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第126話 エルダーリッチ

今日から新章です。

短かったのでちょっとだけ追加しました。

俺とミコが昔の力を取り戻してから数日経った。

俺たちは魔境で狩りをしていた。

俺たちはいきなり強くなったから加減などの練習をしているのだ。


グガァァァ


俺の目の前には今でかい熊の魔物がいる。

俺はその熊の首を右手に持っていた神魔で斬った。

すると、恐らくつがいと思わしき熊が出てきた。

俺は左手に持っていた王魔を投げる。

王魔は熊の頭に直撃した。

熊は即死したようだ。


「神器召喚:魔王剣王魔」


俺は「神器召喚」を使用し、左手に王魔を召喚した。

すると血の匂いにつられたらしく、グリーンドラゴンというレッドドラゴンとブルードラゴンの仲間が出てきた。


「ブラッドスピア」


だがグリーンドラゴンは血の槍で心臓を潰された。

ミコだ。

効率のために別行動をしていたが、戻ってきたのだろう。


「助かった」


俺はミコに礼を言う。


「何を言っているの。私が助けなかったら斬撃を飛ばしてすぐに倒した癖に」


「倒し方までバレていたか」


確かに俺はグリーンドラゴンの存在を認識した瞬間、「スラッシュ」を発動しようとした。

だが、そのようなそぶりは見せていなかったはずだが。


「ふふ、大したことじゃないわ未来を見ただけよ」


「なるほど」


俺やミコがよく使うスキル「魔眼」には様々な効果を付与することが出来る。

「魔眼」というスキル自体は普通に存在する。

だがその「魔眼」は俺たちが使う「魔眼」とは全くの別物と言っていい。

なにせ俺たちが使う「魔眼」は俺の「創造」によって様々なスキルを統合し進化させたものだ。

一重に「魔眼」と言っても様々だ。

「魔眼」というのは基本的に目に関係するスキルが進化して使うことが出来るようになるスキルだ。

「魔力視」から進化した「魔眼」なら魔力を「魔力視」を使ったときより細かく見ることが出来るし、見た対象を呪う「呪視」というスキルから進化した「魔眼」ならば、見た対象を強力な呪いで呪う「魔眼」となる。

「魔眼」とはそれぞれのスキルから進化するものであり、基本的にそのスキルは加護の固有スキルである場合が多いため「魔眼」の取得はその加護を一定まで鍛え上げた証となる。

そして「魔眼」はかなり強力なスキルが多いため、その者の奥の手ともいえる。

だが俺たちの使う「魔眼」というスキルは全く別のスキルと言ってもいいくらい違う。

なにせ俺がありとあらゆる目に関係するスキルを統合進化させたのだからな。

様々な目関係のスキルの効果を使える。

先ほど出した「呪視」や「魔力視」は勿論、様々な力を使える。

その一つが先ほどミコが使った「未来視」の効果だ。

「未来視」とは基本的に占い師関係の加護を持つ者が何十年も修練してようやく手に入れることが出来るスキルだ。

効果は1~2秒後の限定的な未来を見ることが出来る。

そしてそれを俺たちのように「魔眼」に付与すると1~5秒後の仮定未来が見える。

仮定未来というのはこの行動をするという仮定をした場合の未来だ。

そしてミコは自分が俺を助けなかったと仮定した未来をみたわけだ。

なぜそんな未来を見たのかはわからないが。

恐らく俺のことを知りたかったのだろう。

ミコは昔からよく俺のことを調べていた。

その理由は分からないが、まぁミコに調べられることに嫌悪感はないためいつも好きにさせていた。


「おっと、大物だな」


「エルダーリッチね。ただ、普通のエルダーリッチの数十倍は強いわ」


エルダーリッチとはアンデットというダンジョンの魔物でなければ基本的に死体から発生する魔物で、エルダーリッチはその最上位に位置する。

エルダーリッチの特徴は高位の魔法を使うことだ。

普通のエルダーリッチなら使う魔法は基本的に上級以下だが、魔境の魔物と言うのは他の地域にいる魔物よりも強い。

基本的には魔境にいる魔物は他の地域にる魔物の3倍強いと言われている。

だが、今目の前にいるエルダーリッチは最低でも他の地域の50倍は強い。

恐らく最上級以上の魔法も使うだろう。

恐らく強さで言えばダークドラゴンよりも上だな。

するとエルダーリッチはスケルトンという骨のアンデットを召喚魔法という生物を召喚する魔法で10000匹ほど召喚した。

俺もミコも召喚魔法を使うより自分でした方が早いので召喚魔法はあまりしないが。


「ミコ、せっかくだし二人で戦うぞ」


「了解。本気で行くわ」


以前の俺たちでは脅威となりえたかもしれない。

だが、今このエルダーリッチの目の前にいるのは魔王と災禍だ。


「「さぁ、蹂躙を始めようか(ましょう)」」


俺とミコによる蹂躙が始まった。


「とりあえず邪魔なスケルトンからだな。あのエルダーリッチが召喚したせいか普通のスケルトンよりかなり強い」


「そうね、けど」


「あぁ、所詮雑魚だ。「ワンハンドレットスラッシュ」」


俺は右手に持つ神魔を光速で500回振る。

左手に持つ王魔を光速500回振る。

合わせて1000回俺は剣を振る。

すると、1000の斬撃がスケルトンを襲う。

以前よりも威力を増した斬撃は一つでスケルトン数体を斬る。

スケルトンが大体半分程度消えた。


「ブラッドランスレイン」


ミコが血の槍の雨を降らす。

血属性はミコが最も得意とする属性だ。

残っていたスケルトンたちは血の槍にくし刺しにされて消えた。

残っているのはエルダーリッチのみだ。

エルダーリッチは巨大な炎の塊を俺とミコに向かって放ってくる。

恐らく最上級魔法だろう。


「レジスト」


以前よりも強くなったミコは最上級魔法など簡単に「レジスト」出来る。

炎が「レジスト」されたのを確認したエルダーリッチは今度、炎の竜巻を起こす。

見たところ「ファイヤストーム」の劣化版といったところだな。


「マジックキル」


俺は劣化版「ファイヤストーム」を「マジックキル」で殺した。

だが、その間にエルダーリッチはスケルトンを再召喚した。


「やっかいだな。もう終わらせよう「キル」」


俺はエルダーリッチに「キル」を使用する。

だが、「キル」は発動しなかった。

何故だ?

俺の死属性はありとあらゆるものを殺し、死に至らしめる。

そうか。


「ミコ、どうやら俺はあいつとは相性が悪いらしい」


「なら「ブラッドランス」」


ミコは血の槍を出現させ、エルダーリッチに放つ。

エルダーリッチは血の槍を受けて、骨がバラバラになるがすぐに骨がひとりでに動き出して元の形に戻った。


「再生した?」


「そのようね。どうやらあのエルダーリッチには物理攻撃が効かないみたいよ」


「いや、分からないぞ」


俺はミコに不敵な笑みを向けて、地面を蹴りエルダーリッチに近づく。

そして超手に持っている二本の剣で物凄い速度でエルダーリッチを斬った。

エルダーリッチは骨ではなく骨粉となった。


「ミコ」


俺はミコの名を呼ぶ。

それだけでミコは何をしてほしいのか分かったようだ。


「なるほど「インフェルノ」」


俺はすぐにその場を離れる。

そして地獄の業火が骨粉を燃やし尽くす。

手ごわい相手だったが俺とミコはエルダーリッチに勝利したのだった。


「「サーチ」したけれど反応がないからエルダーリッチは間違いなく死んでるわ」


「そうか、だがあのエルダーリッチの強さは明らかにおかしかった」


「そうね。いくら魔境の魔物といってもおかしいくらい強かったわ」


「なにせ俺たちが少しばかり手間取ったからな」


「勿論、周辺被害とか何にも考えないでよかったのならすぐに倒せたけどそれにしても時間がかかったものね」


「あのエルダーリッチには何か秘密がありそうだな。ただ手がかりはない」


「一応あのエルダーリッチに「超鑑定」を使ったけど、特におかしな点はなかったわ」


「とりえあず、また以上に強い魔物が現れたら共有しよう」


「了解」


そこから俺たちは日が暮れるまで狩りをしていたけれど、エルダーリッチのようにありえないほど強い魔物は現れなかった。


誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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