第188話 疲れた魔王と誘惑する魔女と勇者
控え目ではありますが性描写注意です。
苦手な方はブラウザバック推奨です。
今話は読まなくても物語には問題ないようになっています。
神級ダンジョン「創成の逸話」から帰ってきた俺はミコとセーラの二人と少しだけイチャイチャして夕食を食べた。
「そういえば、シン。結局どこに行っていたの?」
「あ、それ私も気になる。突然いなくなるんだもん。びっくりした。どこに行ってたの?」
「あぁ、少しレベル上げにな」
「レベル上げ?でも魔境にはいなかったわよね」
「確かに魔境にはいなかったが、何故そんなことが分かるんだ?」
「だって、シンが急にいなくなるものだからどこに行ったのか気になって「サーチ」で超広範囲を調べたの。当然魔境もかなり深いところもで「サーチ」で調べたから。それにシンがいた跡がなかったし」
まぁ確かに魔境は普通の森なのでレベル上げ、つまり魔物と戦いならある程度の跡は付くからな。
それにミコが超広範囲って言ったということはかなり広い範囲を調べたのだろう。
その範囲内で一切跡がなかったから魔境にはいなかったと判断したのだろう。
「実はダンジョンに行っていたんだ。魔境よりは効率がいいかと思ってな」
「ダンジョン?どこの」
「神級ダンジョン「創成の逸話」だ。なんなら記憶を渡してもいいが」
「欲しいわ」
「私も」
「了解。今渡す」
俺はミコとセーラに「メモリートレース」で神級ダンジョンでの戦いの記憶を共有した。
「へぇ、神級ダンジョンってかなり強いのね。私も行きたいわ」
「私も行きたい。ねぇ、シン。3人で別の神級ダンジョンに行きたいわ」
「あ、それいいわね。私も行きたい」
「勿論いいぞ。一緒に行こうか」
今回は一人での戦闘だったので少し寂しさを感じたがミコとセーラが一緒ならそんなことは感じないだろう。
「にしても派手にやったわね」
「神級ダンジョンを全部吹っ飛ばしちゃうなんて」
「あぁ、それはしょうがなかっただろう。それにアレをそこらへんで使えば冗談抜きで世界が滅ぶ。アレはそういう技だ。ダンジョンじゃなかったら使ってない」
「それはそうでしょうけど、別にコピーの力はシンのものだけだったのでしょう。なら魔法でも倒せたでしょうにそれこそ終末級魔法を使えば倒せたでしょう」
「まぁ、それも考えたがどうせ終末級魔法だろうが「魔王による世界の崩壊」だろうが使えばダンジョンが壊れるのはほぼ確定していたからな。普段絶対使わない方を使ったんだよ」
「なるほどね。後、剣がとっても強いヴァンパイアには興味があるわね。ダンジョンが修復されたら会ってみたいわ」
「剣の腕ならばかなりのものだった。それこそミコやセーラ相手でも剣の技術ならばツルギに勝つことは出来ないだろう。まぁ二人の方が単純に身体能力が高いから剣だけの戦いをすれば普通に二人の方が勝つだろうがな」
「それでもシンが剣を認めた存在とは会ってみたいわ」
「っていっても神級ダンジョンの復活はいつになるのかしら?」
「さぁ?でも神級ダンジョンなら早いと思うわよ。そういうのってダンジョンの格が高ければ高いほど早いっていうしね」
「へぇー、そうなの」
「それじゃあ明日にでもまた別の神級ダンジョンに行こうか」
「あ、なら確か私の城の近くに確か神級ダンジョンあったわよ」
「ならそこに行きましょうか」
ということで俺達は明日、勇者城の近くの神級ダンジョンに行くことが決定した。
その後は少し雑談をして交代でお風呂に入った。
ミコとセーラは一緒に入りたいと言ってきたが、それをやればもう色々と耐えられる気がしないので断固として拒否した。
二人は不満気だったが何とか押し通すことが出来た。
「はぁ、さすがに疲れたな」
さすがの俺でも一日での神級ダンジョン攻略はかなり疲れた。
それと「|魔王様による世界の崩壊」の代償もある。
アレの分かりやすい代償は弱体化だが、かなりの疲労もする。
なのでその疲労もまた一つ、代償と言えるだろう。
コンコン
「私よ。入っていいかしら?」
「私もいるわ」
「入っていいぞ」
俺は入室を許可する。
俺の部屋を訪ねてきたのはミコとセーラだ。
声と気配で分かる。
疲れてはいるが別に断る理由もあるまい。
なんならミコと一緒にいる方が癒される。
ミコとセーラの様子を見るまでそう思っていた。
「なっ」
俺は思わず目を見開いてしまう。
何故ならミコとセーラはいわゆるネグリジェ姿だったからだ。
「二人とも、その恰好はどうしたんだ?」
俺はなるべき二人のことを見ないようにしながら二人にそう聞く。
「どうしたってただの寝巻よ。気にすることはないわ」
「そうそう、ただ最近暑くなってきたからちょっと涼しい恰好で寝ようと思っただけよ」
ミコとセーラはそう飄々と言った。
「い、今までそんな服で寝てなかっただろうが」
この数年間、俺とミコはほぼ毎日。
セーラも最近少し頻度は減っていたが週に6回は一緒に寝ている。
だからこそ断言できる。
例え少し暑い夏場であってもミコとセーラは薄いネグリジェなんて着ていなかったと。
そもそもこの魔王城は季節関係なく過ごしやすい最適な温度となるようになっている。
だから暑さなんて関係ないはずだ。
「あら、別に今年から着ようと思っただけよ。レイメスが創ってくれたの」
「さすがの一言よね」
「レイメスめ。絶対に楽しんでいる」
七魔公は俺の不利益になることや俺が嫌がることは絶対にしない。
だが、こういったことは割と積極的にする。
レイメスは万能だ。
料理から裁縫まで大抵のことを高品質で行う。
としゅつして得意なものはないが、逆にとしゅつして苦手なものもない。
それがレイメスなのだ。
あぁ、レイメスが笑いながらネグリジェを創るさまが思い浮かぶ。
しかも悪気がないから怒るに怒れない。
「ねぇ、シン。今日、一緒に寝ていいかしら?」
「勿論私も一緒に」
ミコとセーラはそう白々しく言った。
今俺は弱体化している。
もし今二人との添い寝を拒否すれば二人は強引に俺を拘束して一緒に寝る。
最悪は二匹の獣に美味しくいただかれてしまうだろう。
それだけは避けなければならない。
俺に道は一つしか残されていなかった。
「分かった。一緒に寝よう」
俺はそれだけ答えた。
俺のその返答に二人はお互いに向き合って笑った。
作戦成功といった感じの表情だ。
どちらか片方ならばまだしも二人がかりだと俺は勝てる気がしない。
俺はそう思ってしまうのだった。
「それじゃあシン、入るわよ」
「お邪魔するわ」
そう言ってミコとセーラは俺のベッドに入ってきた。
以前から言っているが俺のベッドは大きいため3人でも問題なく寝れる。
俺は一度、二人の添い寝を阻止するためにこのベッドをしまってシングルサイズのベッドにしたことがあった。
だが二人はあろうことか無理矢理入り込んできた。
あの時はかなり体が密着したため普段以上に色々と大変だった。
なので俺は結局この大きいベッドに戻した。
俺がそんなことを考えている間に二人は俺の両サイドに寝転がって俺の腕を抱き寄せた。
俺の両腕が二人の豊富な果実を感じる。
それだけで少し変な気分になってしまう。
これも転生した弊害だろうか?
若い体、特に中高生の体の性欲の強さは異常なものがある。
クラスの女子たちからクラスのおちゃらけた男子が猿と言われるのも納得してしまう。
勿論手を出すことなんて論外だが。
「ねぇ、シン」
俺が何とか煩悩を消そうとしているとミコが話しかけてきた。
「どうして私たちを襲わないの?」
「は?」
思わず俺はそう返してしまった。
「シンが私たちを襲わない理由が分からないの。シンの精神年齢とかはともかくシンの体は高校生。思春期真っ盛りの性欲が一番強い時期。私もセーラも自分の体は割と魅力的だと自負しているのだけれど、私達ってもしかして魅力ないのかしら?それともシンの趣向にあってないのかしら?」
「そうそう、私達だって好きな男にこれだけアタックしてるのに襲われないと自分に魅力がないのかと疑ってしまうのだけれど、そこのとこ、どうなのかしら?」
セーラもそう詰めてきた。
俺は思わず無言になってしまう。
これは、どう返すのが正解なのだろうか。
俺はそれをひたすらに考えるのだった。
1日3本投稿は初めてかもしれません。
最近、書く速度が速くなってきているので休日ならばこういうことも出来るようになるかもです。
巻き返しカウント:10話
誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。
気に入ってくださいましたら、ブックマーク、レビュー、評価いいね等よろしくお願いします。
作品についての疑問やご質問、ご指摘も受け付けておりますので感想などを貰えると嬉しいです。
感想については全て返答させていただくつもりです。
この作品の番外編です。
URL:https://ncode.syosetu.com/n9675ip/
こちらもお願いします。
異常者の恋愛は異常です
URL:https://ncode.syosetu.com/n6702iv/