第136話 ライシュの強化
はい、今日も短いです。
すみません。
本日、数日前投稿できなかった分を取り戻すため二話同時投稿。
この話は一話目です。
ライシュは俺の創った武器を手に入れて更に強くなった。
次はスキルの統合進化だろう。
思えばこれもかなり慣れてきた。
俺、ミコ、セーラ、ゼミル、ユア、ユイの合計6回。
ライシュで7回目だな。
以前と比べてかなり短い時間で統合進化をすることが出来る。
「それじゃあ次にライシュには新しいスキルを取得してもらう」
「新しいスキル?」
「そうだ、ライシュには様々なスキルを取得してもらう」
「構わないけれど、どうやって?スキルって気づいたら取得してしているものじゃないの?」
「いいや、違う。スキルというのはそのスキルに類似した行動をしたときに獲得することが出来る。そして俺達はライシュに獲得してほしいスキルの獲得方法を既に知っている」
「なるほど、つまり私はそれをすればいいということね」
「そういうことだ。それじゃあ俺が指示する通りの行動を行ってくれ」
そう言って俺はいつも通り統合進化に必要なスキルを獲得させる。
「よし、今の「集中」で最後だ」
「短時間でこれだけのスキルを獲得できるだなんて」
「まだまだこれからだぞ。次は今獲得したスキルを統合進化させる」
「統合進化?」
「そうだ、文字通りスキルを組み合わせたりすることで進化させより強力なスキルにする」
「そんなことが出来るの?」
「俺の創造神の加護ならな」
「なるほどね」
「それじゃあさっさと終わらせるぞ。肩に触れるがいいか?」
「問題ないわ」
「そうか。それじゃあ頑張れ」
「え?」
そこからいつも通り俺はスキルを統合進化させた。
ライシュは魔力による快楽に耐え続けたのだった。
「よし、終わったな」
「はぁ、はぁ。頑張れってこういうことね。最初に言ってよ」
「悪いな。俺達全員が通った道だ。我慢してくれ」
俺の発言に全員が同時に頷く。
「でも、これでかなり強化されたはずだ。とりあえず適当にスキルを使ってみてくれ」
「分かったわ「超強化」」
ライシュが「超強化」を発動する。
そして適当に近くの木を殴った。
近くの木はぽっきりと折れた。
「凄いわね」
それからも「神速」やら「超鑑定」やら「超集中」やらいくつかのスキルを使ってみる。
ライシュは新たな力に満足しているようだ。
「にしても、こんなに楽に強くなっていいのかしら?」
ライシュが突然、そんなことを言った。
俺達の訓練内容は努力を必要としないものばかりだ。
だが、俺達の訓練内容は誰にでも出来るわけじゃない。
「確かに俺達の強化方法は努力を必要としないものばかりだが、それは俺達だからこそだぞ」
「どういうことかしら?」
「例えば最初に行ったミコからの魔法知識の譲渡。これを一般人に行えばそいつは死ぬ」
「え?なんで?」
「ミコから魔法の知識を貰ったときに少し頭痛がしたのを覚えているか?」
「えぇ、確かに一瞬だけ少し痛かったわ」
「あれは、一気に大量の情報を渡されたことで脳に負担がかかってしまうから起こるものなんだ」
「なるほど、確かに膨大な情報量だったわ」
「それが、一般人だと脳が膨大な情報量に耐えられずに死んでしまうんだ」
「でも私は確かにレベルは高いけれど、レベルが上がっても脳に関しては精々思考速度が速くなる程度だったはずなんだけれど」
「レベルによるものじゃない。ライシュは希代の天才の称号を持っているだろ。希代の天才の称号には脳の処理速度を速めたり脳の強度を高めたりする恩恵がある。だからこそあの膨大な情報量に耐えられるんだ」
「なるほど。つまりミコの魔法の知識を得られるのは最低条件で希代の天才の称号が必要だってわけね」
「そういうことだ。何ならたとえ知識を得たとしても魔力が少ないと強力な魔法は使えないからな。ただ魔法のバリエーションが増えるだけになる。それだけだとそこまで大きな強化にはならない」
「なるほどね」
「そして次に武器の話だけれど、基本的に俺は武器を創る相手は選んでいるし俺はその人にあった武器を創りようにしている。例えばそこらへんの一般人に創るなら精々ミスリルの剣くらいだろう」
「それでもかなり強いけれど、私が貰ったものが神器であることを考えると確かに大したものではないわね」
「そしてさっきのスキルの統合進化の話だが、一般人ではまずスキルの獲得条件が分かっていてもあの速度で習得するのも不可能だからな。本来ならばもっと時間がかかる」
「そうなの?確かにレベルや大量の魔力があったおかげで結構助かった場面も多かったけど」
「それだけじゃなぞ。神族系の加護を持っている者はスキルが獲得しやすいんだ。これも加護の恩恵の1つにあたるな」
「なるほど、神族系の加護のおかげか」
「そういうことだ。そして、俺の統合進化だがある程度の強さがないと快楽で死ぬ」
あの快楽、皆必死に耐えるが俺達レベルの強者が絶えるのに苦労するレベルなのだ。
一般人が同じことをすれば快楽が強すぎて死ぬだろう。
「それはそうね。あの快楽は尋常じゃないもの」
ライシュの言葉に俺とライシュ以外の全員が同時に頷く。
「まぁ、俺が言いたいのはこういった風な努力をしないで強くなれるのもライシュに才能があったからだ。だから気にするな。それに使うものは何でも使え。お前の目的はあくまで復讐だ。それ以外は気にするな。俺達はお前に最大限協力する」
「感謝するわ」
「さて、とりあえずすぐに出来る強化は終わりだ。後出来ることと言えばライシュの実力を確認するくらいか」
「それとレベル上げね。ライシュのレベルは現代の価値観ならば高いほうだけれど、それでも普通に死ぬレベルだもの」
「そうだな」
「それで、結局私はどうすればいいのかしら?」
「お前の実力が見たい。とりあえず摸擬戦でもしよう」
そう言って俺とライシュは距離をとる。
ミコ達も摸擬戦の邪魔をしないように距離をとった。
異魔の黒いほうを右手に、白いほうを左手に持ち構える。
俺も「無限収納」から神魔と王魔を取り出して構える。
「私が開始の合図をするわ」
ミコが開始の合図をしてくれるようだ。
ミコは「ストレージ」から銅貨を取り出した。
「これが落ちた瞬間、スタートよ」
俺とライシュは頷きあう。
この方法はミコと初めて摸擬戦を行ったときとまったく同じやり方だ。
少し懐かしさを覚えるな。
「それじゃあ、投げるわよ」
そしてミコがコインを投げる。
そしてコインが空中で回転し、地面に落ちる。
パンッパンッ
その瞬間、物凄い速度の魔力弾が俺に向かって二つ飛んできた。
だが俺はその二つをどちらも神魔と王魔で一つずつ斬った。
「これくらいじゃ、俺は倒せないぜ」
「今の反応するとか、化け物でしょ」
パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッ
ライシュはひたすらに引き金を引く。
大量の魔力弾が俺に向かって飛んでくる。
そのすべてにかなりの量の魔力が込められている。
そしてその全ての魔力弾が俺が何もしなければ急所、頭、首、心臓のどこかに当たる。
銃を持って初日の腕じゃないな。
普通なら既にこれで死んでいただろう。
だが、甘い。
俺は神魔と王魔でその全ての魔弾を切り伏せる。
だが、予想よりも使いこなすのが上手いな。
銃という武器は強力だが、初心者には扱いづらい武器だ。
勿論引き金を引くことだけなら簡単に出来るだろうが、銃と言うのは反動が存在するからな。
大抵はそれをうまく受け流せずよろめいたりこけたりしてしまうものだ。
それをこの短時間で完全に受け流せるようになっている。
そして弾の正確性もかなりのものだ。
そして魔力の注入速度にも目を見張るものがあるな。
使いだして数時間であそこまで早く魔力を注入するとは思っていなかった。
これは新しい武器を用意する必要はなさそうだ。
俺はそんなことを考える。
ライシュとの摸擬戦は続く。
銃弾を剣で斬る。
あら?どこかで聞いたことがあるような。
分かる人いるかな?
ヒントは「どんな高速魔法も対物ライフルの弾丸よりは遅いからな」です。
分からなかった人は上記のセリフを検索してみてください。
覚えてるセリフってだけなので細かいところが違ったらごめんなさい。
少なくともアニメのセリフはこれだったはず。
たまにはこういうネタのようなものも入れていきたいですね。
作者はオタク気質です。
何でもかんでもってわけじゃなくて、気に入った作品はとことん見るタイプです。
それこそセリフ暗記したりするような。
誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。
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