを弄ったりしてたのに。
いつの間にかユアもそういうことをするようになってしまった。
けど、そんなユアも愛おしい。
「ユア、魔力頂戴」
「いいわよ」
そう言って私達は抱きしめ合って「魔力循環」を行うのだった。
数時間後
「ふぅ、今日はここまでにしておきましょうか」
「はぁ、はぁ。そうね」
そうして私たちは魔力循環をやめる。
「ねぇ、ユイ」
「どうしたの?」
「さっき、何で急にあんな言葉言ったの?」
「嫌だった?」
「まさか、とっても嬉しかった。でも、普段言わないじゃない。だから気になったの。学院で何かあったの?」
「別に何もないよ。ただ、今日は普段よりもユアと触れ合う時間が少なかったからちょっと精神が不安定になちゃっただけ」
普段は学園がある日なら学園では基本的にずっとふれあいはしないが、ユアを見ることが出来る。
ユアの声を聴くことが出来る。
ユアの魔力を感じることが出来る。
でも今日はそんなことが出来なった。
「念話」を繋いでいたので声こそ聞こえたけれど、魔力は普段に比べて微々たるほどしか感じられなかったし、見ることだってできなかった。
たった一日でこれだ。
本当にもう私はユアがいないと生きていけない。
「そう。確かに私もユイが足りないわ」
ユアもそう言って笑った。
そして私達は抱き合うのだった。
結局、その夜にもう私たちが寝ることはなかった。
百合が最近なかったための発作のようなものです。
巻き返しカウント:28話
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