第22話 最強の魔法
初心者です。
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今回短めです。
俺とミコは手をつなぎスキル「超集中」を発動する。
どうやら魔力の回復速度はレベルが上がれば速くなるらしく、この1年でかなりレベルを上げた俺とミコはすでに魔力が回復していた。
俺とミコ、二人で創った最強の魔法。
俺とミコは魔法陣を展開しつつ、詠唱を始める。
「我、創造の力を持ちし者なり」
「我、魔法の力を極めし者なり」
「我の力は黒、全てを染めあげ、飲み混む闇の力なり」
「我の力は白、全てに変化し、浄化する聖なる光なり」
「「黒と白は対をなし、反発するであろう」」
「「だが我々は反発などはしない」」
「我が名はシン、ありとあらゆるものを創り出す、最強の片割れなり」
「我が名はミコ、ありとあらゆる魔法の祖であり、魔法をつかさどる最強の片割れなり」
「シンの敵は私の敵」
「ミコの敵は俺の敵」
「「我々は願わず、我々は祈らない、我々には運命すら塵芥と同然」」
「「我々は互いがために行動する」」
「ミコの望みは我の望み」
「シンの望みは我の望み」
「「我々は個では最強であらず、我々は二人で最強」」
「「我々の望みは我々の幸せ、それを邪魔する者は全て滅する」」
「「喰らうがいい、全属性複合神話級魔法「カタストロフ」」」
その瞬間、俺たちの目の前にはおぞましい現象が起こった。
まるで地獄の業火のような炎。竜巻なんかじゃ生ぬるいの感じるほどの風、全てを呑み込むほど大量の水、空から降ってくる大量の隕石、轟音を轟かせる大量の落雷、ありとあらゆるものを呑み込みそうな大量のブラックホール、全てを浄化する聖なる光、触れただけで敵意あるものを即死させる黒いバラ、魔力で形すくられた半透明の龍、触れただけで凍り付く吹雪、触れると霊に呪われる人形。そのすべてが対象にしていした範囲に出現する。
そこは地獄などというのが生ぬるい場所となった。
セーラ視点
「す、凄い、これが神話級魔法。一国すら容易に滅ぼす魔法。発動している場所は遠いはずなのにここからでも強力な魔力を肌で感じる。私も使いたい。あんな強力な魔法を」
セーラは感動していた。
セーラは自分が魔法をうまく使えないため、魔法に関して劣等感を抱いていたがそれと同時に魔法に強い憧れを抱いていた。
セーラはシンとミコに憧れた。
シンの綺麗な剣技に、ミコの強大な魔法に、セーラは強い憧れを抱いていた。
セーラは決意する。
私はどんなことをしてでもシンやミコに追いつくとそう決意した。
レイル達視点
「まさか、これほどのものとはな」
「ここから発動地点まではかなり離れているはずなのに強大な魔力を肌で感じるわ」
「あんなものを使われたらわが国でさえ一日で滅ぶぞ」
大人たちは全員分かっていた。
シンとミコが国を滅ぼそうとしたらただでは済まないと。
だが、それは間違いだと知った。
シンとミコと敵対した瞬間に国は終わるのだとそう確信した。
「なんとしても我が国に引き込まねばな」
「そうね、できればシン君にはセーラと婚約してほしいわ」
「そうだな、あれだけの強さにまだ出会って間もないが人格も問題ない」
「他国に軍事利用でもされれば戦争で勝つことなど不可能になる」
大人たちはなんとかしてシンとミコを王都に連れていけないか考えていた。
シン視点
久しぶりに膨大な魔力を使い、かなり疲れた。
俺もミコも魔力は大量にあるがそもそも魔力を使うという行為は疲れるのだ。
そしてただでさえ「黒白世界」を使って疲れていたのにさらに神話級魔法まで使ったため二人ともかなり疲れていた。
常人なら倒れるレベルには疲れている。
シンとミコが疲れたで済ませられる理由はスキル「睡眠・休養不要」のおかげだ。
そんなことを考えている間に魔法は効果時間を終了し、消える。
「セーラ、これが俺たちの使える最強の魔法だ」
「セーラもいつかはこれくらい使えるようになるわ。私たちが魔法を教えるのだもの」
「頑張るわ」
「さてと、さすがに魔力を使いすぎた」
「そうね、でもすぐ補充できるわ」
ミコはそう言って、左手の人差し指に嵌めていた指輪に触れる。
するとミコの魔力が回復した。
この指輪は俺が創ったものだ。
伝説級以上の魔法を使うと魔力の回復が遅くなるのをどうにかしようとしていた時。
どこかに魔力を溜めておけばいいという発想に至って創った、魔力を貯蔵できる指輪。
マナリングだ。
そしてそれを創ることで一つ、「創造」の性質を知った。
それが、俺が一度でも見たことがあるものを「創造」で創るのなら消費魔力量は1000でいいが、今まで見たことがなかったりこの世には存在しないものを新たに創った時にはその物の性能によって魔力消費量が変わることが分かった。
ここで、一つ謎がでてきた。
俺が神魔と吸魔を創ったときの魔力消費量は1000だった。
だが、神魔と吸魔の性能で消費魔力が1000なのはおかしい。
つまり、俺はどこかで神魔と吸魔を見たことがあるということになる。
そういえば、神魔と吸魔を創ったときに、神魔と吸魔の情報が頭に流れ込んできた。
俺は神魔と吸魔について何か思い出せそうになったんだが、急に酷い頭痛がしたのでその時考えるのはやめた。
俺はそんなことを思い出しながら自分の指輪に触れて魔力を回復する。
「さてと、じゃあまずセーラ。「インフェルノ」を使ってみてくれ」
「いきなり?」
「あぁ、魔法陣は頭に入ってるだろ。あとはそれを発動するだけだ。他の魔法と何も変わらん」
「そうだけど」
セーラは「インフェルノ」の魔法陣を展開する。
「すべてを燃やす業火よ、我が前の敵を燃やし尽くせ火属性災害級魔法「インフェルノ」」
するとセーラの周りに地獄の業火が出現した。
「できた、、、」
セーラは呆然としていた。
まさか一度で自分が災害級魔法を使えると思っていなかったのだろう。
「セーラ、凄いじゃないか。災害級魔法を使えるなんて」
「そうよ。今この世界に災害級魔法を使える人なんてシン君とミコちゃん以外いないはずよ」
「まさか一度で災害級魔法を使えるとは。シン君ミコちゃんさすがに速すぎないかの?」
レイルさんとミリーさんはこちらに近づきセーラをほめたたえた。
ジルさんはさすがにおかしいと思い俺とミコに聞く。
「元々、セーラには類いまれなる魔法の才能があったわ。特に攻撃魔法に関してはシンにも匹敵するほどにね」
「そうなの?」
「えぇ、というか貴女は称号に希代の天才を持ってるじゃない。希代の天才の称号は魔法の才能がないと基本的に発生しないわ。というか神族系の加護を持っていて魔法が苦手なわけないじゃない。加護の影響だと思うけどセーラには攻撃魔法の才に関してはシンに匹敵するほどよ。まぁ魔法神である私には敵わないけど」
「そうだったんだ」
「それに、俺とミコが魔力回路を治療したのもある」
「どういうことかしら?」
「まず、私は魔法神の加護のおかげで魔力関係は大得意なの。そんな私が実質的に初めての魔力循環を行ったんだから。セーラの魔力回路は常人の1000倍は綺麗よ」
「1000倍」
「それに加えて、俺が魔力回路を創りかえていくときに魔力の流れを良くしたり、魔力の質が上がるようにもしたからな」
「魔力の燃費も魔力の流れも魔力の質もよくなってるはずよ」
「俺たちが治療したんだそのぐらいはするさ」
「まぁ手間は対してかからないししね」
「ありがとう」
「まぁ魔力の制御とかレベル次第でもっと強くなれるだろうさ」
「そうね、むしろ殺戮神なんて戦闘系の加護なんだからいつか私たちより強くなるかもね」
「そうだな」
「ねぇ、シン、ミコ。私を強くしてくれない?」
「「強く?」」
「そう。私、学院に通ってるんだけど今まで魔力が上手く使えないから魔法が上手く使えなくていじめられてたの。それにもう私は魔物相手にあんな醜態は二度と晒したくないし。シンとミコを見て、私も強くなりたいと思ったの」
「俺たちとしては構わないがレイルさんたちとしてはいいのか、こんな子供が王女様に色々教えて」
「構わないよ、むしろセーラには同年代の友人がいないからね仲良くしてくれるだけでもうれしいし、それでセーラが強くなるなら文句ないよ。ただ学院があるから僕たちは一か月後には帰らないといけないから。それまでなら」
「そうか。ミコ構わないよな」
「もちろん」
「セーラ、俺とミコがお前を強くしてやる」
「ありがとう。これからよろしく、シン、ミコ」
「あぁ、こちらこそよろしくな。セーラ」
「仲良くしましょ。セーラ」
詠唱長くしすぎたかもしれない。だが満足といくものになりました。
シンとミコの指導によってセーラはどれくらい強くなるのでしょうか?
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