第197話 魔神と解析、再現、複製の神の会話
今日もわりとグダグダになってしまった。
最近疲れているからか、グダグダ気味。
何とか修正せねば。
今日も短いです。
第三層のボスである時の番神ラウア・エビズを倒して、元の姿と力が戻った俺達は第四層に進む階段を降りていた。
「さっき、時の番神は何でわざわざあんな質問をしたのかしら?」
「確かに問答無用で殺しにかかってくるかと思ったのに、何故かしら」
「多分だが、あいつは答え合わせをしたかったんだよ」
二人の言葉に俺が答えた。
「答え合わせ?」
「そういえば、時の番神の問いに答えるときにそんなことを言っていたわね」
「どういう意味なの?」
「ミコの言ったとおり、普通なら時の番神はあんな質問をする必要はない。ならなぜあんな問いをしたのか。それはそれこそがあの第三層の遊戯だったからだ」
「「遊戯?」」
「このダンジョンの名前は「神々の遊戯」だ。つまりあの神は遊戯をしていた。その内容として妥当なのが、俺達がなったあの姿の条件を当てられるか否か。簡単なクイズだったわけだ。だから俺は答え合わせと言ったんだんだよ。それは第二層もあったんだろ。お前は乗り気じゃなかった遊戯が」
俺はコピに向けてそう聞いた。
「うん、このダンジョンの各階層にはそれぞれ遊戯が定められている。私の遊戯は第一層と第二層の二つの層を使ったもの。トラウマ遊戯。シン達は即効で倒していたから分からなかっただろうけど、本来あのコピー達は自分のトラウマとか闇とかをつきつけてくる。たとえそれに勝っても精神的に疲弊した状態になる。その後、私と対面することにあそして私が死なない程度にひたすらに殴り続けてトラウマを植え付ける。その後私がそこそこ強めの魔物を召喚してそれに勝てるかどうかっていう遊戯。シン達はそもそもトラウマとかを言う前にコピーを殺しちゃったし、私のことも割と瞬殺したからトラウマも植え付けられなかった」
「「「なるほど」」」
そんな感じで話していると転移の魔法陣があった。
「またか」
「とりあえず転移しちゃいましょう」
そうして俺達は転移の魔法陣の上に乗る。
すると魔法陣が光り出す。
そして俺達の意識は闇の中に消えた。
ルミネス視点
私が転移した先は少し広めの空間だった。
その空間には私とコピがいた。
あと棺桶が3つあった。
おそらくこの棺桶の中に魔王様たちが入っているのだろう。
何かしらの遊戯を受けておられる。
神である私とコピが遊戯に参加していないのは恐らくその遊戯を行っている神が私とコピよりも下位の神だから。
恐らく低級神以下の神なのだろう。
魔王様たちなら問題ないだろうが、もしもの時はこの棺桶を破壊しよう。
「創造主様」
するとコピが話しかけてきた。
「どうしたの?」
「創造主様は何故シン様に従っているのです?シン様よりも創造主様の方が強いですよね?」
「別にそんなことはない。私じゃ魔王様に勝てない」
この言葉に嘘偽りはない。
実際に過去行った摸擬戦も負けている。
「そんなことはないと思います。だって創造主様は神。人間であるシン様では滅ぼすことなど不可能です」
なるほど。
私はコピの言いたいことを理解する。
確かに私は神だ。
神は魂を破壊するだけじゃ死なない。
神は神力がある限り滅びないし、神力さえあれば魂を蘇生することもできる。
上位の神ならば魂と神力の両方を失っても復活する場合すらある。
例えば創造神様や魔法神様なら魂と神力の両方を同時に失っても滅びることはないだろう。
私はそれほどまでじゃないにしても上級神。
十二分に上位の神と言える。
私ならば魂と神力の両方を失っても時間をかければ復活できる。
だけど、
「私は魔王様によって創られた。だからこそ分かる。魔王様には絶対に勝てない」
「どういうことです?」
「確かに神は滅びない。でも何事にも例外は存在する。事実として魔王様はいくつかの神を完全に滅ぼしている。勿論、その中のほとんどは直接的には私が滅ぼした。でも魔王様は一人だけ直接神を完全に滅ぼしている」
「その神というのは?」
「最上級神崩壊神コラプス」
「聞いたことのない神です」
「それはそう。これを知っているのは古くから生きる神と私達だけ。だって崩壊神は4000年前に魔王様によって滅ぼされているから」
「シン様はどうやって神を滅ぼしたのです?」
「魔王様の加護は破壊神の加護。その力で魂と神力を破壊した」
「ですが、最上級神ともあれば割とすぐに復活するのでは?」
「そう、だから魔王様は崩壊神の力を奪った」
「不可能では、人の身で最上級神の力に耐えられるとは思えません」
「確かに耐えられない。普段の姿なら。でも魔王様にはたくさんの奥の手がある。その中の一つを使われた。事実として魔王様は崩壊神の権能を使える。まぁ普段の姿で使えるのはほんの一部の力だけど」
権能というのは神が神力を使って起こす技のこと。
その神の特性にあった技。
その権能をスキルに落とし込んだのが神族系加護所持者の固有スキルだったりする。
簡単に言えば、魔王様の「創造」や「破壊」、「災禍」の「魔法創造」、「勇者」の「殺戮」とかの強化版だ。
コピの解析や再現、複製は権能だ。
ちなみに私が普段使っているのはスキルだ。
私は魔王様によってスキルも権能も使えるように創られた。
今更だが、コピと私は記憶を共有している。
「では、創造主様はシン様に勝てないからシン様に従っているのですね」
「そう」
「ならシン様よりも強者が現れれば創造主様はその方につくのですね」
「つかない」
「でも先ほどのいいぶりでは」
「そもそも魔王様よりも強い存在なんて存在しないし存在してはならない。そんな存在が入れば七魔公が総力をあげて滅ぼす」
「なぜそこまでシン様に固執を?神というのは本来感情のない存在です。なぜ一人間に固執するのです?」
コピのいう通り神というのは本来感情のない存在だ。
だけれど私には感情がある。
魔王様にそういう風に創られた。
「私には感情がある。それに、魔王様は私の創造主。親に固執するのは変なのだろうか?」
私はコピに聞き返す。
「感情があるのならばそれは普通のことなのかもしれません。私は感情がないので理解できませんが」
「コピもすぐに感情が芽生える。いや正確に言えば自覚する」
「なぜそう分かるのです?」
「コピは遊戯神に復讐がしたいと言った。復讐も立派な感情だと私は考える。それに魔王様を前にすれば誰かしら何かしらの感情を抱く」
「どういうことです」
「魔王様と出会った生物はどの生物も何かしらの感情を持つ。最も多いのは恐怖。その次が崇拝。まぁ私達は感情よりも前に本能を感じるけど」
「本能?」
「性欲」
「へ?」
コピは素っ頓狂な声をあげる。
「神にはそういう欲はないはずですが。ルミネス様には性欲が存在するようにシン様がお創りになられたのですか?」
「私には元々本能は存在しなかった。だけど長い間生きていく中で自然と芽生えた。けど芽生えたのは性欲だけ。それも対象は魔王様だけ。食欲と睡眠欲は4000年以上生きているけど芽生えない」
「そ、そうですか。話を戻しますがルミネス様がシン様に従っている理由というのは結局シン様が強いのとシン様が創造主だから。というものですか」
「それも間違いではない。でも結局一番は、、、」
「一番は?」
「私が魔王様に惚れているから」
「感情がある故のものですか。具体的にシン様のどのようなところに惚れたのです?」
「コピ、これからはコピも魔王城で生活することになると思うから。言っておく、それをレイメス以外の七魔公に聞くのはやめておいた方がいい。私も含めて」
「何故です?」
「止まらなくなるから」
「それでも聞きたいです。興味があるのでシン様たちの遊戯が終わるまで」
「分かった」
そうしてルミネスの魔王様語りが始まった。
ルミネスも七魔公なのでゼロへ依存しています。
次回はルミネスの魔王様語りです。
ルミネス、ヒロイン昇格なるか?
前話で書かなかったので今話で書きます。
「答え合わせの時間だ」
これは作者がつい最近見て面白かったアニメのセリフです。
ヒントは遊戯。
分かる人少ないかも?
巻き返しカウント:10話
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