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第208話 指導2

昨日投稿できなくてすみませんでした。

今回も短くてすみません。

なんだかんだあって、騎士団と魔法師団からの生徒への指導は始まった。


「俺達はどうする?」


「ごめん、遅れた」


俺が皆に聞いた次の瞬間、ユアとユイが来た。


「ごめんなさい、少し仕事が手間取ってね」


「お疲れ、今始まったところだ。それでユア、俺たちはどうすればいいと思う?」


「とりあえず魔法を教えるのと剣を教えるのを決めたら?」


「それはいいな」


そうして俺達は話し合った。

結果として、俺、セーラ、ゼミル、ミーゼが剣を。

ミコ、ユア、ユイ、ライシュが魔法を教えることとなった。

俺達はダンべの方へ移動する。


「それで、俺達はどうする?」


「新米の騎士がいますので、午前中はそ奴らに教えていただきたい。午後は我々に」


「分かった」


今は古参の騎士が生徒達に教えている。

恐らく午後は交代して新米の騎士が生徒達に教えているのだろう。

ダンべは恐らく双方のサポートをしているのだろう。

まぁ、俺に剣を教わる気満々だが。

ダンべの後ろには新米の騎士が数人ついている。

その中にはさっき俺達を怒鳴った騎士もいた。


「指導は好きにしていいのか?」


「はい、ただ殺さないでください」


「分かった、殺さない程度にしておく」


「そのうえがあるので?」


「滅多にないが、俺達はたとえ殺してしまっても蘇生出来るからな」


「は、はぁ」


俺の言葉を聞いたダンべは顔を引きつらせていた。


「とりあえず、指示を出させてもらおう。今回、お前たちの指導役となったのは俺達4人だ。さて、お前たちとしても俺達のような子供に指導をされるのは癪だろう?」


俺の言葉に大半の新米騎士が頷く。


「そこである目標を設定する。その目標を達成したら今日の午前は好きに休んでいいぞ」


俺の言葉に新米騎士達は嬉しそうに笑う。

恐らくだが、こんな子供の課した目標なんて楽勝だとでも考えているのだろう。


「さて、その条件だが。俺達4人の誰かひとりの首をその剣で斬れ」


俺がそう言った瞬間に、新米騎士達は目を見開く。

それは当然だろう、俺達は貴族の当主や王女だ。

首を斬るなんて普通ありえない。


「あぁ、遠慮なく私達を斬ってもらうためにここに宣言しておくわ。シン・ソードロード、セーラ・ナイト、ゼミル・デスデット、ミゼ・ダラ・クイートの首を斬っても貴方達へ処罰することはないわ」


セーラのその言葉に新米騎士達はまた目を見開く。

王女の宣言とは、それ即ち絶対的な物を意味する。

これによって、本当に俺達の首を斬っても罪に問われることはなくなった。


「それじゃあ始めだ。好きにしかけてこい」


俺は開始を宣言する。

だが、誰もしかけてこない。


「あの、ソードロード閣下。さすがにこの者たちも罪もない者を殺すのは苦しいようです」


ダンべはそう言う。

恐らくダンべは俺達が首を斬られたくらいじゃ死なないし、再生も容易ということを分かって言っているのだろう。

新米騎士達に俺達の力を伝えるために。


「なるほどな。セーラ」


「了解」


そうするとセーラは「無限収納」から聖剣エンハルトを取り出した。


「シン、ごめんなさい「超強化」「魔眼」「神眼解放」「強化」」


セーラは「超強化」、「魔眼」、「神眼解放」、「強化」を発動する。

更にセーラが使える全てのバフ魔法を自分にかける。

今のセーラならそこまでしなくても俺を斬るくらいは出来ると思うのだが。

まぁいいか。

セーラは強化神の加護の力を遠慮なく使って最高レベルに強化している。


「いくわよ」


セーラは更にエンハルトに魔力を流す。

そうして俺の片腕を斬り落とした。


「なっ」


新米騎士達が目を見開く。


「せ、セーラ王女殿下。な、なにを」


俺達を怒鳴った騎士がセーラの名を呼んでそのようなことを言う。

俺は「サイコキネシス」で落ちた片腕を拾って元あった場所にくっつける。

すると「永久再生」によって腕が完全にくっついた。

「永久再生」はレベルが上がれば上がるほど効力も増すからな。

さすがに一瞬で新しく腕をはやすのはまだ無理だが、元があればすぐにくっつく。


「こんな感じで俺達なら欠損程度問題ない。首を斬られてもさすがにもう少し時間はかかるが再生できる」


俺の言葉に新米騎士達は開いた口が塞がらないと言った様子だった。

さて、指導を始めようか。


「さぁ、かかってこい。何なら目標を達成したものには俺が白金貨100枚を約束しよう」


俺のその言葉に何人かの騎士が剣を抜く。

恐らく貧乏貴族の出なのだろう。

俺達は武器を何も持っていない。

セーラが先ほど出していたエンハルトもすぐに「無限収納」にしまってしまった。


「はぁぁぁ」


新米騎士が俺に斬りかかってくる。

俺以外は女だし、さすがに良心が女の首を斬ることを許さなかったのだろう。

まぁ、新米騎士程度に負けるセーラ達じゃないが。


「遅いな」


俺はその騎士の剣を全て最低限の動きで避ける。


「くそ、何で当たらねぇんだよ」


「お前の剣が遅いからだ。このようなとき、本来は技術を授けるべきだろう。だが、お前はその技術を得るための肉体がちゃんと出来上がっていない。お前、魔力での身体強化をしているな。まだスキルは習得していないようだが、才能はある方なのだろう。だが、足りない」


俺は騎士の剣を握る。

すると騎士の剣は折れて粉々になった。


「はっ?」


騎士が目を見開く。

俺はその隙だらけの胴に蹴りを入れる。


「がはっ」


それだけで新米騎士はかなりの距離吹き飛んだ。


「お前程度の技量で魔力による強化が出来るのは精々が手や足などだろう。反射神経や思考能力、動体視力等は強化されていない。お前は強化してなお俺の技術を受けるに足らぬというのに、その強化すら使いこなせていない」


俺は男にそう言い放った。

男は俺の言葉を聞いてすぐに、意識を失った。


「次、来い」


始めの新米騎士がやられた様子を見て何人かが俺達に襲い掛かってくる。

今回は俺だけじゃなく、セーラ達にも襲い掛かっている。

俺は手前にいた騎士の胴を蹴る。

それだけで後ろにいた騎士が全員吹っ飛んでいった。


「お前ら、少しは頭を使え。手前の奴は隙が多すぎる。後ろのやつは後先考えずに動きすぎだ。多人数で一人を攻撃するとき、一方向からでは効率も悪いし味方を斬ってしまうこともある。多対一の時はなるべきその敵を包囲するようにしろ。恐らくその程度の知識や陣形については座学で学べるだろう。お前たちは剣の技術だけで騎士になったんだろうが、それだけで上に上り詰めれるのは本物の天才だけだ。お前たちのような凡人では不可能だ。分かりやすく言おう。勉強しろ」


俺は倒れた数人の騎士にそう言い放った。





セーラ視点


シンに一人目の新米騎士が襲い掛かってボコボコにされてから私に斬りかかってくる新米騎士が出てきた。

最近、雑魚を相手してなかったから手加減を間違えないようにしないといけない。

今の私はセイでありセーラだからナイフも剣もどちらも使える。

勿論、どちらでもシンに勝つことは出来ないけれど。

まぁ、シンもしているけれどこの程度の相手なら剣を使う必要なんていない。

私に騎士が斬りかかってくる。

数は5人。

少ない。


「セーラ、王女。覚悟ー」


私はまず一番前にいた騎士の剣を避ける。

そしてその騎士の手を掴んで後ろにいる二番目の騎士に向かって投げる。


「「ガハッ」」


それだけで二人が意識を失った。


「はぁぁぁぁ」


すると、私の後ろから一人の騎士が斬りかかってきた。

私はその騎士の剣の側面を蹴る。


パキンッ


すると容易く騎士の剣は折れた。


「へ?」


騎士が間抜けな声を出す。


「判断が遅いわっよ」


私はその騎士の胸を殴る。

それだけで騎士の鎧に穴が開いてその騎士は気絶した。


「「はぁぁぁぁぁ」」


「来るならしゃべっちゃだめでしょ。貴方達は何で攻撃の時に声を上げるのかしら?魔物相手ならともかく人相手じゃ自分の位置を知らせるだけよ」


私はそう言いながらすばやく二人の騎士の首に滅茶苦茶意識して手加減した手刀を叩き込む。

それによって二人の騎士は気絶した。

私に斬りかかった騎士5名は綺麗に惨敗したのだった。


元ネタ?というか影響を受けたセリフ。

「判断が遅い」

これは有名な天狗の仮面の師匠のセリフですねー。

実は作者はあのアニメそこまでちゃんと見てなかったりします。

「来るならしゃべっちゃ駄目でしょ」

これは分かる人には分かるかも。

ヒントは実力至上主義ですねー。

巻き返しカウント:10話

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