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第138話 ライシュの復讐1

今日も短めです。

すみません。

タイトルをライシュの復讐からライシュの復讐1に変更しました。

俺たちがライシュを強化してから数日が経った。

この数日間、俺達は魔境でライシュのレベル上げに付き合っていた。

そしてついでにアーツの創り方を教えた。

ライシュはすぐにアーツの創り方をマスターして大量のアーツを創った。

その多くが復讐向けだったことはご愛敬だろう。

この数日間でライシュのレベルは上がった。

それこそたった一人で一国を滅ぼせるほどだ。

これならば復讐で死ぬようなことはないだろう。

というか大抵の事では死ななくなっただろう。


「皆、そろそろ復讐を決行しようと思うのだけれどどう思う?」


ライシュが突然俺達にそう言った。


「いいんじゃないか」


「問題ないと思うわ」


「出会った頃とは比べ物にならないほどに強くなったし」


「どれだけまずい状況でも逃げることは出来るようになったし」


「多分私たちを除けば世界最強だと思うわ」


「私たちは色々と例外だからアレだけど、大抵の輩なら対処できると思う」


俺達は全員、ライシュの復讐を決行することに対して問題ないと判断した。

ライシュが相応の実力をつけたと判断したのだ。


「シン達にそう言ってもらえるのならば心強いわ」


「それでいつ決行するだ?」


俺がライシュにそう聞くと、ライシュは不敵に笑って言った。


「今日よ」


「そうか、セーラ」


「問題ないわ。既にお父様にライシュがジテイ国を滅ぼすことは伝えた。ライシュ、存分に暴れなさい」


さすがにレイルに何も言わずに隣国を滅ぼすのはどうかと思ったのでセーラにレイルに連絡してもらおうとしたのだが、セーラは既に済ませていたらしい。


「うん、最高の復讐にしてくる」


「ライシュ、私たちもついていってもいいかしら?貴女は私たちの弟子のようなものだし、弟子の門出を師匠として見届けたいの」


「勿論、むしろこっちからお願いしようと思っていたくらいだわ」


「そうか、それなら行くか」


「えぇ。シン達はジテイ国に行ったことがないだろうから私が連れていくわ」


そう言ってライシュは「エリアテレポート」を発動した。

ライシュの「エリアテレポート」によって俺達はジテイ国の王都上空に転移した。

俺たちは全員、すぐさま「フライ」を発動し空を飛ぶ。


「無限牢獄」


ライシュはアーツ「無限牢獄」を発動した。

このアーツは俺の「永久牢獄」をモチーフにしたアーツで術者本人が解除するか破壊されるまで永続的にいや無限に展開され続ける牢獄だ。

そして破壊するにはライシュ以上の強者でないと不可能だ。

つまりは俺達以外がこの牢獄をどうにかすることは出来ないということだ。

ライシュは「無限牢獄」でジテイ国全土を覆ったようだ。

ライシュの復讐が今、始まる。


「さてと、まずは王女の帰還を知らせるとしましょうか「スクリーン」「範囲念話」」


ライシュは光属性最上級魔法「スクリーン」とを発動した。

「スクリーン」は俺の「創造」で創ったスクリーンを魔法にしたもので違いは大きさを自由に変えられるくらいだ。

それと鳥の代わりに魔力のレンズなっていることくらいだ。

「範囲念話」は今回のために「念話」を統合進化させたスキルだ。

「念話」は基本的に一人一人とつなげる必要がある。

だが「範囲念話」は指定した範囲にいる人全員と「念話」をつなげることが出来る。

そして今、ライシュはジテイ国の全土をその範囲に指定した。


(あ、あー。聞こえるかしら?私はジテイ国第二王女ライシュ・ジテイよ)


ライシュの言葉が頭の中に響きわたる。


(私は今まで、私の実の父でありこの国の国王であるライゼンベルク・ジテイに奴隷にされて道具のように使われていたわ)


ライシュの発言に、民たちが騒ぎ立てる。


(だから、私は復讐することにしたわ。ジテイ国全てに)


ライシュは俺たちと同じように抑えていた魔力を解放する。


(だから王族も貴族も平民も関係ないわ。だってその全てを今日、私が破壊するのだから)


ライシュはどうやらジテイ国民の全てを滅ぼすつもりらしい。

普通ならば復讐は自分に危害を加えた王族だけでいいと考えるものなのかもしれない。

だが、その程度では気が晴れないだろう。

だからそのすべてを滅ぼすのだ。

復讐とはそれくらいしないといけないのだ。


「さて、それじゃあ始めましょうか「魔物召喚:フェンリル」×100」


ライシュはライシュの固有スキルである「魔物召喚」というスキルを発動した。

このスキルは文字通り自分がイメージした魔物を召喚することのできる魔物だ。

ちなみにこのスキルは召喚する魔物の強さによってスキルの発動に必要な魔力が変わる。

ドラゴンのような強い魔物を召喚するためには大量の魔力が必要だ。

逆にスライムのような弱い魔物を召喚するのならほんの少しの魔力で十分だ。

ただこの魔物にはニオ達のように意思はなく、自分の思った通りに動いてくれるらしい。

とても便利なスキルだ。

今回ライシュが召喚したのは俺の部下にもいるフェンリルというかなり高位の狼の魔物だ。

それをライシュは100体召喚した。

ちなみにだが、俺の部下のフェンリルは俺の眷属となっているため普通の数千倍強い。

ライシュが召喚した100体のフェンリル達は一斉の民を襲い始めた。


(これは、ただのご挨拶よ)


ライシュは不敵に笑う。


「まだまだ行くわよ「魔物召喚:ブラックベア」×1000」


ブラックベアとは一般的にはそこそこ強い部類の熊の魔物だ。

だが、一般人を蹂躙するという意味ではかなり向いている魔物だろう。

フェンリルよりも召喚に必要な魔力は少なく、一般人では傷一つ負わせることは出来ない程度の強さはある。

コスパがいい。

ものの数十分でジテイ国の王都は蹂躙された。

「サーチ」で調べた結果、王都では一つの例外を除いて人は残さずフェンリルとブラックベアに蹂躙されていた。

その例外とは王城だった。

王城の中には多数の人の反応がある。

更に詳しく調べてみると、その全員が明らかに良い身なりをしている。

恐らく全員が貴族や王族なのだろう。


「ライシュ、王都の外はどうだ?」


「フェンリルが既に向かっているわ。でも、殲滅には時間がかかりそうよ」


「マナヒール」


俺はライシュに「マナヒール」を発動する。


「シン?」


「魔力が減ってきているのだろう。これを使って魔物を増員しろ」


「ありがとう。あ、せっかく死体がたくさんあるんだから魔力の節約でもしましょう「死者化」」


ライシュは「死者化」というスキルを発動した。

このスキルは死体をアンデットにするスキルだ。

それにアンデットは永遠に主人に忠誠を誓い、絶対に裏切らない。

そして主人が魔力を与えればアンデットを強化することもできる。

ライシュはこの王都に大量にある死体の全てをアンデットにした。

更にそのアンデットに大量の魔力を込めることでアンデットを強化した。


「半数はとにかく人を殺しなさい。ただし、ジテイ国を出ることは禁止する」


ライシュがそう言うとアンデットの半数が王都を出ていった。


「残りの半数は王城を取り囲んで、一匹たりとも逃さないこと。死体は私に持ってきなさい」


ライシュがそう指示すると残っていたアンデット達が王城を取り囲んだ。


「さてと、行きましょうか」


俺達はライシュの「エリアテレポート」によって王城の中に転移した。

周りには身なりの良い貴族たちがたくさんいる。

恐らく王城に避難していたのだろう。

少し視線を動かすと玉座が見えた。

その玉座には男が座っている。

恐らくこの国の国王だろう。


「ここは謁見の間よ。緊急時は基本的にここに集まって会議するの」


ライシュが説明してくれた。

恐らく周りにいる貴族たちは今会議をしていたところなのだろう。

さぁ、制裁の時間だ。


ライシュの復讐の始まりです。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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