第227話 黒蝶との再会
帰ってきました。
パソコン最高!!
ガチで作業スピードが段違い。
ただ明日明後日はかなり忙しいのでもしかしたら投稿できないかもしれません。ご了承ください。
キンッ
俺はすぐさま「神器召喚」を発動して神魔を召喚し、女の剣に合わせた。
「これを、防ぐだなんて」
女は信じられなといった様子て下さいでそう呟いた。
俺は神魔を持っていない左手をあげる。
これはミコ達への手出し無用の合図だ。
俺は思わず顔を綻ばせてしまう。
この女の剣の技術は俺に匹敵すると、俺の勘が言っている。
これほど俺が剣の技術に興味を持ったのは神級ダンジョン「創世の逸話」の第二層のボスだったハイヴァンパイアのツルギ以来だろう。
俺達はどちらからともなくバックステップで距離をとる。
「これほどの実力。なるほど、ダークカンパニーの構成員ではないと言う話は本当らしい。ダークカンパニーの構成員にしてはいくらなんでも強すぎる。だが」
女はまた剣を構える。
「姿を見られた以上。始末させてもらう」
「ほぉ、面白い。が、さすがにこちらの人数が多すぎるだろう。我々全員を始末するのは無理ではないか?」
「そうだろうな。だが、だからといって戦わない理由にはならない」
女はそう俺達を睨む。
「別に俺達としては構わない」
俺も神魔を構える。
「精々楽しませてくれ」
そう言って俺は笑った。
そして、どちらからともなく地を蹴って接近する。
キンキンキン
一瞬で三度、お互いの剣がぶつかる。
さすがに速度や力に関しては本気ではないが、技術的な意味では本気だ。
俺がそんなことを思考していると、女が体勢を低くして一気に突っ込んでくる。
俺は神魔を上に振り上げて本気で一気に下に振り下げる。
バキンッ
女の剣が折れた。
俺が神魔で女の剣をたたきおったのだ。
「なっ」
女が驚いて一瞬体が固まる。
その瞬間、俺は女の腹に左足で蹴りを入れる。
「ガハッ」
女が思わず吐血をする。
わりと咄嗟であまり手加減を出来なかった。
だが、女は吐血をしただけですぐに体勢を立て直して腰にある鞘からもう一本の剣を抜いた。
恐らく予備の剣だろう。
用意周到だな。
「頑丈な体だな。常人ならばさっきの蹴りで体が破裂していただろうに。骨も折れていないようだ」
「私の剣は特殊でな。壊れた瞬間、10秒間私の体が再生し続ける」
「ほう、随分と面白い剣だな。アーティファクトか?」
「、、、、、」
俺の問いに女は無言だった。
「まぁ「鑑定」すれば分かる話だ」
俺は折れた剣に向かって「超鑑定」を発動した。
その瞬間、折れた剣が爆発した。
その瞬間、女は自分の剣を地面に突き刺そうとした。
「させるわけがないだろう」
俺は本気で地面を蹴って女に接近し、女の腕をつかむ。
そのまま関節技のような要領で女を振り回す。
それによって剣を持つ力が弱まったためそのまま無理矢理片手で剣を奪い「無限収納」にぶち込む。
そのまま女を投げる。
ガシャーン
女はものすごい勢いで洞窟の壁にぶつかる。
「ガハッ」
女はまた吐血した。
そしてそのまま女は気絶した。
呼吸音が聞こえないから間違いないだろう。
「シン、お疲れ様」
するとミコが話しかけてきた。
「楽しかった。この女、剣の技術だけなら俺と同等レベルだ。身体能力が同じで魔力、神力なしの戦いならどっちが勝ったか分からない」
「それはシンが負けていた可能性もあるっていうこと?」
「そうだな」
俺の言葉にミコ達の視線が女の方に行く。
自分で言うのも変だが俺が負けた可能性を示唆するというのはかなり珍しいことだからな。
「それだけの実力者。どうしましょうか」
「とりあえず尋問をしようか。もう起きているようだし」
俺も女の方を見る。
「バレていましたか」
そう言うと女は目を開けて立ち上がった。
女は確かに気絶した。
が、数秒で意識を取り戻していた。
まぁ明らかに呼吸音がし出したのでここにいる全員が意識が回復したことが分かっていたのだが。
「もう戦う気はないのか?」
俺がそんな問いをする。
今の女からは一ミリたりとも殺気を感じない。
「そうですね。これだけの実力差を感じてみっともなくあがくほど私は諦めの悪い人間ではないと自負しているので。さて、これから私をどうしますか?私も女とは言え武人です。命を懸けた戦いで敗北を喫したのですからある程度のことは覚悟しています。まぁ周りに女性がたくさんいるようですし、そういう視線を感じないため可能性は低いと思っていますが、私にそういうことをするのなら自害させていただきますが」
「大した覚悟だな。別にそういうことをするつもりはない。俺はお前にある提案をしたい」
「提案?」
「服従か死か」
俺は女にそう問う。
「私には既に主がおります。その主に逆らって貴方の配下になることは出来ません。どうか死を」
「そうか。まぁ待て。すぐに死のうとするな。どうせすぐに俺の配下になる」
「それはどういう?」
女が不思議そうにつぶやく。
すると突然洞窟内に「テレポート」の魔法陣が出現する。
そして魔法陣が光り、黒いドレスを着た女が現れた。
そいつを見て俺、ミコ、セーラ、ミーゼ、ゼミル、ルミネスは笑った。
「主様?何故ここに。ってそれどころじゃない。早くお逃げください。こ奴等は私では勝てません」
「落ち着きなさい」
黒いドレスの女はそう言って剣士の女を諭す。
「主様の力は存じております。しかし、そ奴等は本当に危険なのです。どうか、早くお逃げになってください。私が命をとしてでも時間を稼ぎますので」
そう言って女は落ちていた折れた剣を拾った。
「はぁ」
黒いドレスの女は呆れたような声でそうため息を吐いた。
「貴女、私は落ち着けと言ったの。貴女は主の命令を聞けないのかしら?お仕置きが必要ね」
「うっ。しかし、こればかりは引けません。主様の命がかかっているのです。逃げてください」
黒いドレスの女にすがるように剣士の女が言った。
「はぁぁぁぁ。その御方は大丈夫よ。その御方は私の主だから」
「へ?」
黒ドレスの女の言葉に剣士の女は間抜けな声を出す。
そして黒ドレスの女は俺の前に跪いた。
「お久しぶりです。魔王様、ご挨拶が遅れてしまい誠に申し訳ございません。魔王軍幹部七魔公第六席「黒蝶」シェール・ブラックバタフライ・ノワール。魔王様と再び相まみえたことを嬉しく思います」
先ほどの尊大な口調と打って変わり、丁寧な言葉で俺に挨拶をした。
「久しぶりだな「黒蝶」」
そう、この黒ドレスの女は魔王軍幹部七魔公第六席「黒蝶」なのだ。
名はシェール。
ミコ同様俺が拾ってきたんだがミコと同じくらい中々癖のある人物だ。
種族もかなり珍しい。
どれくらい珍しい種族なのかというと俺がシェール以外知らないくらいには珍しい種族だ。
まぁ知らない間に会って殺している可能性は否定できないが。
「はっ。先ほどは私めの愚かな従者が魔王様に牙をむいたことを深く謝罪させていただきます。罰はなにとぞ私に」
「はぁ、良い。俺が久しぶりに剣で楽しめたからな。お前も素晴らしい従者を持ったな。名は何というのだ?」
「この子の名はレピア・バタフライです。魔王様が楽しめたのならば何よりです。この者は剣神の加護を持っていますので剣に関してはなかなかの腕を持っております。まぁ魔王様に勝つことは不可能でしょうが。貴女も跪きなさい」
「は、はっ」
そう言って座り込んでいた感じの体勢からちゃんと俺に跪いた。
「別に跪かなくていい。レピアか。覚えた。さてとシェール。お前に聞きたいことがある」
「何でしょうか?」
「お前は今も俺に従う気はあるか?」
「勿論にございます。私の主は何度転生したとしても魔王様以外にあり得ません。我が命は永劫に魔王様のものにございます」
「俺はもう疲れた。世界の平和にも、もう興味はない。戦争ももうあまりしないだろう」
「構いません。というか関係ありません。私の幸せは魔王様と共にあることにございます」
シェールは俺の問いに即答する。
本当に七魔公は俺への忠義が強すぎるな。
「そうか。俺は今世では人間だ。転生を通して色々なものを見て少し感性が変わった。だからいう。シェール、普段の話だが俺に敬語は不要だ。俺はお前のことを家族だと思っている。だから家族のように接してほしい。これは命令だ」
「、、、承、分かったわ」
これには少し迷ったようだが受け入れた。
どうやらシェールの忠誠は全く変わっていないらしい。
何はともあれこれで魔王軍七魔公は全員が魔王の元に戻った。
あるべきものがあるべきばしょに戻ったのだ。
そしてこれこそが世界の命運を握る大事なピースだということを今は誰も知らない。
「服従か死か」これもあるアニメのセリフです。
ヒントはスライム。
滅茶苦茶有名で作者も滅茶苦茶ファンなので分かる方もいると思います。
正直作者の中でスライムと言えばこの作品ですね。
巻き返しカウント:18話
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