第177話 セーラの力の把握
また投稿を休んですみません。
多分もうそろそろ毎日投稿を再開できるようになると思います。
ただ金曜日まではまだ休む可能性が残っていますのでご了承ください。
セーラが勇者の力を取り戻した翌日、俺たちは神界にいた。
セーラの力を把握するためだ。
セーラは4000年前の力に加え、今世で新しく力を手に入れて更に強くなっている。
それを把握するためだ。
俺とミコも力を取り戻してすぐは加減に苦労した。
いきなり力が増すと加減するのが難しいのだ。
スキルや魔法ならまだしも単純な身体能力や魔力操作なんかの加減は割と難しいのだ。
身体能力は急激に強くなって周囲の物を誤って壊してしまうし、魔力操作についてはいきなり魔力が大量に増えると魔力をどれくらい込めればいいのが分からなくなって過剰に込めてしまうことがあるのだ。
そういうわけで、俺たちは神界の現在のセーラの力がどれほどの物かを確かめに来たのだ。
ちなみに今日神界に来たメンバーは俺、ミコ、セーラ、ミーゼ、ルミネス、レイメスだ。
魔王軍メンバーだ。
ゼミルやライシュはセーラが強くなったから自分達も強くなりたいと魔境へ狩りに行っている。
ユアは仕事があるし、ユイもユアが学校にいるなら必然と登校するからな。
「さてと、それでどうやって把握する?」
セーラが俺に聞いてくる。
「とりあえず魔力を見たいから「スラッシュ」と「ファイヤ」を使ってくれ」
「了解」
俺が指示を出すと、セーラは返事をしてすぐに殺魔を召喚した。
「そうだ、思い出した。セーラ、少し殺魔を貸してくれるか?指輪の方」
「勿論いいけど」
そう言うとセーラは俺に指輪を渡してくれた。
「あと聖剣も、8本全部」
「了解」
セーラはそう言って「無限収納」にしまっていた聖剣を取り出して俺に渡してくれた。
「ありがとう」
俺はセーラにそれだけ言って、すべてを持つ。
そして俺は「創造」を発動する。
「創造」で指輪を創りかえる。
すると突然、8本の聖剣が指輪に吸い込まれていった。
恐らく成功しただろう。
「出来たな」
俺はそう言ってセーラに指輪を投げ渡した。
「シン、これは?」
「その指輪を強化した。指輪と召喚したナイフのことも分かりにくかったから名前も変えてある「超鑑定」で確認してみてくれ」
「分かったわ」
「せっかくだから私達も見ていいかしら?」
「勿論」
そうして俺たちは「超鑑定」、「鑑定」を発動させる。
ミーゼ達のスキルを進化させるのもやらないとだな。
またこんどやらないとな。
超鑑定の結果はこうだ。
名前:聖邪の指輪
レベル:34611
種類:神剣
加護:殺戮神加護、聖なる加護、邪なる加護、強化神の加護、勇者の加護、魔王の加護、災禍の魔女の加護
スキル:聖邪剣殺魔召喚、聖剣召喚、暗器召喚、暗器完全操作、刃雨、流星刃、雷刃、追尾刃、神速刃、殺刃、千刃、即死刃、流星神即死刃雨、強化刃、超投擲、神力撃、魔力撃、魔法斬り、変化、聖邪解放
適正属性:火、水、風、土、雷、光、闇、暗、殺
所持者:セーラ・ナイト(変更不可)
破壊不能
まず分かりやすいところで言えば指輪の名前が聖邪の指輪になったところだろう。
これで分かりやすくなった。
そしてあと今回俺が創りなおしたことで増えたのは加護と「聖剣召喚」のスキルくらいだろうか。
「聖剣召喚」は文字通り指定の聖剣を召喚することが出来るスキルだ。
「神器召喚」が聖剣に特化した形になる。
そのため色々と自由度が増す。
「さてと、これで聖剣も扱いやすくなっただろう」
「シン、ありがとう。助かったわ」
「気にするな。また要望があれば俺に言え、大抵のことは叶えてやる」
「ありがとう、また頼らせてもらうわ。さてと、いい加減始めましょうか」
「セーラ、最初だから全力で放ってくれ。威力が見たい」
「了解。どこに放てばいい?」
「「スラッシュ」は俺に、「ファイヤ」はミコに放ってくれ」
これはミコと事前に決めていたことだ。
「スラッシュ」に関してならどれだけ威力が強くとも、俺なら同程度の「スラッシュ」を放って相殺できる。
「ファイヤ」に関しても同様で、どれだけ威力が強力であろうとも最下級魔法の「ファイヤ」ならばミコが「レジスト」出来ないわけがないからな。
セーラは殺魔を召喚する。
「それじゃ、いくわよ」
俺は「無限収納」から神魔を取り出す。
相殺の必要が出る場合は神魔があった方がやりやすいからな。
「いつでもこい」
俺がそういうと、セーラは殺魔に全力で魔力を注いだ。
殺魔から尋常じゃない魔力を感じる。
恐らく既にセイとしての力を取り戻す前のセーラの限界保有魔力量の4倍は注ぎ込まれているだろう。
「スラッシュ」
殺魔から斬撃が俺の首に向かって寸分狂いなく物凄い速度で飛んでくる。
恐らく魔王としての力を取り戻す前の俺ならば避けることが出来ず首を切断されていただろう。
まぁ力を取り戻す前と言えど首を斬られたところで死ぬわけじゃないが。
そして俺は魔王としての力を取り戻した。
斬撃で死ぬ通りはない。
だが、この俺が少なくないダメージをくらうのは確かだ。
この「スラッシュ」はそれだけの威力なのだ。
さてと、対処するとしよう。
だが今から魔力を込めて「スラッシュ」を放つ余裕はない。
まさか俺も斬撃の速さがここまで速くなっているとは思わなかったのだ。
想定外の事態だ。
だが、問題ない。
俺は魔力を一切使わずに斬撃の中心を神魔で斬る。
それだけで斬撃は消滅してしまった。
「さすがの一言ね。かなりの威力になったと思うのだけれど。全然そんなことなかったわね」
「いやいやいや、まったくそんなことありませんよ。先の斬撃、神界に直撃していれば神界が消滅していたやもしれません」
レイメスがセーラにそういう。
確かに、俺は別に「神界創造」に大した力を使っていない。
そんな神界にあれほどの威力の斬撃が直撃すれば神界が消滅していたかもしれない。
勿論すぐに再展開可能だし、魔力をもっと使えばもっと強力な神界を創れるだろうが。
「あれは魔王様が例外なだけ。多分「災禍」であってもあれはどうしようもないし、かなりのダメージを負うと思う。まぁすぐに再生するだろうけど」
レイメスの言葉に賛同するようにルミネスが言う。
「どっちにしろ、魔王様がありえないほど強いというのがよくわかるものだったわね。というか魔王様、何故魔力を一切使わずにあれほどの斬撃を斬れたのです?」
「割と原理は簡単というか力任せのものだ。斬撃の中心である魔力が最も集中していた地点を斬って、あとは力で魔力を無理矢理吹き飛ばした」
「魔力を、力で、ですか?」
ミーゼが確認するように聞いてくる。
「あぁ、斬撃の中心を斬っただけではあれほどの斬撃だとそのまま突っ込んできそうだったからな。力で無理やり魔力を吹き飛ばした。案外出来るものだな」
俺の言葉に皆は絶句していた。
「と、とりあえず私の全力の「スラッシュ」の威力は大体把握できたし、次は「ファイヤ」を使うわ」
セーラはそう言ってミコの方を向く。
「いつでもきていいわよ」
ミコは既に魔力を高めていて準備万端といった様子だ。
「セーラ、さっきの「スラッシュ」で魔力があまり残っていないだろう。回復しよう「マナヒール」」
俺はセーラの魔力を回復した。
セーラはさっきの「スラッシュ」でほぼ全ての魔力を使い果たしていたからだ。
無論、セーラの魔力回復速度ならすぐにただの戦闘ならば問題ない程度には回復する。
だが、今回は全力を見ることにしている。
だから俺はセーラの魔力を全回復させた。
生憎と俺はセーラよりも魔力が多い。
「マナヒール」のロス分を考慮してもセーラの魔力を全回復させることはそこまで難しいことじゃない。
「シン、ありがとう。それじゃ、いくわよ。火よ、我が前の敵を燃やせ「ファイヤ」」
セーラは普通なら無詠唱でやるとことをちゃんとした詠唱をして威力を上げる。
といっても「ファイヤ」の詠唱なんてかなり短いが。
セーラの右手には魔法陣が出現する。
セーラはその魔法陣に全力で自分の魔力のほぼ全てを注ぎ込む。
そしてそこから物凄い業火がミコに向かって放たれる。
恐らく普通に発動した「インフェルノ」よりも威力は高いだろう。
魔力消費は圧倒的に今回の「ファイヤ」だが。
業火がミコに迫る。
「レジスト」
だが、ミコは一瞬で業火を無効化したのだった。
これから巻き返しがある場合その数のカウントをあとがきに残すことにします。
巻き返し必要数:11話
絶望的ですねー。
出来れば6月中に巻き返したいです。
それと、もしこのカウントが間違っていれば感想などで教えてくださると幸いです。
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