第250話 間違った講義
昨日投稿できなくてすみません。
更に遅刻も。
最近投稿が1日起きになってますね。
本当に申し訳ない。
それとこの物語の話数が今話で250話を超えました。
これを記念した番外編をいつか出します。
そう、いつか、、、
自己紹介をした後、普通に授業が始まった。
授業の内容は大したものではなかった。
ナイト王国の授業よりもハイレベルのものだったが、俺達からすれば大したものではなかった。
俺としては前世でいう大学のような、専門的な勉強をするのだと思っていたがそういうわけではないようだ。
まぁ、よくよく考えたら当たり前だ。
ここは様々な研究などが行われているが、結局は学院だ。
普通の授業があるのは当たり前だろう。
そんなことを考えながら1時間目は終わった。
ちなみに1時間目は普通に数学の授業だった。
前世で通っていた高校で普通にやったことのある内容だ。
まぁ前世で真面目に授業を受けた回数なんて数えるほどしかないが、幼馴染に頼られて暇つぶしレベルで教えていたからどんなことが教科書に載っていたのかは把握していた。
周りの生徒は俺達をじろじろと見てくる。
俺は「マインドリーディング」を発動させると、俺達を見ている者の大半の思考はこの年齢で貴族家当主とはどういうことかということだ。
俺は「マーカー」を発動して、ある人物にt目印をつけて置く。
はぁ、面倒ごとがありそうだ。
俺はそう思うのだった。
俺がそんなことを考えている内に2時間目が始まった。
教卓の前にジョンの姿が、なかった。
変わりにいるのは俺達とそう年が変わらなさそうな男だった。
「始めまして。知っている人もいると思うけど、留学生もいるみたいだし改めて。3年生のルド・カリオス。よろしく。留学生に説明しておくと、この学校には教師が問題ないと判断した3年生は自分が研究している分野について下級生に講義を行うことが出来るんだよ。勿論、時間や回数は限られるけどね。僕もその一人、僕は魔術について研究している。今日は皆に魔術の良さと可能性について話していきたいと思う。有意義な講義になるように頑張るから。しっかりと聞いてくれると嬉しいな」
ルドは感じよく、そう言った。
しかし、魔術とはまた珍しいものを。
「さてと、まずはそもそも魔術って何なのって話なんだけど、簡単にいえば魔法陣を使わない魔法のことだね。魔法は魔力で魔法陣を描いて、詠唱でその魔法陣を補完するけど魔術は完全に詠唱だけで発動することが出来るんだ」
早速、俺、ミコ、セーラ、ミーゼはルドの講義に興味を失っていく。
なにせ、この男の講義内容。
初手から間違っているのだから。
魔法についてはあっている。
魔法とは魔法陣を構築し、その魔法陣に魔力を込めることで発動する。
一般的には魔力で魔陣を描くが、自分の中で難易度の高い魔法を使う場合や魔法の威力を高めたい場合、魔法陣の構築に時間がかかる魔法を少しでも早く発動したい時は詠唱をして魔法陣を補完することが出来る。
つまり、詠唱とはしなくても問題ないものなのだ。
まぁ、現代では魔法の水準が昔より下がっているため多くの者が魔法を使う際に詠唱しているが。
ここからがルドが間違っている点だ。
ルドは魔術を魔法陣を使わない魔法だと言った。
だが、これは間違いだ。
魔法の定義とは魔法陣に魔力を込めることで発動する術であることだ。
つまり、魔法陣のない術を魔法とは呼ばない。
恐らくルドは魔法をスキルではない魔力を消費し何等か現象を起こすものを魔法と言っているのだろう。
しかしそれでは呪術なども全て魔法だということになってしまう。
呪いを付与できる魔法もあるが、それと呪術は全くの別物だ。
もしルドがこれを理解していて、先ほどの言葉が物の例えで分かりやすいように言い換えたものだったとしても、分かりやすくしようとして誤解を生む言い回しになっている時点で既に研究者としての底が知れる。
まだまだ若いため無理もないのだが、程度が知れて少しばかりあった興味がそがれてしまった。
「実際に見せてみよう。光よ、我が魔力を代償に、我が周りを照らしたまえ、「ライト」」
するとルドの周りが光る。
ルドの近くに魔法陣はない。
「どうだい、これが魔術だ。ただこれだけ見ると魔法よりも発動に時間がかかってしまっていてわざわざ魔術を使うメリットが感じられないだろう。だが、よく考えてほしい。僕がさっき行ったのは僕の周りを光で照らすことだ。魔法でいうと光属性の魔法だ。僕の属性は火と風。つまり魔術というのは自分にない属性の魔法を使うことが出来る。どうだい、そう考えれば発動時間が長くても使う理由になるとは思わないかい。僕が注目しているのはやっぱり光属性だね。誰でも自分の傷を治せるとなれば、それは魔法使いが重宝するだろうし安全度が増す。どうだい、魔術に興味が湧いてきたかな?」
周りの生徒は興味が湧いてきたのか、しっかりとルドの方を見る。
だが俺達の興味はそがれる一方だ。
ユイとライシュも俺達程ではないが、興味を失っているようだ。
賢い二人のことだ、魔術の本質について理解しているのだろう。
ルドがさっき語ったことにも誤りがあった。
先ほどルドが使ったものは魔術ではなく、ただの魔法だ。
光属性最下級魔法「ライト」と全く同じものだ。
先ほどルドが魔術を使うメリットは自分が使えない属性を使えることと言っていたが実を言うと魔法でも自分にない属性の魔法を使うことが出来ることは出来る。
自分の属性と言うのはあくまで適正属性なのだ。
別に自分の属性としてないものもまったく使えないわけじゃない。
ただ、ない属性は基本的に属性のある人と比べて威力が十分の一となり発動魔力が10倍となる。
つまり、属性のない人が属性のある人と同等威力の魔法を放とうとすれば魔力の質などを加味しないのであれば単純計算100倍の魔力を消費しなければならない。
基本的に消費魔力が1という魔法はない。
魔法陣を魔力で構築する際に数値上で1くらいの量を使っているからだ。
ちなみに複雑だったり大きさが大きかったりすれば当然そこの魔力も必然的に多くなる。
さて、最下級魔法であった場合魔法陣の構築に1、発動の際に最低5は魔力が必要だ。
しかもこれでやっと発動されたと認識できるレベルでライトの場合は1秒弱く光る程度だ。
実用性を考えるなら発動時に魔法陣に流す魔力は12は欲しい。
俺達は魔力が大量にあるせいで忘れがちだが、一般人の魔力は二、三桁程度しかない。
王族や宮廷魔導士ですら四桁くらいだ。
最下級魔法ですらそうなのだ。
位階が上がれば上がるほど当然必要な魔力量も増えていく。
「ライト」の場合、光属性持ちなら最低6発動に必要だが光属性を持たないものでも60魔力を込めれば一応発動できる。
ただ、威力や効果は十分の一なので「ライト」なんて特にほとんど発動を実感できない。
光属性なしが魔力を600注いでようやく光属性持ちが6注いだ魔法に届くのだ。
効率が悪いし、そもそも常人は最下級魔法に600も魔力を注ごうだなんて思わない。
そんな理由で基本的に属性のない魔法の発動は可能だ。
ただ莫大な魔力がないと意味はないが。
まぁそこは置いておこう。
先ほどルドが発動したものが魔法だという話だが、確かにルドの周りに魔法陣を視認することは出来なかった。
ルドが言っていた詠唱。
あれは光属性最下級魔法「ライト」の詠唱と全く同じものだ。
魔法陣と言うのは何も魔力で構築しないといけないという決まりはない。
魔道具なんかは魔石に魔法陣が刻まれていたりするし、あまり見ないが俺は昔魔法陣の書いた紙を持ち歩いている人もいた。
咄嗟に高位の魔法を使うためにな。
そういうことで魔法陣というのは何も魔力で描かなければならないわけではない。
そして実は詠唱とは魔法陣構築の代わりとなるのだ。
正確にいうと、詠唱をすると詠唱したものの魂の中で魔法陣が描かれるのだ。
ただ、普段魔法陣で構築している分も詠唱しないといけないので必然的に発動に必要な時間が長くなる。
ただし、魔法陣が魂の中で描かれているため少ない魔力でも違う持っていない属性の魔法を少ない魔力で使うことが出来る。
勿論持っている者の方が少ない魔力だがな。
まぁつまり、ルドが使ったのは魔術ではなくいわゆる完全詠唱魔法というものだったのだ。
実は最近、投稿が少ないのは作者が忙しいのにプラスしてネタが以前よりもすぐに思いつかなくなってきたことと深刻なモチベーションの低下によるものだったりします。
それを上げるために小説を滅茶苦茶読んでるんですが、VRMMOものが書きたくなりました。
構想はもう出来てるのですが異常者の投稿頻度と巻き返し、番外編と今出来る状況じゃないです。
なので、とりあえず巻き返しを0話にして番外編も全て投稿し終わり、異常者が週一くらいのペースて出せるようになったら投稿します。
まぁかなり先になると思いますが。
巻き返しカウント:25話
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この作品の番外編です。
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異常者の恋愛は異常です
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