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第255話 ライシュとアンデスの摸擬戦2

今日も今日とて遅刻です。

ごめんなさい。

私は今、ライシュさんと摸擬戦をしている。

私はスキル「アンデット軍召喚」を発動し、大量のアンデットを召喚した。


「全軍、突撃」


私は大量のアンデット達をライシュさんに向かわせる。


「私相手に物量で来るなんて。ふふ、それは私の十八番なの「魔物召喚」」


ライシュさんがそのスキルを発動すると、私が召喚したアンデットに負けない量の魔物が召喚された。


「全軍、突撃しなさい」


すると、大量の魔物たちが私に向かってきた。

当然、私のアンデットとライシュさんの魔物がぶつかり合う。

攻撃力は魔物の方が上みたいだ。

しかし、防御力や再生能力という点は私のアンデットの方が上らしい。

おかしい。

私のアンデットはアンデットクウィーンとしての種族としての特性やスキルによりかなり強化されている。

それに張り合う魔物を召喚するなんて、恐らくテイマーのような力を持っているのだろうがライシュさんも私と同じように人ではないのだろうか?


「戦っている中、考え事とはずいぶん余裕ね」


その声は上から聞こえてきた。

私はすぐに声が聞こえてきた方向に向く。

そこには、空を飛んでいるライシュさんがいた。


パンパンパンパン


魔力弾が私に向かって飛んでくる。


「スケルトンウォール」


私は闇属性最上級魔法「スケルトンウォール」を発動する。

この魔法は指定の方向に大量のスケルトンを召喚し、壁とする魔法だ。

このスケルトンは動かないが中々の強度を誇り、数が多いため私の使える技の中で上位の防御力を誇る魔法だ。

ライシュさんの魔力弾はスケルトンの壁で防げた。


「スケルトンバリア」


私は闇属性災害級魔法「スケルトンバリア」を発動した。

この魔法は私を囲むようにスケルトンの壁を創り出す魔法だ。

外の様子が分からなくなるが、そこは「サーチ」を使うことで補う。


パンパンパンパン


ライシュさんの魔力弾がスケルトンに当たっていくが、私は魔力弾が当たったところに「スケルトンウォール」を発動して、亡くなった部分を補修する。


「っち、厄介ね。なら「モードチェンジ:アサルトライフル」「バレットチェンジ:光属性魔力弾」」


するとライシュがさんが何かのスキルを発動したようだ。

実際に見えないが、「サーチ」によるとライシュさんの魔道具の形が変わっていた。


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド


大量の魔力弾がスケルトンの壁に放たれる。

どうやら魔力弾を放つ間隔が速くなったようだ。

更に、威力も上昇しているらしい。

光属性の魔力弾。

アンデットとは相性が悪いとしか言いようがない。

かといって今なお戦っている「アンデット軍召喚」のアンデットでは空にいるライシュさんを倒せるとは思えない。

精々がリッチなどの魔法が使えるアンデットが魔法を放つことぐらいだろう。

しかしそれが当たるとは到底思えない。

しょうがない、気はすすまないが私自身が行くとしよう。


「フライ」


私はスケルトンを操作して、「スケルトンバリア」の上に穴をあけて「フライ」を発動し、空を飛ぶ。


「あら、貴女が上に上がってきて何が出来るのかしら?」


「私だってね、伊達に長生きしてないの」


私はそう言いながら「クリエイトアンデット」を発動する。


「ふふ、やるのね」


「「グォォォォォ」」


私が創り出したアンデットはドラゴンゾンビとスケルトンドラゴン。

ドラゴンゾンビは腐肉の龍、スケルトンドラゴンは骨の龍だ。

中々に強力なアンデットであるためかなりの魔力を消費してしまったが、それに見合う強さがある。


ドドドドドドドドドド


ライシュさんはまたもや魔力弾を放ってくるが、二体のドラゴンが私を魔力弾から守る。


カンカンカンカンカンカンカンカンカンカン


魔力弾を何の問題もなく二体のドラゴンは防ぐ。


「っち、防御力の高いドラゴン相手はさすがに相性が悪いわね。ならドラゴンにはドラゴンで「魔物召喚:レッドドラゴン、ブルードラゴン」


「「グォォォォォ」」


するとライシュさんもスキルを発動して二体のドラゴンを召喚した。


「貴女の力一体何なの?」


「私の力?そうね、貴女の力を教えてくれるのならいいわよ」


「私の力?私の種族はアンデットクウィーン。文字通りアンデットの女王であり、アンデットの頂点ともいえる存在よ。簡単な魔法なら使えるけど基本的には死霊関係の魔法しか使わないわね。死霊関係の魔法はアンデットクウィーンとしての種族特性と私の持っているスキルの影響で大きく強化されるから」


「なるほどね。私の力の正体は加護よ。私の加護は軍神の加護。その力のおかげで私は軍を操るのに長けているの。それ故に軍隊を成すようなスキルをいくつか持っているの。そのうちの一つが魔物召喚ってわけ。それと、死体をアンデットにする「死者化」とかね。後はシンから貰った魔道具の力。この魔道具の名は軍武銃異魔。引き金を引くだけで魔力弾を放つことが出来て、時と場合に合わせて形を変化させることで弾の放つ間隔、威力、射程距離なんかを変えられるの。それと撃つ弾も色々と変えられるわ。属性を変えたり、特性を付与させたりね」


「なるほど、参考になったわ」


「そう、それじゃあ、続けましょうか」


私のドラゴンとライシュさんのドラゴンはひたすらに戦い続けている。

これじゃあ使えなさそうか。


「しょうがないわね。このままじゃあキリがないし、奥の手を使うとしましょうか」


「何を見せてくれるのかしら?」


「我が屍の力よ、我が願いにこたえ、その力を具現化し、我が前に表せ「クリエイトアンデット」」


私は「クリエイトアンデット」を詠唱する。

今から作るアンデットは詠唱をしなければ創り出すことが出来ないのだ。

それほどまでに強力なアンデットなのだ。


「アンデットソード」


私がそういった瞬間、「クリエイトアンデット」の魔法陣が光だし私の目の前に禍々しく、骸骨の装飾が施された剣が現れる。


「ヤバそうね。さっさと蹴りをつけさせてもらいましょう「モードチェンジ:スナイパーライフル」「バレットチェンジ:対アンデット弾」」


ライシュさんもまた魔道具の形を変える。


「スケルトンウォール」「死者の影」


私はスケルトンの壁を創り出す。

それと同時にスキル「死者の影」を発動する。


「そんなもので防げるような攻撃はしないわ「威力充電」発射」


ライシュさんの魔力弾がスケルトンの壁に当たる。

魔力弾が直接当たったところは勿論、その周りも余波で風穴があいてしまっている。


「なっ、いない。どこ」


ライシュさんが、慌てて周りを確認しようとした。


「チェックメイト」


私はライシュさんの背後からライシュさんの首筋に剣を添えた。


「いつの間に。私の負けね」


「勝者、アンデス」


ライシュさんの勝利宣言と同時に、お互いアンデットや魔物を片付ける。

私達はどちらも力が抜けて「フライ」を解除してしまった。

まぁ、この程度の高さなら問題ない。

そう思っていたが、私は気づいたらライシュさんと共にシェール様にキャッチされていた。


「二人ともお疲れ様。見ごたえのある試合だったわ」


シェール様はそう言って私達を下ろしてくれた。


「ねぇねぇ、アンデス」


「どうしました?ライシュさん」


ライシュさんが突然私に話しかけてきた。


「そのさんってやめて、仲良くしましょ」


ライシュさんはそう言って笑った。


「えぇ、分かりました。ライシュ」


私はそう返した。

普段なら人と親しくなるということは少ない私だが、ライシュとは摸擬戦を通して打ち解けていた。

そうして私達は笑い合ったのだった。





この摸擬戦がライシュとアンデスの運命を大きく変えたということは誰も知らない。

久しぶりの戦闘シーン。

疲れた。

巻き返しカウント:28話

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