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第123話 災禍の魔女の復活

今日で初投稿から4ケ月となりました。

これからも頑張っていきますのでお楽しみいただけると嬉しいです。

今日も短めです。


俺たちはミコを先頭に進んでいく。

するととても大きい扉が出てきた。


「大きな扉ね」


「普通の遺跡とかなら何かしらのギミックを使うのが普通だけど」


「ここは魔王城だからね」


「でも、ここには魔力関係の仕掛けは見えない」


「ふふ、ここにギミックは存在しないわ」


「じゃあ魔力関係の仕掛けがあるの?」


「いいえ、そんなものはないわ」


「じゃあ魔法を使う?」


「効かないわよ。そうね、セーラ。試しにあの扉に好きな魔法を使って頂戴。本気で」


「本気でいいの?慢心してるわけじゃないけど今の私の本気はなかなかよ」


「じゃあとりあえず「インフェルノキャノン」」


セーラは大きな扉に向かって「インフェルノキャノン」を放つ。

しかし扉には焦げめ一つつかなかった。


「ここの扉は魔法が効かないように創られているのよ」


「じゃあどうするのよ」


「簡単なことよ。魔法が効かないのなら」


そう言いながらミコは扉に近づいて扉に手をあてる。


「魔法以外で開ければいいの」


そう言ってミコは扉を押す。

するととても重いであろう扉は開いた。

ミコの華奢な体からは信じられない力だ。

ただこの世界にはレベルがあるのでぶっちゃけ華奢=弱いではないのだ。

そうして扉は開いた。

ちなみに俺たちの距離ではまだ部屋の中は見えない。


「さてと、皆なぜ私が魔王城についてこんなにも知っているのかを疑問に思ったと思うけど。その答えがこの先にあるわ」


そう言ってミコは部屋の中に入っていく。

俺たちもミコの後に続いて部屋の中に入った。

どうやらこの部屋には玉座があるようだ。


「玉座の上、誰か座ってない?」


するとセーラが玉座の上に誰かが座っていることに気づいた。


「本当だな。今度はどんな人かしら?」


そう言いながら俺たちは玉座に近づいていく。

そして俺とミコ以外の全員が絶句する。

なにせ、玉座の上に座っていたのはミコだったのだから。

ただ、今のミコそのままではない。

そのミコは今よりも明らかに身長が高い。

今のミコが少しだけ成長したような姿に見える。


「ミコ、説明はしてくれるよな」


「そうね、でもその前にやることがあるわ」


そう言ってミコは玉座の上に座るミコの頭に手をかざす。


「再誕:吸血鬼」


するとミコは突然、学園対抗戦の総合個人決勝戦で見せた吸血鬼の姿となった。


「同調」


するとミコは俺たちの知らないスキルを発動した。

すると玉座の上に座っていたミコが光の粒となってミコの中に吸い込まれていった。

その瞬間にミコ自身も光だし、ミコは先ほど玉座に座っていたミコとまったく同じ姿となった。


「ふふふ、ついに、ついに、私の力は戻ったわ。魔王軍七魔公筆頭「災禍」ミコ・ディザスター・クリエイトブレイクここに復活したわ」


ミコはそう笑いながら名乗った。

自分の昔の名前を。


「なるほど、ミコちゃんは災禍の魔女だったのか」


「道理で強いはずだわ」


「ミコの圧倒的な魔法の知識や才能も納得がいくわね」


「「災禍」は完全に力を取り戻したのね」


「そうですね。まぁ先ほどの「災禍」でも七魔公弱である私と同等でしたけどね」


「っていうか、昔より強くなっている気がするのだけれど」


「まぁ「災禍」は魔王国のナンバー2であり、魔王軍の中で唯一魔王様と肩を並べる強さですからね」


「常識外れは昔からか」


「さて、ではせっかくですし「災禍」の復活を祝うとしましょうか」


「そうですね」


レイメスとルミネスはそう不適に笑った。

その瞬間、レイメスとルミネスはミコに襲い掛かった。

どちらもいつのまにか剣を持っていた。

そしてどちらの剣も明らかに神器だ。

まぁ俺が創ったものほど高性能ではないが。

だがミコは大量の魔力でレイメスとルミネスを魔力圧で動けなくさせた。

レイメスとルミネスもかなり強い。

レイメスの実力は最初、ユアやユイと良い勝負をするかどうかのレベルだと判断したが今のレイメスはセーラといい勝負をするといったところだな。

ルミネスもそれと同等かレイメスより少し強い程度な感じだな。

もしかしたら二人同時に襲われたら俺でも負けるかもしれない。

特に二人が持っている神器が厄介だ。

嫌な予感がする。


「あら、昔より強くなってるじゃない。魔王様の加護がないのに昔より強いなんて思わなかったわ」


「これでも無駄に4000年を使ってないんですよ」


「私だって成長する。そういう風に魔王様に創られた」


「それもそうか。あれから4000年も経ってるものね。そりゃ強くなるか。貴方達は長く生きれば生きるほど強くなるものね」


レイメスとルミネスはミコが知っている頃よりも強くなっているようだ。

まぁミコが知っているのは4000年も前の話なんだから二人が強くなっているのは当たり前だろう。

というか、二人合わせれば俺を殺せそうな存在を魔力圧だけで拘束するとか昔の力を取り戻したミコは強すぎるな。

いや、さっき見た感じミコの元の体も眠っていただけで生き続けていたから強くなっていたのか。

つまり今のミコ・マジクロードとして持っていた最強と言える力に加えて、4000年前に魔王の次に最強と謡われたミコ・ディザスター・クリエイトブレイクが長年生きたことによる強化された力を手に入れたわけだ。

恐らく今俺が本気の一撃をミコに放ってもミコに傷一つつけられないだろう。

恐らく剣術のみで戦っても身体能力で負けるだろう。

本来、俺レベルの剣士なら身体能力の差など大した問題ではない。

身体能力の差を技術でカバーできるからだ。

だが今のミコは違う。

今のミコの身体能力は強化系のスキルやバフ魔法を使っていないにも関わらず、俺が技術でカバーできる範囲を超えてしまっている。

これではミコに一方的に串刺しにされるだろう。

それほどまでに俺とミコの力には差がついてしまっている。


「それで、なんで私を襲ったの?」


「単純に「災禍」の力が昔と変わっているかを知りたかった」


「それにたとえ「災禍」が弱っていたとしても「災禍」に勝てたのならそれは大きな誇りですし」


「それはそうでしょうね。でも私は魔王様以外の存在に敗北したりはしないわ」


「その言葉が聞けて安心しました」


「「災禍」の魔王様への忠誠心は衰えていないようでよかった。もし「災禍」が裏切ったら私たちじゃ止められない」


「ふふ、当たり前じゃない。私は魔王様に忠誠を誓ったのだから。それに、魔王軍において裏切りは最も重い罪だし」


「魔王様は部下を大事にする方ですからね。たとえどれだけ大きなミスをしても笑って許してくれる魔王様ですが、裏切りだけは絶対に許しませんもんね」


「裏切った者を捌く時の魔王様は普段の優しい魔王様とは別人のように怖い」


「そうね。そういうところもかっこいいけど」


「そうですね」


ミコ、レイメス、ルミネスは楽しそうに談笑していた。

ちなみにミコの魔力圧による二人の拘束は既に外されたいた。

ちなみに俺以外のセーラやレイル達はミコの強力な魔力圧によって気絶してしまった。

まぁ気絶しただけなので時間が経てば起きるだろう。

セーラですら気絶するほどミコの魔力圧は強かった。

正直あの状態だと俺でも「神化」を使わなければ自由に動けなかっただろう。

俺は会話の邪魔をしないように気配を消しながらミコたちの会話を聞く。


「おっと、シン放置してごめん。って皆はなんで気絶してるの?」


「お前の魔力圧にやられたらしい。別に怪我をしたわけでもないから直しようがない」


「ごめんなさい」


「別に謝る必量はないと思うぞ。にしてもミコが災禍の魔女だったんだな」


「そうよ。魔王軍のナンバー2。災禍の魔女ことミコ・ディザスター・クリエイトブレイク様とは私のことよ」


「今の俺じゃもうミコには勝てないな」


「ふふ、大丈夫よシン。もうすぐシンはものすごく強くなるから」


「どういうことだ?」


「それはお楽しみよ。ちなみに次の目的地が私が魔王城に来た一番の理由ね」


「そうなのか。そえならミコを信じるとしよう」


俺たちはその後雑談をして、レイル達が起きるのを待った。

そしてレイル達が起きると、状況を簡単に説明して移動した。

ちなみにミコが災禍の魔女だとミコに確認したレイルとミリーはとても驚いていた。


はい、個人的に大きな伏線の一個目。

ミコは災禍の魔女でした。

わかりやすい伏線と言えるのはやっぱり魔王への異常な執着心でしょうか?

それと小さいですが、だいぶ初期にミコの「インフェルノ」や「ブラックホール」をシンが「鑑定」する機会がありましたがその解説に災禍の魔女がよく使う魔法とあったくらいですかね。

追記:災禍の魔女の力を取り戻したことで学園対抗戦で使っていた「再誕」の技の一部を今後使えるようになります。ただし、鑑定結果にはのりません。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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