第212話 学園襲撃
今日も短いです。
後で追加しておきます。
私は新米魔法師たちに指導を行っていた。
そして今、新米魔法師たちは気絶している。
「リジェネレーション」
私は「リジェネレーション」を発動して魔法師たちを起こす。
「エリアマナヒール」
私は光属性最上級魔法「エリアマナヒール」を発動した。
これは「エリアヒール」の「マナヒール」版だ。
要するに指定した範囲内の生物の魔力を回復させる魔法だ。
「さぁ、続きよ」
私はそう不適に笑う。
魔法師たちの顔は青ざめていた。
ちなみにだが訓練の内容はユア、ユイ、ライシュも同じものだった。
終了時には新米魔法師たち全員が私達に怯えるような視線を向けてくるのだった。
その後、シン達とお昼ご飯を食べた。
ただシンに私の頬についていたお米をとられたときはとても恥ずかしかった。
それとお米をとってもらったときにシンの顔が近づいて、シンの顔の良さを改めて実感した。
その後、事件は起こった。
シン視点
「さてと、それじゃあ午後は古参の騎士達の指導をするとし、、、ミコ」
「分かっているわ」
俺は「念話」を発動する。
俺達の「念話」のスキルは「範囲念話」に統合進化させているが、別に統合進化前のスキルも普通に使える。
「範囲念話」では周りの人全員に会話が聞こえてしまうため「念話」を使っているのだ。
対象はミコ、セーラ、ゼミル、ユア、ユイ、ライシュだ。
(皆、恐らく気づいているだろうが侵入者らしき気配がある)
(危険な力を感じるわ。私達ならば問題ないけれどここの生徒や新米の騎士や魔法師など不味いかも)
(シン、どうする?)
(下手に騒ぎを起こすと相手の思うつぼだ。別に騒ぎになろうと対処出来るだろうが自体は酷くなるだろう。後のことも考えればそれは好ましくない)
(でも、多分こっちから行ったらそれはそれで騒ぎを起こすと思うわよ)
(学園の訓練場まで来ているのだし、ここから撤退の可能性は低そうね)
(打つ手なしか。騎士団長や魔法師団長には黙っておこう)
(どうして?事情を話て協力してもらう方がいいと思うのだけれど)
(あの二人、絶対に顔に出る)
((((((ああー))))))
俺の言葉に全員が納得する。
騎士団長も魔法師団長も実力でのし上がったためか、話術やポーカーフェイスというのが苦手だ。
以前話したときもうっかりとそこそこ大事な首の機密を俺達に漏らしていた。
俺達ならば大した問題ではないが、場合によっては大問題に繋がっていただろう。
(とりあえず、全員常時「サーチ」を発動して敵の人数と場所を把握しておいてくれ。出てきたら即座に無力化してくれ。殺しても構わない)
((((((了解))))))
そうして俺達は各々の場所に戻るのだった。
俺は古参の騎士の指導を始めようとした、その時。
ヒュイン
妙な音がしたと思ったら学園全体が妙な結界でおおわれていた。
そして第一訓練場の周りには黒い服を着た男たちがいた。
数はだいたい200名。
全員が新米騎士以上の強さだ。
来ている服の感じが以前俺達を襲った暗殺者の恰好に似ている。
「我等はダークカンパニー」
「おとなしくしていろ。そうすれば何人かの例外を除いて命までは取らない」
リーダーらしき男がそういう。
周りを見ると俺たち以外のほぼ全員が膝をついている。
俺たち以外で立てているのはダンべとリルだけだ。
それもかなりきつそう。
「はぁ、何が目的だ?」
俺はリーダーらしき男に問う。
「ふん、貴様がシン・ソードロードか。動くな、貴様等の命はここでもらう。アーティファクトによって本来の力が出せまい」
「なるほど、この結界はアーティファクトによるものなのか。効果は?」
「冥土の土産に教えてやろう。この結界内には事前にアーティファクトに魔力を流して登録したもの以外全ての魔力を奪って、更に弱体化を付与する。逆に登録してある者には奪った魔力を得ることが出来て、更に強化が付与される。最強のアーティファクトだ。この弱体化はかなり強力だ子供であるお前に剣など震えないだろうし、ここは魔力が奪われるからお得意の魔法も使えない。さっさと俺らに殺されろ」
「リーダー、シン・ソードロード以外はちょっと遊んでから殺しましょうよ。好きなように殺していいんですよね」
「あぁ、ちゃんと殺すならば問題ない」
男たちはそんなゲスの会話をする。
「はぁ。この程度で最強なわけがないだろう」
俺はそう言いながらリーダーらしき男の胸を貫いた。
「ガハッ」
リーダーはそのまま絶命した。
「き、貴様。どうしてこの結界内で動ける?この結界の弱体化はかなり強力だ。動けないはず」
「生憎とこの程度の弱体化で動けなくなるほど弱くはない」
そのまま俺は流れるように近くにいた数人も心臓を貫いて殺した。
「ライトランスレイン」
「刃雨」
ミコが「ライトランスレイン」を、セーラが「刃雨」を発動する。
襲撃犯に光の槍とナイフが一斉に襲い掛かる。
それによって大半の侵入者を殺した。何人か生き残りがいるようだ。
それと普通に校舎内にも侵入者がいる。
俺がそんなことを考えている間に訓練場ないで残っていた侵入者はゼミルが殺した。
「とりあえずこの結界を壊そう「破壊」」
俺は「破壊」を発動する。
パリン
結界はすぐにあった。
俺はリーダーの死体の服の中から水晶玉を見つけた。
どうやらこれがアーティファクトのようだ。
これは色々と使えそうだし持って帰ろう。
俺はそのアーティファクトを「無限収納」に入れた。
そして俺達はダンべとリルに伝えて、学園内にいる侵入者を叩きのめしに行くのだった。
数分後
校舎にいた侵入者も全て排除した俺達は第一訓練場に戻ってきた。
侵入者は魔法で拘束して第一訓練場に転移させていた。
勿論、元々第一訓練場にいた侵入者もダンべやリルたちが拘束している。
「皆様方、もう賊は全て?」
「あぁ、問題なく排除した。内通者などがいれば分からんがとりあえず明らかに侵入者というものは全員ここに」
「なるほど。皆様方が賊の確保に行ってらっしゃる間に指導の中止は皆に告げております」
「当然だな」
「つきましては、これからどのようにいたしますか?」
「俺はお前たちを指揮できる立場にはない。究極的に言えば俺の身分は三つ。一学園の生徒、第一王女殿下の護衛騎士、公爵家の当主だ。どの身分も騎士団を指揮できる立場ではない。そう言った権限があるのは王族であるセーラだけだ」
王国騎士団と王国魔法師団は王族に仕える存在だ。
だから騎士団と魔法師団に命令を出せるのは王族であるセーラだけなのだ。
「確かに私は貴方達を指揮することのできる権限を有しているけれど、私は特に命令をする気はないわ。ただ、もうすぐ学園長がここに来るようだから学園長と相談して頂戴」
「「承知しました」」
ダンべとリルがセーラに頭を下げる。
するとちょうどいいタイミングにマーゼ学園長が第一訓練場に入ってきた。
俺達はダンべとリルの元を離れた。
ダンべとリルはマーゼ学園長と色々話し合いをしているようだ。
わざわざ俺たちが聞く必要のあることでもあるまい。
「承知しました。お父様たちはその場で待機しておいてください」
すると突然、セーラの焦ったような声が聞こえた。
「セーラ、どうした?」
「どうやら、そいつらの仲間に王城が襲撃されているようなの」
「分かった。助けに行こう」
「いいの?」
「いいとは?」
「シン達からすればわざわざ助けるメリットなんてないんじゃ?」
「確かに俺はメリットデメリットで動く人間ではあるが大切な配下の親を見殺しにするような人間ではない」
俺はそう笑ってセーラの頭を撫でる。
「ダンべ、リル。どうやら王城が襲撃されているらしい。俺たちはすぐに向かう。お前たちにここは完全に任せる」
「な、なんと。承知しました。いってらっしゃいませ。陛下たちをどうか」
「うむ。それでは失礼する」
そうして俺たちはミコの「エリアテレポート」で王城に転移したのだった。
巻き返しカウント:10話
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