第191話 神級ダンジョン「神々の遊戯」
今回も短めです。
後で追加しておきます。
俺達は今一度、神級ダンジョン「神々の遊戯」に足を踏み入れる。
今度は爆発しなかった。
「今度はならないな」
「初見殺しのようね」
「まぁあの程度じゃ大したダメージではないけど、くらわないわけじゃないものね」
「一応「看破」を発動しておこう」
「「了解」」
スキル「看破」は偽装してある物などを見抜くことが出来るスキルだ。
罠等が偽装されていた場合、これで発見することが出来る。
発見さえできれば大抵の罠の対処は容易だ。
俺達は「看破」のスキルを発動する。
その瞬間、「看破」に反応があった。
「2時の方向に反応あり」
「8時の方向にもあるわ」
「4時の方向にもあるわね」
それもいたるところに。
「罠が多すぎるだろう「破壊」」
俺は罠全てを「破壊」した。
「とりあえず、これで周辺は大丈夫だろう。だがまた反応があれば教えてくれ。これに関しては随時対処していくしかない」
「神々の遊戯ね。神々が私たちが罠に苦しむのを見て楽しんでいるのかしら?」
「その可能性もあるわね」
「まぁ、そんな悪趣味な神ならば殺してしまえばいいだろう。この3人がいれば余程高位な神じゃなければ問題ないだろう」
「それもそうね」
そう言った感じで俺達は進んでいった。
罠は100以上あったが全て「破壊」した。
するとボス部屋と思わしき扉を見つけた。
「これ、ボス部屋か?」
「でもまだ魔物一体も出てきてないわよね」
「えぇ、「サーチ」も定期的に発動しているけど魔物の反応はないわ」
「つまり、このダンジョンの第一層には魔物がいなかったってことか」
「ボスが予想出来ないわね」
ダンジョンの階層ボスというのは基本的にその階層の魔物の上位主等が一般的だ。
「俺が一昨日行った「創成の逸話」は階層に出てきた魔物と何の関係もない魔物が階層ボスとして出てきたからな。神級ダンジョンならこういったこともありえなくはない。と思う」
「そういえばそうだったわね」
俺が「創成の逸話」を攻略した記憶は「メモリートレース」によってミコとセーラには共有している。
なので別にミコもセーラもそのことを知ってはいるのだ。
「とりあえず入るか」
二人は同時に頷く。
それを確認した俺はボス部屋の扉を開く。
中には肌以外の色が反転した俺、ミコ、セーラがいた。
俺はものすごく面倒くさい予感がするのだった。
「ねぇ、シン。もしかしてアレってシンの記憶にある私達のコピーの可能性ある?」
「そうだとしたらかなり厄介」
「可能性は高い。一応伝えておくと「創成の逸話」のコピーは魔王としての要素と性格以外は完全に同じだった」
「それと同じ場合、私の「災禍」としての要素と」
「私の「勇者」としての要素はないわけか」
「それじゃあ、さっさと始めよう。一応警戒はしておけ」
「「了解」」
そうして俺とミコ「神器召喚」でそれぞれの武器を召喚する。
セーラも聖邪の指輪から殺魔を召喚する。
そして俺たちは全員、武器を構えて「超強化」を発動する。
「我等に挑もうとは面白い」
「受けてあげるわ。感謝しなさいよね」
「このセーラ様に歯向かおうとはいい度胸ね」
その瞬間、俺たちはキレた。
「「「神界創造」」」
俺達は3人で「神界創造」を発動した。
今回は異空間を形成するのではなく、結界を創り出してその結界内を神界とするようにして使う。
これによってダンジョンが崩壊してしまうことはなくなっただろう。
「せっかくだ。全力で行くぞ」
「「了解」」
そして俺達は全員、魔力を極限まで高める。
「我、魔王ゼロ・コラプス・クリエイトブレイクなり。神殺しが命ずる世界よ。我に従い、我が軍門に下れ。厄災よ、終焉よ、破滅よ、我は崩壊神の権能を持つものなり。全てを壊し、滅ぼすのでは足らぬ。我が満足するのは全ての崩壊のみ。今一度世界に命ずる。我が敵を崩壊させよ「「魔王様による世界の崩壊」」
「我、災禍の魔女ミコ・ディザスター・クリエイトブレイクなり。魔王様の忠実なる配下である我が命ずる世界よ。我に従い、我が主の軍門に下れ。我が名である災禍よ。我は魔王様の忠実なる配下なり。全てを壊し、滅ぼすのでは足らぬ。魔王様の望みを叶えよう。今一度世界に命ずる。我が敵に災禍を「全属性複合終末級魔法「ディザスターインワールド」」
「聖剣召喚:エンハルト、プロフト、コンプセーション、イリューセ、ザスク、コビャツ、ゲブン、エクスカリバー」
セーラは8本全ての聖剣を「聖剣召喚」で召喚する。
「我、勇者セイ・ブレイブ・ダークナイトなり。我が聖剣は皆魔王様より与えられたものなり。我が全ては魔王様のもの。我が聖剣よ。魔王様に我が忠誠を示せ。全てを壊し、滅ぼすのでは足らぬ。さぁ。今一度世界に命ずる。我が敵を滅ぼせ「勇者の八聖剣」」
そうして俺達は魔王、災禍の魔女、勇者の力を存分に使う。
「魔王様による世界の崩壊」は神級ダンジョンを滅ぼす時には使ったありとあらゆるものを崩壊させる技だ。
ミコの使った「ディザスターインワールド」はありとあらゆるものに災禍を与える魔法だ。
終末級魔法なので威力は馬鹿高い。
ちなみにだが、俺とセーラも終末級魔法までなら使える。
ただ原初級はさすがに使えない。
ミコは一発使えば魔力が完全になくなるが一応原初級魔法も使えたりする。
まぁ大抵の相手は終末級魔法でどうとでもなるから使う機会なんてないが。
セーラの使った「勇者の八聖剣」はセーラのもつ8つの聖剣を完全に操作することが出来るアーツだ。
手を使わずに動かせるのは勿論、触れずにスキルを発動したりなど様々なことが出来る。
とても汎用性の高いものだ。
俺の「魔王様による世界の崩壊」によって俺のコピーは崩壊した。
ミコの「ディザスターインワールド」によってミコのコピーはあらゆる災禍によって死に、消滅した。
セーラの「勇者の聖剣」によってセーラのコピーは8本の聖剣に串刺しにあれて死に、消滅した。
「うん、一撃で葬ったからどれくらい強かったのか分からないな」
「それもそうね」
「まぁ面倒そうな相手だったしいいじゃない」
「それもそうか」
そうして俺は「創造」で椅子と机、紅茶とクッキーを創り出す。
「少し休もう」
「「賛成」」
というわけで俺達はボス部屋の真ん中でティータイムを始めた。
「よくよく考えれば一日遅らせてよかったな。あのまま行ってたら俺弱体化したままだった」
「そういえばそうだったわね。普通の動作には問題なかったから忘れてたわ」
「まぁシンなら弱体化状態でもどうとでもなったと思うけど」
俺達はそんな雑談をしながら紅茶を飲んでクッキーを食べる。
本来、ダンジョンで見るような光景ではないが俺達は休みたいのだ。
俺は今弱体化している。
ミコも終末級魔法を使ったのでかなりの魔力を消費している。
セーラも8本の聖剣を同時に操るのは精神的にはかなりキツイ。
まぁというわけで俺達は休みたいのだ。
「弱体化で思い出したけれど、シンってこれから1日の間弱体化しちゃうわよね。どうする?1回帰る?」
「いや、いいものがある」
俺はそう言って「無限収納」から神時計を取り出した。
「「それは?」」
「鑑定してみろ?」
俺の言葉に二人は「超鑑定」を発動する。
「なるほど、対象の時を戻す時計ね」
「これシンが創ったの?」
「いいや、「創成の逸話」のボス部屋の宝箱から出たんだ。このレベルの神器をゼロから創るのはかなり難しいな。複製することは出来るが」
「ゼロから創ることも不可能とは言わないのね」
「結局は俺の「創造」はイメージが出来れば大抵は出来るからな」
「なるほどね」
俺達はその後も適当な雑談をするのだった。
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巻き返しカウント:10話
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