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第205話 チェス

短いうえに投稿遅れてしみません。

俺達は今、神級ダンジョン「神々の遊戯」のダンジョンボス兼ダンジョン管理人兼ダンジョン創造者である遊戯神ゲームとチェスをすることになった。


「シン、チェス出来るの?一応私も経験があるから私がやってもいいわよ」


ミコが聞いてくる。


「ルールは分かるが、人とちゃんとやったことはほとんどないな。チェスは前世にもあったから前世でコンピューターっていう人じゃない存在と少ししたことはあるが」


「へぇ、でもそれにしてはかなり自信がありそうじゃない。私は遊戯神。遊戯を司る神よ。当然、チェスなんて大得意よ。生まれてこの方かなりの回数をやってきたけれど一度も負けたことはないわ」


「そうか。奇遇だな。俺も生まれて一度もボードゲームで負けたことないんだ」


「なるほど、それが自信につながっているのね」


「さて、それじゃあ始めよう」


「そうね」


そう言ってゲームが手をかざすと机といす二つが出てきた。

机の上にはチェスの盤と駒がある。

そういえば、先ほど俺たちが入ったばかりの時は椅子に座って一人でチェスをしていたがいつのまにか消えていたな。

恐らくダンジョン管理人の能力かなにかだろう。

俺とゲームは椅子に座った。


「それじゃあシン。先手と後手どっちがいい?」


「俺が決めていいのか?」


「えぇ、いいわよ」


「そうか」


俺はそう言いながら「創造」でコインを創り出した。


「そのコインは?」


「俺はどっちでもいいからな。コイントスで決めようと思う。当たった方が先手だ」


「ふふ、いいわね」


「それじゃ、表と裏どっちがいい」


「裏」


「そんなすぐに決めていいのか?」


「ふふ、こんなのただの二分の一よ。遊戯の神である私でも運命までは操れないわ。勿論、やろうと思えば意図的にコインを裏にすることもできるけれど、私はゲームでそういうズルはしない主義なの」


「そうか。それじゃあお互いに正々堂々だな」


そう言って俺はコインを投げる。

コインは上空に上がって回転し落ちてくる。

そして床に落ちて跳ね上がって何度かバウンドして落ちた。

コインは裏だった。


「ふふ、それじゃあ私が先手ね」


そうして、俺とゲームのチェスが始まった。





ミコ視点


シンと遊戯神のチェスが始まった。

私は一応チェスを昔暇なときにミーゼとやったことが何度かあった。

本当はゼロも誘おうと思ったのだけれど、ゼロが入ったら私達はぼろ負けしそうでゲームが成り立たなさそうだからやめた。

正直、出来るの?なんてシンに聴いたがシンは天才だ。

称号で希代の天才とあるが、あの称号は私もセーラも私達の周りは皆持っているありふれたものだ。

それにあれは何か一つのことに天才と言えるほどの技量があれば獲得できる称号だ。

ちなみに私は魔法だ。

だがシンは違う。

シンは昔からそうだが、ありとあらゆるものが超一流だった。

さすがに世界一と言えるのは剣と破壊に関してのことだったが。

シンは大抵なんでも器用にこなす。

シンが世界一なのは剣と破壊、それから創造に関してだ。

だが、他のこと魔法やチェス等他の分野でもシンは世界五指に入る。

シンはそういう人間だ。

だからこそシンは強いのだ。

ありとあらゆることが出来る。

それは様々な面で相乗効果を生む。

だからこそ思う。

シンより優れた存在なんていないと。

魔法等何か一つの分野に関してだけならそうは言わない。

だけど、総合的に見てシンより優れた存在なんていない。

いるわけがない。

私はチェスのルールは分かる。

だけど目の前で行われているチェスは私の理解を超えている。

私が知る中で世界で最も優れた存在であるシンと自他共に認める遊戯、強いてはチェスの神。

そこで行われる駆け引きを理解することは、私には出来なかった。





シン視点


「チェック」


「ふふ、想像以上の強さね」


そう言ってゲームは駒を動かす。

それだけで一気に形成が逆転された。


「はは、初めてだ。俺とチェスでここまでいい勝負をしたやつは」


「ふふふ、私もよ。チェスがここまで続いたのは初めてよ」


「分かる。チェスとかリバーシとかのボードゲームって一瞬で終わってしまうんだよな」


「そうそう。かといって手を抜くとつまらないし」


「ハンデって言っても限度があるしな」


「まぁ」


「結局」


「「相手がいないから一人でやる」」


「あるあるだな」


「ねぇー」


俺達はそんな雑談をしながら駒を動かしていく。


「チェック」


「あらま。こりゃミスったな。なら、これはどうだ?」


俺は駒を動かす。


「あらあら、これは形勢逆転をされてしまったわ」


駒一つを動かすだけで形勢が逆転する。

そんな勝負。

あぁ、楽しい。

ボードゲームをここまで楽しめたのは始めてだ。

だが、


「終わりだ。チェックメイト」


俺は駒を動かす。


「ふふ、私の負け」


ゲームはそう、敗北を宣言した。


「負けたのに、随分と嬉しそうだな」


「嬉しくもなるわよ。この生で初めての敗北だもの。今まで一度も遊戯で負けたことはなかった。だからこそ私はいつか私に勝つほどの相手を待ち望んでいたの。ずっと、ずっと、ずっと。このダンジョンを創ったのもそのため。まぁ。私はあくまで遊戯の神で武に関しては人よりも優れてはいるけれど、神相手だと格下でさえ殺される可能性があるからっていうのもあるけどね」


「引きこもりめ」


「あら、酷いわね。これでも結構繊細なのよ」


そう言って俺達は笑い合う。


「さてと、それじゃあ次は何をする?」


「そうだな、さっきの話題でも出たリバーシなんてどうだ」


そう言いながら俺は「破壊」でチェスの盤と駒を塵となるまで壊して「創造」でリバーシを創る。


「いいわね。それじゃあやりましょうか。どっちが先にする?」


「俺は黒でさっき負けたゲームが決めていいぞ」


「じゃあ、先で」


そうして今度は俺とゲームのリバーシが始まった。


「さっきのコインも思ったけど、さっきからその急に物が出てくるのは何の手品?」


「そうか、お前は魔王時代の俺のことは知っていても今世の俺のことは知らないのか」


「魔王時代?今も魔王じゃないの?」


「あぁー、俺って4000年前に一回死んだんだよ」


「あ、その話事実だったんだ。そういう話は聞いてたけど貴方が普通にここに来たから4000年間表舞台に出てなかっただけで普通に生きてたんだと思った。でも、それじゃあどうやって蘇ったの?蘇生系の技を事前に発動してたとか?後は七魔公、だっけ。配下の子に蘇生してもらったとか?」


「どっちも不正解だ。正解は転生だ」


「転生、随分と珍しいわね。それにしても4000年後に転生って期間空きすぎな気もするけど」


「一度別の世界への転生を挟んだんだよ」


「そんなこともあるのね。で、結局さっきの手品の正体はなんだったの?」


「転生して新しく得た加護のスキルだ。「創造」と言ってありとあらゆるものを創り出すことが出来る」


「なるほどね。にしても「創造」ってことは主神様の加護か」


「ご名答」


俺達はそんな会話をしながらリバーシをする。

リバーシはチェスよりもルールとかが簡単なのでそこまで考えなくていい分雑談が弾む。

正直ここがダンジョンとは思えなくなってきている。

地味に居心地がいい。

それと、さっきからなぜかミコ達から凄いジト目で見られている。

何故だろうか?


「あ、もうそろそろ終わるわね」


「リバーシは盤を全て埋めたら終わりだからな。一手に滅茶苦茶時間をかけない限りすぐに終わる」


「にしても結構いい勝負ね」


「そうだな。せっかくだから今は数えないでおこう」


「それじゃ、これで終わり」


そうして俺が駒を置いて裏返して終わった。


「それじゃあ数えようか」


「そうね」


そうして俺達は駒を数えるのだった。

モチベがやばい。

このままじゃ投稿できない日が出てくる。

作者はチェスの簡単なルールは分かりますが、チェスよりも将棋の方が得意だったりします。

巻き返しカウント:10話

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