表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

187/368

第182話 魔王様の悩み事

投稿遅れてすみません。

今日も少し短めです。

セーラと摸擬戦をした日の夜、俺は自室のベッドで少し考え事をしていた。

俺は今日、セーラと戦った。

セーラはとても強くなっていた。

それこそ、俺が本気で相手をするくらいには。

勿論、普段から手を抜いているわけではない。

だが、本気を出しているわけでもない。

俺は今日、「超強化」だけでなく「神眼解放」まで使った。

そこまで、追い詰められた。

俺とセーラの間にはかなりのレベル差がある。

でもセイの加護は強化神の加護だ。

その力を使えば身体能力の差なんてどうとでもなる。

今日の戦いでの俺とセーラの身体能力は同等だった。

俺とセーラの違いはスキル、アーツ、技術だった。

あの速度域の戦いでは多分ちゃんと魔法を使いこなせるのはミコくらいだろう。

俺やセーラでも無理だ。

だから今日の戦いでは魔法がほとんど使われなかった。

俺は最初、セーラに剣の技術だけで勝とうとした。

だが、セーラは聖剣と殺魔を上手に使いこなして俺と同等に戦っていた。

更に言えば、セーラは俺から剣術の技術をスポンジのように吸収していった。

あのまま戦っていれば、セーラの魔力と体力が尽きて俺が勝っただろう。

しかし、俺はどうしてもそう思えなかった。

俺にはセーラが俺以上の剣術で俺を圧倒する姿が明確に想像できてしまった。

だから俺は「瞬間斬」を使った。

あれは一種の剣の極致だ。

「瞬間斬」は速度に特化したものだ。

どの技も基本的に一瞬で使う。

あれは俺が編み出したものだが、セーラは使えない。

何故なら「瞬間斬」は俺に合わせて最適化したものだからだ。

だから俺しか使えない。

セーラには使えないものだ。

結局俺は「瞬間斬」や「剣舞」、「無限斬」で押し切って俺はセーラに勝利した。

だが俺は、そう遠くない未来に、セーラに負ける姿が幻視できたしまった。

そしてそんなセーラに勝利したミコに対しても同様のことを想像してしまった。

現状、魔王の力を取り戻したおかげで何でもありの戦いなら俺が勝つ。

まぁ魔法のみの戦いじゃ負けるんだが。

ミコに魔法のみの戦いで勝てる存在なんて想像出来ないのでそれはしょうがないとする。

だが俺は何でもありの戦いでミコに敗北する姿も幻視してしまった。

俺は思う、もし俺がミコやセーラに負ければそんな俺に意味はあるのだろうか?

俺は魔王だ。

最早今、魔王軍なんていないが。

それでも俺は七魔公の主人だ。

だからこそ俺は魔王でならなくちゃならない。

そして、魔王とは最強の存在でなければならない。

だから俺は最強の存在でなければならない。

魔法だけの一分野で勝てない相手がいるのはまだいい。

それが仲間ならな。

だが、総合的な戦闘で負ければそれは最強ではない。

即ち、魔王ではなくなってしまう。

魔王ではない俺に価値などないだろう。

シンとして転生してすぐ、ミコが俺と一緒にいてくれたのは俺が魔王ゼロ・コラプス・クリエイトブレイクの生まれ変わりだからだ。

今、七魔公の皆が俺に仕えてくれているのも俺が魔王だからだ。

俺が強いからだ。

きっと俺が最強でなくなれば俺の周りから皆離れていくだろう。


「はぁ、考えれば考えるほど思考がネガティブになっていく。もう寝よう」


そうして俺は眠りについたのだった。





ミコ視点


「「病んでるシン、可愛い」」


私は今、自分の部屋のベッドに寝転がんでいた。

私の横にはセーラがいる。

私達は今、「マインドリーディング」を発動してシンの心を読んでいた。

最初は少し魔がさしただけだったのだ。

セーラとの戦いに勝ったシンが珍しく少し疲れてそうだから、シンに「マインドリーディング」を発動しておいたのだ。

シンの体力的に先ほどの戦いで疲れるということはない。

つまりシンが疲れてそうだと思う時は精神的な疲弊なわけだ。

なのでその原因を知ろうと私はシンの心を読むことにしたのだ。

というのは口実で結局はシンの全てを知りたいという欲求に負けただけだったりする。

私がシンの心を読んでいると、セーラが訪ねてきた。

何でも私がシンに「マインドリーディング」を使っているのを検知して一緒にしようと思ったらしい。

というわけで今、私とセーラはシンの心を読んでいた。

結論から言うとシンは病んでいた。

普段からシンは冷静かつクールって感じでポジティブで明るい感じはない。

が、あそこまでネガティブ思考なことはほとんどない。

少なくとも私とセーラは見たことがなかった。

ということで私達は普段とは違って病んでいてネガティブ思考なシンの可愛さに私達は悶絶していた。


「シンも馬鹿ねぇ。もしシンが私達よりも弱くなっても私達がシンの傍から離れるわけないのに」


「むしろ私達はもうシンから離れられないくらいなのに」


私もセーラもとっくにシンに依存している。

もしシンが弱くなろうが、魔王じゃなくなろうがシンがシンである限り私達はシンのことが大好きでシンから離れることはない。

それくらいには私達はシンのことを愛していて、シンに依存している。

というか、七魔公全員がかなりシンに依存している。

ぶっちゃけ以前シンにも言ったが七魔公は全員シンのことが大好きなのでシンが魔王じゃなくなろうが、弱くなろうが七魔公がシンから離れることはないだろう。

私達七魔公のシンへの忠誠心はシンが弱くなった程度では揺らがない。

むしろ揺らぐ人がいれば私が処刑する。


「むしろシンが弱くなってくれたら監禁とかもできるのに」


「そうねぇ。多分現状じゃ七魔公全員でかかってもシンを倒すことは出来ても監禁することは難しいだろうからね」


「そうねぇ」


殺すのよりも生け捕りの方が難しいのと同じだ。

シンを倒す(気絶させる)ことは出来る。

だけど、シンを閉じ込めるのは無理だ。


「そもそもシンを閉じ込めるためにはどんな環境が必要なのかしら?」


「そりゃあ、シンが自分の力で無理やり破れないような魔力封じをつけさせて魔力を封じるとか?」


「ぶっちゃけそうよねぇ。「アンチマジックエリア」とかで魔法を使えなくしてもあまり意味ないしねぇ。シンを監禁するには最低でも魔法、スキル、アーツは使えないようにしないといけない、そのために最も手っ取り早いのは魔力封じね。だがシンの魔力を封じることが出来るほどの魔力封じを創るのは正直無理。この時点でほぼ詰みね」


「いや、まだ策はあるわね。七魔公で交代して二人ずつで監視するとか?さすがにそれは無理でしょ」


「それはいいかもしれないわね。またいつかそうしましょう」


そんなこんなで私とセーラはその後、シンをもし監禁することが出来たらどんなことをするかというのを話して終わった。





シン視点


セーラとの摸擬戦の翌日、俺は魔境に来ていた。

昨日の夜考えたこと解決するためだ。

[俺は魔境で大量の魔物を狩ろることでレベルを上げることにしたのだ。

レベルが上がって身体能力が上がればもっと強化されても余裕をもって対応できると判断したからだ。

俺がそんなことを考えながら歩いているととても大きな蛇型魔物を見つけた。


「神龍斬」


俺は「神龍斬」で一気に押し切った。

蛇は絶命したようだ。

俺がそんなことを考えていると鎧が浮いていた。

死霊系の魔物なのか?

まぁどうでもいいか。


「ワンハンドレットスラッシュ」


俺は鎧を100の斬撃で粉々にした。


「グォォォ」


すると俺の背後から突然獅子が現れた。


「インフェルノ」


俺は咄嗟に背後で「インフェルノ」を発動することで獅子を燃やし尽くした。

そこから役二日ほど俺はひたすらに魔境のまものを、狩って、狩って、狩りまくった。

そのおかげで多少レベルは上がったことをここに記しておく。

ナチュラルに主人公の心を読むヒロインたち

巻き返しカウント:12話

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

気に入ってくださいましたら、ブックマーク、レビュー、評価いいね等よろしくお願いします。

作品についての疑問やご質問、ご指摘も受け付けておりますので感想などを貰えると嬉しいです。

感想については全て返答させていただくつもりです。


この作品の番外編です。

URL:https://ncode.syosetu.com/n9675ip/

こちらもお願いします。

異常者の恋愛は異常です

URL:https://ncode.syosetu.com/n6702iv/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ