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第248話 バタフライ王国でのデート2

昨日投稿できなくてすみません。

更に遅刻しました。

3連休は結構出せると思います。

追記:硬貨を間違っていました。

この世界に金貨というものはなく、あるのは小金貨、中金貨、大金貨です。

また小金貨ですら100万円なので話の内容として不適切なため変更しました。


俺は今、ミコとデートしている。

バタフライ王国の王都を二人で回っているのだ。


「うーん。どうしましょう。食べ物はシンの創ったものの方が美味しいわ」


「そうか、ありがと。だが、そうなるとどうしようか」


俺とミコが二人で立ち止まって考えていると、二人組の男が近づいてきた。


「お前ら、留学生か?」


「あぁ、そうだが」


「それなら、俺たちが案内してやるよ」


「俺たちはこの国じゃ名の知れた冒険者なんだ」


男二人は笑いながら俺達にそう話した。


「断る。生憎と、今俺たちはデート中でな」


「そういうなよ」


「いいだろう」


そう言って男たちは俺達に詰め寄ってくる。


「はぁ、しょうがないか」


「そうね」


「はん、最初から案内されときゃいいんだよ」


「ははは。そうだ。さて、それじゃあ案内料をよこしな」


2人はそう威圧するような体勢で俺達に行ってくる。


「うるさい」


その瞬間、ミコが「マナカッター」を発動する。

魔力の刃が男に向かって放たれる。

ただの一般人の男がそれに反応できるわけもなく、男の首と胴体は離れた。


「は?」


もう一人の男は急に相方の首が飛んだという状況に理解できていないようだ。

俺も「破壊」を発動する。

以前話したが、俺の「破壊」は魔力があると効果が通りにくい。

だが、一般人の持っている魔力程度なら問題ないため壊せる。

俺は男の心臓を破壊したのだ。

男は急に倒れた。

心臓だけを破壊したため外傷はない。

が、ミコが首を飛ばしているので視線が集まってきている。

今、俺たちは王立学院の制服だ。

つまり、ナイト王国の留学生だということがバレている。

制服だけでどこの国のどこの学園かということが分かる人はいないだろうが、シェール曰く今留学に来ているのは俺達だけらしい。

つまり、王魔学院以外の制服を着ている時点で今の俺達はナイト王国からの留学生だとバレてしまうのだ。

それにカツアゲをする男二人の頭は駄目だったのだろう。

もはや死んでしまったし、蘇生する気なんてないので知る余地もないが。


「ミコ、分かってる」


俺はもう一度「破壊」を発動する。

それによって、男二人の死体は完全になくなってしまった。


「フィゲット」


ミコが無属性破滅級魔法「フィゲット」を発動した。

この魔法は人の記憶に干渉し、特定の記憶を消去する魔法だ。

ミコは周囲にいる俺以外の全ての生物の記憶を消去した。

これによって、問題はなくなった。

ちなみにだが「フィゲット」は範囲指定の魔法ではなく、個体指定の魔法なのでミコは今数十の破滅級魔法を同時展開していたりする。

「フィゲット」は他の破滅級魔法とは一線を画す精密なコントロールを要する。

全ての記憶を消すなら簡単だが一部を消すというのはかなり難しい。

それを数十同時で発動するなんて、正直俺でも無理だ。

災禍の魔女という二つ名は伊達じゃないのだ。


「終わったわ」


「一応さっさと移動しよう」


「そうね」


そうして俺たちは「テレポート」でその場を離れたのだった。

見ていた者の記憶は消去し、死体も俺が壊した。

残ったのは精々、少しの血痕くらいだろう。

それくらいなら動物が死んだくらいしか思わないだろう。

「マナカッター」は切れ味がいいからあまり血が出なくてよかった。


「さてと、どうするか。そろそろいい時間だな」


今の時間は19時。

もう太陽は沈んでいる。

ただ、このバタフライ王国は前世の日本かってくらい夜でも明るくて人も多い。


「ねぇ、シン。面白そうなところ、見つけたわ」


そう言ってミコはある建物を指さした。

その建物は周りが十分に明るいにも関わらず、ひときわ明るく目立っていた。


「面白そうだな。入ろうか」


そうして俺達はその建物の中に入る。

俺達が入ったのは賭博場だ。

中にはルーレットやカードゲームがあり、色々なものを大人たちがやっている。

男女ともに同じくらいの数がいる。

男の大抵は明らかに高位の冒険者、女の方は冒険者らしき服装の者と夜の街で働いているのか少し過激な服装をしている者がいた。


「お前ら、まだ若いんだろ。ここはもう少し年を食った奴等のたまり場だ。お前らみたいな若者がいると金を搾り取られるぞ。ここはイカサマとかもバレなきゃいいって感じだしな」


こわもての男が俺達にそう忠告してきた。


「そうよ。貴方達、留学生でしょ。学生が来る場所じゃないわ。あ、でもそこの男の子顔いいわね。ねぇ、私を買わないかしら?安くしてあげるわよ。女の子の方も、私どっちもいけるから。いっしょにどう?」


今度は過激な服装をした女が俺達に話しかけてきた。


「断る」「お断りするわ」


俺とミコはきっぱりと断る。


「ありゃ、振られちゃった。じゃあ気が向いたら私のお店に来て頂戴。私、泡沫の夢っていう娼館の店長やってるの。この国で一番有名なお店だからすぐわかると思うわ」


女はそう言って宣伝してきた。

先ほどの男も今の女も悪い奴じゃないだろう。

この世界では15歳で成人だ。

つまり、俺達は既に成人している。

先ほど外の看板に書いてあったが、この店は未成年お断りとなっていた。

この国では賭博を禁止する法律もないようだし、ここはちゃんとした賭博場なのだろう。


「それと、金は問題ない。これでも貴族でね。金は腐るほどあるんだ」


俺はそう言って「無限収納」から適当に中銀貨を数枚とって見せる。


「はぁ。まぁいいが。ほどほどにしとけよ」


「ふふ、最悪の場合お姉さんお金貸してあげるからねー」


男と女はそう言った。


「面白い人達ね」


「そうだな」


俺とミコはそんな会話をして、賭博場の更に奥に入っていくのだった。





数十分後


「これで、そう取りだ」


俺は机の上に置いてあった中銀貨を全て自分の方に寄せる。

ざっくりと稼いでしまった。

1時間も立たない内に俺は前世の世界での平均月給くらいを数十分で稼いでしまった。

ここはそこそこ裕福な人間がくる場所のようで、皆そこそこ金を持っていた。

ちなみにだが不正はしていない。

今やっていたのはポーカーに似たカードゲームだ。


「かぁー。お前さん強すぎるだろ。どんなイカサマしてんだよ。俺のイカサマはお前に通じねぇしよ」


一緒にゲームをしてた男が聞いてくる。


「それ言ったら駄目なんじゃないか?」


「大丈夫よ。この賭博場はイカサマありだから。ゲーム中にイカサマがバレたら失格で掛け金没収されちゃうけどゲームが終わった今ならイカサマの種明かしをしても問題ないわ。まぁ普通は話さないけど」


「そうなのか。まぁ別にイカサマというイカサマはしていない。俺は「完全記憶」ってスキルを持っていてな。カードの位置を全て覚えているんだ。そして俺はレベルが高いおかげで常人よりも圧倒的に動体視力が良くてな、混ぜている間もカードを目で追える。つまり、俺は誰が何のカードを持っているのか分かるわけだ。後は考えながらゲームをすれば、勝てる。俺の動体視力と「完全記憶」があればイカサマも通用しない」


「かぁー。マジかよ。強すぎんだろ」


「嘘を言ってはないんでしょうね。はぁー凄すぎるわね。ねぇ、そのお金、何に使うの?お姉さん買わない?」


「それさっきも誘われた。そもそも俺としてはこれで稼いだつもりはない。金は腐るほどあるんだ。そうだ、お前たちに良いものを見せてやろう」


俺はそう言って「無限収納」から白銀貨を取り出して、周りに見せた。


「そ、それ」


「「白銀貨!」」


「おっ、分かるのか。どこで見たんだ?」


「俺、こう見えてかなり上の冒険者なんだ。持ってはいないが、見たことくらいはある」


「私も職業柄貴族とか王族の相手をするから、その時にほんの数回だけど見たことあるわ」


「そうなのか。何なら「鑑定」してもいいぞ」


「「鑑定」」


2人は白銀貨を「鑑定」した。


「やっぱ、本物なのかよ」


「っていうか、白銀貨持ってるなら確かに中銀貨数十枚じゃあ稼ぐってほどじゃなわね」


2人は驚きと納得が半々くらいの感じだった。

他に一緒にゲームをしてた連中も会話に入ってくる。

そこから俺は他のゲームも数ゲームして、結局この夜で前世の平均年収くらいの額を稼いだということをここに記しておく。

巻き返しカウント:24話

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