第181話 本物の勇者VS魔王2
投稿遅れてすみません。
少し短めです。
俺とセーラは今、摸擬戦を行っていた。
俺は神魔と王魔を、セーラはザスクとゲブンを持って構えている。
「いくわよ「厄災の炎」「亀蛇水」「スキル強化」」
セーラの持つザスクが炎を纏い、ゲブンが水を纏った。
「スキル強化」は文字通りありとあらゆるスキルを強化することが出来るスキルだ。
それによってミコと戦っていた時よりも「厄災の炎」と「亀蛇水」の勢いが凄い。
俺は神魔と王魔に魔力を流す。
これはとても基本的な技術だ。
武器に魔力を流すことで武器を強化することが出来る。
それは神器であっても例外ではない。
神魔と王魔は俺の魔力の影響で黒みを帯びる。
「行くわよ」
セーラはそう言って「神速」を発動し、俺に接近してくる。
「瞬間斬:一の剣「瞬き」」
俺は一瞬でセーラの背後に移動して神魔で一閃を入れる。
「クッ」
セーラはすぐ後ろを向いてザスクを振るう。
俺はそれを王魔で弾く。
「瞬間斬:二の剣「瞬斬」」
俺は一瞬で二度剣を振るう。
それだけでセーラの両手は斬れた。
「リザレクション」
セーラはすぐさま「リザレクション」で再生する。
そして大量の魔力を使って炎の大きさを更に大きくする。
それを俺に振るう。
「瞬間斬:三の剣「瞬舞」」
俺は一瞬で舞うように動くことで炎から逃れる。
「瞬間斬:四の剣「乱剣」
俺は乱れるように剣を振るう。
それだけでセーラに大量の切り傷が出来る。
「スキル強化」
セーラは「永久再生」を強化することで一瞬で怪我を治した。
「瞬間斬:五の剣「千剣」」
俺は神魔と王魔を駆使して一瞬で1000回剣を振った。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
セーラは俺に1000度斬られて痛みで絶叫する。
現状、俺がかなり推している。
が、セーラは何とか偽魂だけは剣に斬られないようにしている。
「まだまだ行くぞ「瞬間斬:六の剣「瞬桜」」
その瞬間、近くに桜が舞う。
俺はそのすべてを斬る。
すると桜は剣の代わりにセーラに襲い掛かる。
「ハッ。まだまだ」
セーラは「厄災の炎」で桜を燃やし尽くした。
そしてそのまま俺に突っ込んで来る。
このままでは俺は「厄災の炎」に燃やされてしまう。
それは出来るだけ避けたい。
「瞬間斬:七の剣「瞬転」」
「ふぇっ」
その瞬間、俺とセーラの位置が入れ替わる。
「瞬転」とは相手と己の位置を入れ替えることが出来るものなのだ。
「瞬間斬:八の剣「瞬無」」
俺は既に振り返っていたセーラに接近して「厄災の炎」と「亀蛇水」を斬る。
「瞬無」は斬ったものを無に還す技だ。
生命体と俺が斬ることが出来ないもの以外なら大抵のものを無に還すことが出来る。
「解除された?なら「流星神即死刃雨」」
セーラは殺魔の雨を降らせる。
それも触れたら俺でも無傷ではいられないほどの威力のものを。
セーラ、明らかに昨日のミコとの戦いで4000年前の力を掌握してきている。
「瞬間斬:九の剣「瞬壊」」
その瞬間、殺魔は全て破壊された。
「瞬壊」は一瞬で斬ったものを破壊する技だ。
「時間は稼げたわ」
だがセーラは再び「厄災の炎」と「亀蛇水」を発動していた。
「瞬間斬:十の剣「瞬封」」
俺はセーラに接近して今度はザスクとゲブンに神魔と王魔を当てる。
それだけで炎と水は消えてしまった。
「瞬封」は斬った物の力を封じることが出来る技だ。
「昨日ミコにされたものと似た状況ね。なら「聖剣召喚:イリューセ、コビャツ」
セーラはザスクとゲブンを指輪に戻して「聖剣召喚」で聖剣イリューセとコビャツを召喚した。
「なら今度はこれよ「龍蒼風」「白虎雷」「スキル強化」」
セーラは「龍蒼風」「白虎雷」を発動する。
イリューセが青い風を、コビャツが白雷を纏う。
それが「スキル強化」で更に強化される。
「ならこちらも行かせてもらうぞ「瞬間斬:秘剣「神千剣」」
俺は神速の1000連撃をセーラに喰らわせる。
だが、そのうち700程度はセーラに防がれてしまった。
「セーラ、強くなったな。まさか、我が秘剣の大半を防ぐとは思わなかったぞ」
俺は素直な気持ちでセーラを賞賛する。
それでもかなり受けたけどね。
「風と雷、どちらも速度を上げるにはもってこいの力だ」
風も雷もどちらも速いというイメージがあると思う。
それはやはり事実で、その二つを組み合わせて更に強化まですればセーラでも俺の剣の大半を防げるようになる。
勿論セーラの技術もあるだろうがな。
「さて、まだまだ行くぞ「剣舞:一の舞「神聖の舞」」
俺は神魔と王魔を強く握る。
そして舞う。
舞う、舞う、舞う。
舞ながらセーラを斬りつける。
勿論セーラは「永久再生」に「スキル強化」を発動しているのですぐに再生する。
「はぁ、はぁ、はぁ」
ただ、痛みというのは精神的な疲れに直結する。
「これで、終わらせる」
セーラはイリューセとコビャツを構える。
「神速」
セーラは「神速」を発動して俺に接近してくる。
そしてイリューセとコビャツを振るう。
「終わるのはお前だ「無限斬:一の剣「無限斬り」」
俺はセーラをひたすらに斬り続ける。
そして、セーラの偽魂を破壊する。
最後は神魔をセーラの首に添える。
「俺の勝ちだ」
俺は勝利宣言を行った。
「勝者、シン」
審判をしてくれていたミコが俺の勝利を宣言してくれていた。
セーラと俺の戦いは熱戦の中、俺の勝利で幕を閉じたのだった。
「はぁ、疲れたー。さすがシンね。勝てる気がしないわ」
「いや、セーラもかなり強くなっていると思うぞ。俺もいつかはミコやセーラに抜かれてしまうかもな」
「「それは無理」」
俺がそんなことを言うと、ミコとセーラは息を合わせてそう言ってきた。
「そこまで強く否定する必要はないだろ。ミコなんて魔法だけを見れば俺よりも強いじゃないか」
「確かに魔法単体で見れば私は強いけど、それ以外で勝てる要素がないのよ」
「それを言うなら私なんてシンに勝てるところ強化くらいよ。それも圧倒的な素の身体能力で対応されるし」
「それを言うなら、素の身体能力なんてレベルを上げれば自然と強くなっていくんだから時間をかければ問題なくなるだろ」
「それに途轍もない時間がかかるうえに、シンの剣術は自分よりも身体能力の高い相手でも余裕で圧倒的出来るくらいじゃない」
「セーラが聖剣をもう少し使いこなせれば互角とはいかなくても剣術単体でもそこそこいい勝負できると思うぞ。まぁ剣術については負ける気はないが」
「勝つきもないわよ」
「シンに剣術で勝とうだなんて馬鹿の考えることだし」
「私達はシンに馬鹿な女だと思われたくないの」
「お前たちって本当に仲良いよな」
息の合った反論に俺は思わずそう言ってしまった。
「そりゃあ、結構な付き合いだし」
「師匠だし」
「「ねぇー」」
「俺から見たら姉妹と言っても違和感ないと思うぞ。それくらいには仲が良い風に見える」
「それは嬉しいわね。そしたら私はゼロの妹にもなるわね」
「あ、そうね」
「まぁ、、そうだな」
4000年前、俺がまだゼロだった頃。
その頃の俺とミコの関係は義兄妹だった。
セーラはそのことを言いたいのだろう。
セーラがミコの妹になった場合は、それと同時に俺の妹にもなるということを。
しかもわざわざシンじゃなく、ゼロと言っているあたり否定しずらいな。
俺はそんなことを考えていた。
「私もクリエイトブレイクを名乗りたいわ。ねぇ、シン」
「名乗るのはいいけど、私が先だから」
「勿論」
ミコとセーラが意味深な会話をしている。
聞かなかったことにしよう。
こういうのは聞かなかったことにして忘れるに限る。
変に考えると、ミコとセーラに迫られる俺の姿が幻視出来てしまう。
正直俺もそろそろ限界だ。
シンが二人を受け入れるのはもう近い。
シンの剣技系を今回は全部出してみました。
間違っているのがあれば教えてほしいです。
次回で勇者覚醒編終了です。
巻き返しカウント:12話
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