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第121話 魔王領

昨日投稿できなくてごめんさない。

今日は昨日の分も投稿します。

本日二話同時投稿。

この話は一話目です。

ナイト王国建国記念パーティーに出席した日から数日が経過した。

ちなみに今日は普通に学園があるが、マーゼ学園長から俺たちは学園にはテストのある日だけ出席してくれれば後は好きにして構わないと言われている。

俺たちの学力や戦闘能力から考えればわざわざ今中等部1年生の授業を受ける必要は皆無だからな。

なので俺たちはしばらく学園に行かないことにした。

さて、今日は予定がある。

その予定を果たすため俺たちは朝早くから王城に来ていた。


「セーラ、シン君、ミコちゃん、ゼミル嬢、ユア嬢、ユイ嬢。おはよう」


「「「おはようございます」」」


今俺たちは王城の門の手前で人を待っていた。

そして現れたのはレイル、ミリー、セイルと以前魔境でレイル達を護衛していた騎士達だ。

まぁ、今日の予定が何かというと今日は以前セーラに誘われた魔王城に行こうという話になっている。

ゼミル、ユア、ユイは最初来る予定はなかったがミコが誘い、レイルが了承したので一緒に来ることとなった。


「さてと、今日から数日間僕達は魔王城に行くわけだけど皆はセーラ達は何も持っていないみたいだけど大丈夫かい?」


「私たちは「無限収納」や「ストレージ」があるからお父様たちよりたくさんの物を持っているし最悪シンに創って貰うからいいわ」


「現地ですぐ創れるの強すぎるな」


「相変わらず常識外れね」


「ちょっと待て、セーラの護衛騎士の平民はあらゆるものを創り出すことが出来るという噂は確かに聞いたが本当だったのか?」


「そうよ、あとシン君とミコちゃんはもう平民じゃないわ」


「お父様。こいつを僕の奴隷にしよう。確か宝物庫に奴隷化の首輪があったし、あれを使おう。そうすればナイト王国は大陸で最強の国となれる」


「はぁ、本当に」


「シン君。うちの馬鹿息子がごめん」


セイルのそのセリフにレイルとミリーは俺に即謝罪をする。

そしてミコ、セーラ、ゼミル、ユア、ユイがセイルに殺気を向けている。

ただセイルは弱すぎて強すぎる皆の殺気に気づけていない。

所詮は一般常識では優秀というだけの子供だな。


「奴隷化の首輪と言うのはこれか?」


俺は「創造」で創り出した奴隷化の首輪をセイルに見せる。

セイルは俺に何も言わずにその首輪を「鑑定」する。

本来はその人だけでなくその人の持つアイテムなどを勝手に「鑑定」するのはマナー違反なのだが。

レイルとミリーは頭が痛そうだ。


「あぁ、それだな。それをよこせ」


そう言ってセイルは俺から奴隷の首輪を奪い取り俺の首につける。

そして首輪に魔力を流す。

この奴隷の首輪は首輪に魔力を流したものが首輪をつけている奴隷の主人となる。


「ちょっと待て、なぜセイルは奴隷化の首輪の使い方を知っているんだい?」


「王族と知っていて当然のことです」


セイルはなぜか誇らしげにレイルに向かってそう言う。

セイルはレイルにそれを言って褒められるとでも思っているのだろうか?


「さて、これで貴様は俺の奴隷なわけだ。自分の奴隷の首輪で奴隷になるなんて貴様は大馬鹿だな。魔王城への訪問が終わればきっちり教育してやる。とりあえず俺の奴隷となった証に俺の靴を舐めろ」


セイルは俺に靴を舐めさせようとする。

本来ならレイルやミリーは止めるものなのだろう。

だが、ただただ頭を痛そうにしている。

大方俺に奴隷の首輪程度が効くとは微塵も思っていないのだろう。

本来、奴隷の首輪で奴隷となったものは主人に逆らえない。

逆らおうとすれば激痛が走り、それでも従わなければ体が勝手に動く。


「はぁ『右手を上げろ』」


俺がそう言うとセイルは右手を上げる。


「よし、これで奴隷になったな」


どうやら問題なかったらしい。


「ちょっと待って、どういうこと?」


「何でセイルがシン君の命令に従っているんだ?」


「か、体が勝手に、貴様何をした?」


「はぁ、たかだか上級度魔道具で俺を従えれるわけないだろう。俺は常にミコと契約していてな。その恩恵の一つで自動反転というものがある」


「自動反転。だと?」


「ようするにこういった魔道具や呪いの効果を自動的に反転させるという効果だ」


「なるほど。それでセイルがシン君の奴隷となったわけだ」


「納得だよ」


「く、くそ解きやがれ」


「うるさいな『黙れ』」


そう言った瞬間、セイルは静かになった。


「さてと、うるさくなくなったところでセーラ」


「どうしたの?」


「この奴隷。お前にやるから好きにしろ。遊ぶなり、壊すなり、利用するなり」


「あら、ありがとう。まぁ少しは楽しめそうね」


「それじゃ早速、セーラ。少し手を貸してくれるか?」


俺がそういうとセーラはすぐに俺に手を貸す。

俺はそこから奴隷の主人としての権限をセーラに譲渡する。

奴隷状態は自分で解除するのは一般人にはかなり難しいが、主人の変更は簡単だ。

変更する主人と触れて、念じるだけだ。


「これで、セーラに主人としての権限が渡った」


「ありがと。それじゃ早速『私が許可するまで私たちの邪魔をするな』よし、これでOKね」


セーラはセイルに邪魔をさせないようにした。

レイルもミリーも気にしていないようだ。

そして俺は首につけたままとなっていた奴隷化の首輪を破壊した。


「それじゃあ出発しましょうか。馬車を出さないと」


「その必要はないわ。私の「エリアテレポート」で連れていくわ」


「いいのかい?」


「大した問題じゃないわ。魔王城の前でいいかしら?」


「うん、いいよ」


「それじゃあ転移するわよ「エリアテレポート」」


そうして俺たちは魔王城の前に転移した。

魔王城はとても大きく、禍々しい城だった。

もはや城から圧を感じるくらいに。


「久しぶりに来たわね」


「何と言うか大きいわね」


「これが魔王城」


「凄いねユア」


セーラ達は各々感想を言う。

俺はその中でミコの様子を見る。

ミコの目はどこか懐かしむような、念願が後少しで叶うような、そんな表情だった。

やっぱりミコと魔王には何か密接な関係があるように感じられてならない。


「にしても相変わらず城だけがぽつんとあるな」


「周りに建物がないものね」


そう、周りには建物が魔王城以外に一切なく殺風景だった。

一応ここは俺の領地となる場所だ。

別に領を発展させようなんていう気持ちはないため問題ない。


「さてと、とりあえず魔族に会いに行こうか」


魔族というのは元々魔王の家臣だった存在だ。

見た目こそ違うがナイト王国では亜人と同じような扱いだ。

ただ、昔は魔族と戦争していた人間の国が多いのもあってか魔族を毛嫌いする人間も一定数いる。

よって魔族は魔王城付近の魔境とは別の森に住んでいる。

レイルによれば魔王城に着たら魔族と交流するのが通例なんだとか。

その間はレイルと仲が良い魔族のまとめ役の家に泊まらせてもらうらしい。

今日の予定はこのまま魔族のまとめ役とあって、魔王城をもっと近くで見学して、そのまま休む予定のようだ。

俺たちは色々な話をしながら魔族と会うため森に入った。

森の中にはたくさんの家があった。

魔族の家なのだろう。

その中に一つ豪華な家があった。

レイルはその家の住人に用があるようだ。


コンコン


「失礼するよ」


レイルはその家の扉をノックしてドアを開ける。

中には事前に聞いていた通りの魔族の特徴をした魔族がいた。


「おう、人間の王か。もうそんな時期か」


「いつも急ですまないね」


「問題ないさ。俺とお前の仲だろう。にしても今年は客人が多いようだが」


「セーラの友達さ」


「なるほどな。セーラ嬢ちゃんの友達か」


どうやらこの魔族とレイルは仲が良いらしい。

そうして魔族は俺たちを見る。

そして少し目を見開く。


「す、すみません。自己紹介が遅れました。俺の名はライギル。一応ここらの魔族のまとめ役をさせてもらってます」


「どうしたんだ?ライギル、お前が敬語を使うなんて珍しい」


「こ、こんな強いお方にため口聞けねぇよ」


「なるほど、魔族というのは強い者についていくからな。納得だ」


「すまない、すぐに戻る」


そう言ってライギルは家を飛び出していった。


「どうしたんだ?」


「さぁ、分からないわ」


レイルとミリーもライギルの突然の行動に驚いたようだ。

だがライギルはすぐに戻ってきた。


「すみませんが、外に出てもらってもいいですか?」


「構わんが」


そう言って俺たちは家の外に出た。

そこにはたくさんの魔族がいた。

中には結構強い奴もいるな。ユアやユイといい勝負をするだろう。

俺たち、正確に言うと皆の目がミコの方にいく。

すると突然、泣き出したりざわつきがおこったりする。


「静まりなさい」


だが、すぐにそいつらは静かになる。

そこには顔の良い男がいた。

年齢は20代くらいに見えるな。

そして男は近づいてくる。

そして俺、ミコ、セーラの目の前に来る。

すると突然、男は跪いた。


「私、七魔公が一人、「執事」レイメスと申します」


「七魔公、だって」


レイルがとても驚いている。

七魔公、確か魔王軍の幹部だったはずだ。

そしてこのレイメスという男、強い。

俺やミコといい勝負をするだろう。

決して余裕とは言えない。

それほどの強さを宿している。


「立っていいわ」


ミコが平然とそう言うとレイメスは立ち上がる。


「確かあなたはレイル殿でしたね。魔王城にご用件があるのですよね」


「あ、あぁそうだが」


「お供させてください」


「え」


レイルが驚いて声を失う。


「連れていけ。レイル」


だがライギルがすぐにレイルに声をかける。


「悪いことは言わん。七魔公様がご同行なさると言っているんだ。下手なことをいうな」


ライギルの言葉にレイルは静かに頷く。


「歓迎しよう」


「ありがとうございます」


「さてと、それじゃあ魔王城に向かおうか。あ、ライギル」


「どうしたんだ?」


「セイルを預かっていてほしい」


「そりゃいいが、なんでだ?」


「色々あってな。うるさいだろうが無視していい」


「分かった」


「父上!?」


「騎士の皆もセイルについててくれ」


「しかし」


「大丈夫だシン君達がいるしね」


そう言ってレイルは強引に護衛騎士とセイルを置いていった。

恐らく、セイルが何かをやらかすと感じたのだろう。


「それでは、向かいましょうか「エリアテレポート」」


俺たちはレイメスの「エリアテレポート」によって魔王城の目の前に転移した。

さて、この魔王城に何が眠っているんだか。

ちょっと無理矢理ですみません。

後々魔族に関してはもう少し細かい説明を入れます。

さてさてレイメスはいったい何者なのか?

次回、作者が初心者ながら頑張って張ってきた非常にわかりやすく、予想しやすい伏線の回収です。

お楽しみください。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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