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第25話 実践訓練3

初心者です。

生暖かい目でご覧ください。

誤字脱字等ございましたら、ご連絡ください。

今回も少し長めです。

セーラに魔物を狩らせる許可をレイルさんにもらった俺たちは家を出ていた。

といってもこの周辺の魔物は基本的に狩りつくしてしまっているため少しばかり、魔境の奥の方にいかなければならない。

俺はミコに目配せする。

ミコは俺の意図を適確に読み取り、無属性最上級魔法「エリアテレポート」を発動する。

これは指定した範囲にいる物体をまとめて転移させる魔法だ。

神話級魔法の発動による、魔力回復速度低下は既に治っている。

元々俺もミコもルーツは速かったが、レベルが上がることによりさらにルーツは速くなっている。

その分魔力量も増えているが30分もすれば完全に回復する。

更に「白黒世界(二人の世界)」には魔力の回復を速くする効果もあるので俺とミコの魔力はもうすでに8割ほど回復していた。

基本的に俺は魔法に関してはミコに任せている。

ミコが魔法をして、俺がその他の警戒や迎撃、近接戦闘といったミコができないことをする。

これが俺とミコの中で定着した役割分担だったりする。

ミコが転移した先は昔レッドドラゴンが眠っていた場所だ。

ここにもいつも使っている家とまったく同じものがある。

ただ、この近くにいる魔物は今でこそ俺たちからしたら雑魚だが、家を破壊する程度造作もない魔物ばかりなので家に魔道具で結界を張っている。

余談だが、いつか人が来た時のために俺の家はこの世界に合った家というか豪邸に魔改造していたりする。

転移したのは豪邸の外であり結界の内側だ。

どうやら近くには魔物はいないようだ。

今回の目的はセーラのレベル上げだ。

だが、それと同時にセーラ自身に自分の成長を実感させてあげたい。

俺とミコは「サーチ」を発動させて、魔物を探す。


「いた」


俺は木に擬態している「エルダートレント」というトレントという大きな木の姿をした魔物を見つけた。

普通ぐらいの大きさのトレントという魔物の上位主の魔物だ。

ランクはSランクである。


「ミコ」


「私も見つけたわ」


ミコは「マーカー」を使ってエルダートレントを補足してから「サイコキネシス」を使い、エルダートレントを引き寄せる。

俺はレイルさん達がいるところに「魔力結界」を張る。


「セーラ、今日最後の実践訓練の時間よ。この魔物は今私がとらえているけど今から放すわ。セーラは自分の実力を信じて。周りには結界があるから他の魔物の乱入はないし、レイルさんたちのところにはしっかりと結界を張ってある。本気でいきなさい」


「了解したわ」


そうしてミコは「サイコキネシス」を解除する。

するとエルダートレントが暴れ出した。


「すべてを燃やす業火よ、我が前の敵を燃やし尽くせ火属性災害級魔法「インフェルノ」」


地獄の業火がエルダートレントに襲い掛かる。

エルダートレントは木の姿をしているのもあって、インフェルノに成すすべなく体が燃やされている。

エルダートレントは死んだようだ。

その瞬間、セーラのレベルが急激に上昇した。

今までセーラは王女という立場もあり、あまり魔物を狩ることなんて出来なかった上に実力的に狩るのはBランク以下の魔物ばかりだった。

そのため、レベルも12とそこまで高くなかった。

だが、今のセーラは魔法の知識に殺魔、「身体強化」「魔力結界」などのスキルなど、レベルとは違う力がある。

今のセーラは既にSランク程度の魔物なら余裕で狩れる程の力がある。

そして魔物が強ければ強いほどレベルがたくさんレベルは上がる。

レベルは低いのに強い魔物を倒したからセーラは現在一気にレベルが上がったのだ。


「まさか、こんなにあっさり倒せるなんて」


「災害級魔法を使えばSランク程度の魔物なら余裕で倒せる」


セーラはシンとミコの治療やもらった武器や知識、スキルなどのおかげで自分が強くなったとは思っていたがここまで強くなっているとは思っていなかったのだ。


「さて、この調子で倒していくか」


俺たちは結界を出る。

そこは魔境の奥深くであり森だ。

だが、魔物はすぐに出てこない。

強い魔物はそこそこの知能を持っている。

そのため大人数の場合はいったん様子を見るようだ。

なら呼び起こすまで、俺は「創造」であるものを創り、火をつけることのできる、火属性最下級魔法「ファイヤ」で創ったものに火をつけて、少し開けたところに投げる。

すると、大量の魔物がそれに向かって飛び出してきた。

セーラたちは急に大量のしかも強い魔物が出てきたことで臨戦態勢になっている。


「セーラ、俺が投げたものを中心に魔法を放て。規模は気にしなくていい何かあっても俺やミコが防ぐ」


「分かったわ、黒き闇よ、我が力を糧とし、全てを呑み込む力となれ、闇属性破滅級魔法「ブラックホール」


セーラが使った魔法はかつてミコとの摸擬戦でミコが使った魔法。

闇属性破滅級魔法「ブラックホール」ありとあらゆるものを呑み込む黒い球体を出現させる魔法だ。

俺が投げたものに群がっていた魔物たちがなすすべなく黒い球体に飲み混まれていく。

セーラはまた急激にレベルが上がった。


「それで、さっきシンが投げた物は何?」


「あれは魔物呼びの香といって、魔物が好む臭いを放つんだ」


魔物を狩っているときに、移動するのが面倒くさくなってそれをミコに相談した時にミコが昔手に入れていた魔物呼びの香が「ストレージ」の中から出てきた。

それを使うと狩りの効率が上がるので、「創造」で同じものを創って狩りの時に使っているのだ。


「なるほどね、狩の効率が上がるわけか。まぁシンとミコがのことは信用しているから使うこと自体は問題ないけど事前に言っておいて欲しかったわ」


「すまんな。普段は二人で狩りをしているから。そういうのをつい忘れてしまうんだ」


「以後気を付けるわ。っとあらあらまさか来るとは思わなかったわ」


俺とミコは「サーチ」に反応した魔物が来る方角を見つめた。


「二人ともどこ見て」


セーラたちは急に同じ方向を向くシンとミコの行動に疑問を抱き、同じ方向を向くとそれは現れた。


グガァァァァァ


現れたのはレッドドラゴンとそれを率いている黒いドラゴン、ダークドラゴンだ。

どちらもランクはSSだがダークドラゴンはレッドドラゴンを率いるリーダーでレッドドラゴンより圧倒的に強いさらに人の言葉すら理解し、しゃべるほどの知能がある。


「出たな、剣神に大賢者」


「レッドドラゴンを率いる黒いドラゴン、更には人の言葉をしゃべる。まさかダークドラゴンなのか」


「いかにも、我はここら一体のドラゴンの群れの長、ダークドラゴン名をベルモスと言う。剣神と大賢者の連れよ」


「剣神と大賢者というのは?」


「そこにいる男が剣神だ。多彩な剣技でたくさんの同胞を殺した忌まわしき剣士。男の横にいる女が大賢者だ。いつも強力な魔法を信じられない速度で放ち同胞を殺す忌まわしき魔法使い、そ奴らにいつも我らドラゴンは負けるのだ。どれだけ数を率いようと毎度毎度我らはみな殺されていく。我はここいらにいるドラゴン族の長として剣神と大賢者を滅ぼさねばならんのだ」


ベルモスは憤慨している。

それも当然だろう。

ドラゴン族は仲間思いで群れのドラゴン誰か一匹でもドラゴンが殺されればそ奴らに報復する。

最初に群れをはぐれていた一匹のレッドドラゴンが殺された。

それに憤慨したドラゴンたちはその報復に向かおうと準備した。

そしてレッドドラゴンを殺した奴らの居場所を特定し、五匹のレッドドラゴンで襲い掛かったが敗北し、一匹を残して全員殺された。

最初にレッドドラゴンを殺したのはシンとミコだった。

ドラゴンがシンとミコの居場所を特定するのに一か月ほど掛かった。

その期間の間にシンとミコは既にレッドドラゴンが数匹集まった程度なら余裕をもって殺せるほどの力を得ていたのだ。

その後もレッドドラゴンたちはシンとミコに多数で襲い掛かり、一匹になってしまえんば逃げて、他のドラゴンに情報を伝えまた報復に出る、これを繰り返していた。

シンとミコは毎回レッドドラゴンを一匹だけ殺さないのはわざとだ。

ドラゴンというのはシンとミコからしたら既に雑魚同然だがそれでも強い種族なためレベルが高くなっても数体倒せばレベルが上がる。

ドラゴンが報復する性質を利用して、ドラゴンたちに自分たちを襲わせそれを殺すことでレベルを上げていたのだ。

だが、レッドドラゴンのリーダであるダークドラゴンはどれだけ襲わせるドラゴンの数を増やしても殺せないシンとミコにしびれを切らして自らの手で屠ろうとレッドドラゴン100体とレッドワイバーン1000体を引き連れ、シンとミコに奇襲を仕掛けた。

だがドラゴンたちは敗北した。

シンとミコはわざとダークドラゴンを殺さず逃がした。

するとドラゴンたちの間で多彩な剣技でドラゴンをいとも簡単に屠る剣士、剣神と強力な魔法をど驚くべき速さで放ちドラゴンを殺す魔法使い、大賢者の噂が流れ始めた。

シンとミコに殺されかけたダークドラゴンはなんとか群れの拠点である巣に到着し、仲間のドラゴンの治療を受けたがもう戦えない。

そのダークドラゴンはベルモスの兄だった。

ベルモスは兄を再起不能にしたシンとミコにベルモスは憤慨し、兄よりもさらに多くのドラゴンを引き連れてきた。

ベルモス自身とレッドドラゴン500体レッドワイバーン2000体だ。


「シン、あのドラゴンに何かしたの?めっちゃ怒ってるけど」


「何かした覚えはないな。ちょっとドラゴンを大量に殺したくらいだ」


「絶対それじゃない」


「とりあえずレイルさん達には結界を張っておこうか」


そう言って、俺は「魔力結界」でレイルさん達を守る。


「セーラ、一応聞いておくがお前は戦うか?」


「やめておきたいわね」


「そうだろうな」


「ここでお前が戦う必要はない。だから見ていろ。俺たちの戦い方を」


「分かったわ」


セーラは自ら「魔力結界」を張る。

俺とミコは「フライ」で空を飛ぶ。


「さてドラゴン。俺たちに喧嘩をうったのだ覚悟はできているのだろうな」


「まぁできていようがいまいが私たちには関係ないけどね」


「まぁ言うことは」


「一つだけ」


「「たかだかドラゴン風情が頭に乗るな」」


その瞬間、前の方にいたレッドドラゴンの首が100程落ちた。

その瞬間、ワイバーン達に隕石が襲い掛かり、ワイバーンが500体ほど死んだ。

シンはいつのまにか「無限収納」から神魔を出しており、ミコはいつのまにか上空に大量の魔法陣を展開していた。

ちなみにだが「無限収納」は俺が「収納」を進化させたことで得たスキルだ。

シンプルに中に入る物が無限になった。

以前までは魔力によって入る量が決まっていた。

俺の魔力量は一般人からすれば以上なためほぼ無限に近いようなものだった。

だがこれからは入る量の限界がなくなったのだ。

今までとそこまで変わらないが。

容量を気にしなくてよくなったのだ。

そこからは一方的な蹂躙の始まりだ。


「ワンハンドレットスラッシュ」


100の斬撃がレッドドラゴンを襲う。


「氷属性絶望級魔法「ニブルヘイム」」


500程のレッドワイバーン達が一瞬にして氷漬けになり死んだ。


「崩壊」


生き残っていたレッドドラゴンが急に魔石以外の全てが消失、いや崩壊した。


「霊園」


生き残っていたワイバーンの周りに白い花や墓が現れ、ワイバーンは魂が抜けたように死んだ。





ベルモス視点

我はダークドラゴン、ベルモス我は幸せだった。

家族に恵まれ、仲間にも恵まれた。

父上と母上は老衰で幸せそうに死んだ。

そして兄と仲間と幸せに群れで暮らしていた。

だが、ある時群れからはぐれてしまっていたレッドドラゴンが死んだ。

我らドラゴン族の群れのリーダーは仲間であり眷属であるレッドドラゴンやレッドワイバーンの主であり称号もレッドドラゴンの主、レッドワイバーンの主というものを持つ。

その称号の効果によって眷属の状態が分かるのだ。

眷属が群れからはぐれてしまうことはまれにあるし、ここら一帯は我らの支配下にあるため問題ない。

そう思っていた。

ある日、群れからはぐれてしまっていたドラゴンが死んだと兄上から言われた。

しかも、人間の手によって。

兄上はすぐさま報復を命じた。

そして、報復を命じたレッドドラゴンたちも死んだ。

一匹だけ逃げきった同胞から敵の情報を貰い、今度は前回よりも数を増やしていった。

だが、また同胞が死んでしまい、何度も何度も何度も同胞を向かわせたが皆死んでしまった。

毎度一匹は逃げ切れるのだが。

そしてこれ以上同胞が殺されるのを我慢できないといった兄上が自ら打って出た。

我は巣の留守を任された。

兄上はとても強い。

だからなんの問題もないそう思っていた。

だが、


「すまぬ、ベルモス我はもう戦えない。次の長はお前だ」


なんの冗談かと思った。

兄上があんなに強かった兄上がもう戦えないほどの大怪我を負うなんて。

許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない絶対に許せない。

我は同胞を殺し、兄上をあんな目にした人間を許さない。

ベルモスは人間に殺された同胞の家族たち、復讐心をもっているやつらを集め、剣神と大賢者と呼ばれている人間、シンとミコを殺しに打って出たのであった。

追加説明

ドラゴン種は世界中にいます。

今回シンとミコを襲いにきたダークドラゴンのベルモス君は魔境の中ににいくつかある群れの長です。

ドラゴン間での剣神や大賢者の噂自体は他の群れでも流れています。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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