第207話 指導1
昨日投稿できなくてすみませんでした。
疲れて寝てしまいました。
俺達が神級ダンジョン「神々の遊戯」を攻略してから数日が経った。
この数日でゲームも魔王城に住んでいる皆とかなり仲良くなったようだ。
さて、普段はあまり予定のない俺達だが今日は予定がある。
ユアに学園に来てほしいと言われているのだ。
俺達は学園の授業やテストを免除されているため、普段は学園に行っていない。
だけど、別に学園が嫌いというわけでもない。
ミコ達の可愛い制服姿を見ることが出来るし、ユアとユイが仲良さそうにしている様子を見るのは微笑ましい。
なので、来いと言われたら余程重要な予定が入っていない限り基本的には学園に行くようにしている。
まぁユア本人は俺達に教えられることなんてないと言っているし、正直それは事実なため学園に来いと言われることはなかなかない。
それこそ、あの鬱陶しい蛮勇者や外部入学組に俺達の力を知らしめるための摸擬戦以来だろう。
あと、行事ごとの時は毎回呼ばれる。
まぁ、とにかく今日の俺達は学園に行くという予定がある。
そのため今は、普段よりも少し早い時間に朝食を食べている。
勿論俺の「創造」で創ったものだ。
今日の朝ごはんは和食にした。
米と味噌汁と焼き魚だ。
米や味噌はこの世界にはない。
だが、魔王城の住民は定期的に俺の「創造」で創ったごはんを食べているのでとっくに慣れている。
そのため、魔王城で出る食事は日本で出るものと大差なくなってしまった。
まぁ、皆が美味しそうに食べるからいいんだが。
俺がそんなことを考えている間に俺達は朝食を食べ終わっていた。
「それじゃあ、学園に行くか」
「そうね」
「なんだかんだ久しぶりな気がするわ」
俺達がミコの「エリアテレポート」で学園に向かおうとする。
コンコン
「魔王様、私ですミーゼです」
「入っていいぞ」
俺たちが朝食を食べていた部屋にミーゼが入ってきた。
ちなみにだがミーゼも授業等は免除されている。
十分な知識、実力と聖女としての身分があったからだ。
だがミーゼが正教会を抜けたことでその免除をどうするかという話となった。
そこで、俺が学園長に免除にしてくれと言った。
学園長も正直どっちでもよかったらしくてミーゼの授業、テスト免除を認めてくれた。
あと、これは余談だが「聖女」「魔神」「執事」には俺によるスキル強化を行った。
「超加速」や「神速」が使えるようになったのだ。
これらのスキルがあるだけでかなり戦い方の幅が増えるだろう。
「何用だ?」
俺はミーゼに要件を聞く。
「大したことはありません。ご一緒に登校、というか転移させてほしいのです」
「構わないが、理由を聞いてもいいか?」
「私が正教会を抜けたという情報は既にかなり広まっています。変に一人でいると囲まれて質問攻めにされる可能性が高い。それと私と一緒に行動していたゴミは魔王様に迷惑をかけて分かりやすく魔王様のことを毛嫌いしていましたので一緒に行動していた私までそう思いたくないのです」
「なるほど」
確かに気になる気持ちも分からなくもない。
でも大した問題じゃない、別に大した労力でもないため問題ない。
「ミコ、いいか?」
「勿論」
そうして俺達は王立学園に転移した。
俺達はとりあえず学園長室に移動した。
今日何をするのかについて、ユアからマーゼ学園長に聞きに行ってと言われたからな。
ちなみにだが、ユアとユイは既に出発している。
教師であるユアは生徒である俺達よりも早く行かなければならないし、そのユアと少しでも一緒にいたいユイも必然的にユアと一緒に学園に行く、そのため二人はもう学園に行っているのだ。
コンコン
俺は学園長室のドアをノックする。
「入っていいわよ」
「失礼します」
そうして俺達は学園長室に入る。
「おはようございます。学園長」
「皆、おはよう。わざわざここまでよんで悪いわね」
「別にかまいません。大した手間でもないですし」
「そう言ってくれると助かるわ。さて、今日シン君達を呼んだ理由なんだけど、実は高等部の1年生には毎年王国騎士団と王国魔法師団による指導があるの。それに参加してほしいのよ。指導役として」
「なるほど」
俺達全員が納得する。
まぁ、それくらいならいいだろう。
「承知しました。俺達はどうすれば?」
「えぇっと、時間的にこの後そのまま第一訓練場に移動して頂戴。そうしたら、既にクラスの皆と騎士団がいるはずよ。今日はダンべ騎士団長もリル魔法師団長も来ているから後は二人の指示に従って頂戴」
「承知しました。では失礼します」
そうして俺達はマーゼ学園長に頭を下げる。
こういう時っているも話をするの俺だがいいんだろうか?
俺はそんなどうでもいいことを考える。
そうして俺達は学園長室から退室する。
「ミコ」
「了解」
ミコは「エリアテレポート」を発動する。
次の瞬間、俺達は第一訓練場に転移していた。
すると一人の騎士が俺達によって来た。
「お前たち、遅いぞ。指導日に遅刻とはいい度胸だな。お前たちはみっちりとしごいてやる。早くこい」
恐らく新米の騎士なのだろう、俺達のことを一般生徒だと思って怒鳴りつけてくる。
俺達は無視してダンべとリルのところに向かう。
「お前ら、なに俺を無視しているんだ」
さっきの騎士が怒鳴りつけてくる。
うざいな。
俺がそろそろ殺そうかと考えていたとき、
「馬鹿もの!」
その騎士の頭を殴りつける男がいた。
ダンべだ。
「き、騎士団長。何をするんですか?俺はただ、この遅刻をしているのに平然と謝罪もしない生徒を叱っていただけで」
「それを馬鹿ものだと言っているんだ。この方々はソードロード公爵閣下、マジクロード公爵閣下、セーラ第一王女殿下、ゼミル・デスデット伯爵閣下、ライシュ・クイン公爵閣下、元聖女ミゼ・ダラ・クイート様だぞ。お前どころか、私ですら礼儀を尽くさなければならない方だ」
「は?どこからどう見ても子供じゃないですか」
「馬鹿者、お前はもう黙っていろ。皆さま、お久しぶりです。騎士団長のダンべです。馬鹿な部下が申し訳ございません」
そう言ってダンべは俺達に頭を下げる。
「気にしないでいい。だが、次はない」
「はっ、その温情に感謝を」
ダンべは更に深く頭を下げた。
「皆さま、おはようございます。お久しぶりです。魔法師団長リルです」
すると後ろからリルが俺達の元に移動してきて頭を下げ、挨拶をした。
「おはよう。さて、俺達は今日どうすれば?指導を手伝えばいいと聞いているのですが」
「あぁ、少々お待ちください。先に始めさせてください。説明はその後に、ダンべ行くわよ」
「あぁ、お前。下がれ。では私も失礼します」
そうしてダンべとリルは頭を下げて下がっていった。
とりあえず俺たちは適当に雑談をしながら待機しておく。
すると前にダンべとリルが立った。
「おはよう、俺は王国騎士団騎士団長のダンべ・ルイだ」
「おはよう、私は王国魔法師団魔法師団長のリル・ジャンよ」
「今日は、未来ある学生である諸君に技術を授けに来た。剣を学びたいものは我々王国騎士団の方に」
「魔法を学びたいものは私達王国魔法師団の方に来て頂戴」
「そして、騎士団諸君。本日、貴様らは教えるだけじゃない。教えてもらうこともある」
ダンべのその声に王国騎士団から疑問の声が上がる。
「魔法師団も同じよ。貴女達は今日教えるだけじゃなく、ある方々に教えてもらうこともあるわ」
リルがそう言うと、魔法師団の方にも疑問の声が上がった。
「それでは来ていただこう、ソードロード閣下方、前に来ていただけるか?」
するとダンべが俺達を前に呼んだ。
俺達は各々の「テレポート」で前に転移した。
突然現れた俺達に騎士団からも魔法師団からも驚きの声が上がる。
逆にクラスメイト達は慣れているため特段驚いた声はない。
「こちらにいる方々は若くはあるが天才であり、私やリルを遥かにしのぐ実力がある」
「実際に以前手合わせして圧倒的な敗北をしているわ」
二人の言葉に再び騎士団と魔法師団から驚きの声があがる。
「本日はそんな天才方に技術を教えてもらうことが出来る。学生だからと言って舐めるな。この方々は我々の遥か上を行く存在と知れ」
「そして学びなさい」
二人はそう締めくくるのだった。
巻き返しカウント:10話
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