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第209話 指導3

投稿遅れてすみません。

今日も短めです。

私、ゼミル・デスデットは新米騎士達と相対していた。


「はぁぁぁ「スラッシュ」」


新米騎士が斬撃を放ってくる。

だけど、威力が弱すぎてお話にならない。

私は払うように手を振るう。

それだけで斬撃は消滅した。

魔力なんて一切使っていない。

使う必要もないくらいこの斬撃の威力は弱い。

今の斬撃がもしシンのものだったら下手をすれば私は死んでいただろう。


「くそ、なんでだよ。俺の「スラッシュ」をまるで埃を払うかのように。おい、てめぇなんかズルしてるだろ」


新米騎士はそう私に怒鳴る。


「ズル、ねぇ。例えば?」


「特殊な魔道具を使っているとか」


「それはズルじゃないでしょう。道具だってその者の力の一旦よ。そんなことを言うならば素手の私に剣、更にはスキルまで使う貴方の方がよっぽどズルだと思うけれど」


「っく」


新米騎士は悔しそうな顔をする。

その新米騎士と会話している間にも他の騎士が私に迫ってくる。

現状、私のところに来ている新米騎士の数は10人。

多分だけど、この中で一番私がやりやすいと思われているのでしょう。

まず、古来から基本的に女よりも男の方が強いと言われている。

だから貴族は基本的に男が継ぐ。

騎士も基本的に男ばかりになる。

その考えに洗脳されきった騎士達はまずシンを除外する。

まぁこの選択は正しいとしか言いようがないわね。

それにシンはさっきわかりやすく新米騎士を倒していたから行きにくいのもあるだろう。

そしてセーラは王女だ。

さすがに将来自分が仕える相手の首を斬ろうと思う騎士は少ないようだ。

少なからずいるのに私は驚きだけれど。

そして私とミーゼ、ミーゼは元聖女だから結構有名だ。

ミーゼもかなりの数いる。

恐らく聖女という言葉から回復専門だと思われているのだろう。

本当は回復と同じくらい十字架を振るうのが得意なのだけれどね。

でもミーゼは知られている。

聖女が強いというのは結構有名だから避ける人もいるのだろう。

そして結果的に特に強さが知られていない私が狙われているのだ。

まぁ、この程度なら何人いようと変わらないからいいのだけれど。

さっきの「スラッシュ」男は激昂しながらひたすらに私に向かって斬撃を放つ。

が、さっきからかなり苦しそうだ。

恐らく魔力切れだろう。

貧弱だ、貧弱としか言いようがない。

そもそも自分の魔力量くらい把握するのが普通なのに、この国の将来が不安だわ。

まぁ、最悪シンが滅ぼして魔王国を再建するか。

私としてはそれに全く異論はない。

なんならセーラは女王になってそのままシンにナイト王国を譲渡する計画を建てているみたいだし。

私が模範を起こしてデスデット王国にしてそれをシンに譲渡してもいいな。

セーラと相談してみよう。

何ならもしセーラが女王になれなくてあのセーラの糞兄が王になったら二人でクーデーター起こして国滅ぼして二人でナイト王国をシンに献上するのもいいかもしれない。

というか、私ってまだシンの友人なのよね。

ミコとかセーラは配下っていう立場もあるけど、私はただの友人。

シンが家に住まわせてくれているし、信頼されているのも嬉しいのだけれど正直シンの友人じゃ不服だ。

第三夫人とかでいいから、シンのお嫁さんになりたい。

まだそこまで贅沢は言わないけど、シンとの何かつながりが欲しい。

そんなことを考えている内もどんどん新米騎士達は斬りかかってくる。

私はそのすべてを避ける。

結局、最初の斬撃以外の全ての攻撃を私は避けた。

新米騎士達は体力が切れてふらふらだったので最後に一発ずつ鳩尾に超絶加減した拳を入れて気絶させた。

はぁ、最近シンとの時間が短い。

そりゃミコとかセーラの方が大事なのは分かるけどもうちょっと私に構ってほしい。

シンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシンシン構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って構って。

私はそんな思考でいっぱいになるのだった。

この時、私の魂がその欲望の影響を受け少しずつ、ほんの少しずつ変質していたのに私は気づかなかった。





ミーゼ視点


私、ミーゼは新米騎士達と対峙していた。


「元聖女様、あんたは魔法の方が良かったんじゃねえか?」


新米騎士が煽ってくる。


「確かに私の剣術はシン様に大きく劣っています。まぁ当たりまえですが。それでも貴方達程度の雑魚を相手するにはまったく問題ないレベルなので安心してください」


私がそう言い終わった瞬間、一番手前にした騎士の両腕が地面に落ちた。


「あぁぁぁぁぁぁ」


その騎士が痛みに苦しむ。

大したことではない。

話し終わった瞬間にその騎士に接近して手刀で騎士の両腕を切断して元の場所に戻っただけだ。

シン様なら今の一瞬で今いる騎士全員に同じことを出来るだろう。

さすがに私は魔力を一切使わなければ三人程度が限界だ。

今回は一人にしたが。

腕を斬った騎士は出血多量の気絶した。


「世話のかかる。「ヒール」」


私はただの「ヒール」を大して魔力を込めずに発動する。

すると騎士の血は止まった。

私は「聖女」の称号の効果もあってたとえ「ヒール」であっても騎士の両腕を生やすことだってできる。

だが、わかりやすい脅しになると考えたので。

敢えて魔力をほとんど使わないで「ヒール」を発動することで効果を薄めて止血程度にしたのだ。

まぁ要するに見せしめというわけだ。


「さて、次は誰かしら?」


「う、うわぁぁぁ」


「うぉぉぉぉ」


すると息の合った二人組の騎士が私に斬りかかってくる。

私は片方の騎士の腕をつかむ。

そうして上空に腕力で放り投げる。

その時に剣だけ奪ってもう一人の騎士の剣を側面からたたく。

すると両方の剣がどちらも折れた。

それと同時に私は左足でその騎士を上向きに蹴る。

そしてさっきの騎士と合わせて他の騎士の上に重力に従って落下する。


ドスン


私の元に来ていた騎士は数を数えていないけれど全員ちゃんと気絶した。

ちなみに上空から落ちてきた新米騎士は死にかけだったので魔力をほとんど込めていない「ヒール」を使って一命をとりとめておいた。

これはあくまで訓練であって殺しては駄目なのだ。

魔王軍の皆とは違って、この新米騎士達は簡単に死ぬし自分で自分を蘇生出来ないのだ。

全く、魔王様がいなくなって人間は腑抜けたものだ。

昔の人間はもっと強かった。

それこそセイや私レベルはいなくともそれに近い実力を持っている人物が複数名いた。

勿論、私とセイで魔王軍に敵対するものはことごとく殺して回ってたからシン様が出会うことはほとんどなかったけれど。

他に身近な人間といえば「勇者」、「死生」「黒蝶」だ。

あの三人も人間だったりする。

というか七魔公は人間多い。

まぁ、ぶっちゃけ魔王軍なんて言ってるけど魔王様も半人半魔。

なんなら今は人間だし今更だけど。

私はそんなことを考えているのだった。

巻き返しカウント:10話

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