第109話 総合ダブル1
昨日は投稿できなくてすみません。
今日は昨日の分も合わせて二本同時投稿です。
ミコの筋肉の麻痺が回復したため俺たちはセーラ達と合流することにした。
ユアとユイに関してはたぶん会いにいったら邪魔してしまうので、放っておこう。
俺とミコは「エリアテレポート」でセーラとゼミルが摸擬戦をしている場所に転移した。
そこには学園対抗戦の闘技場と酷似したものがあった。
恐らく摸擬戦をするために「神界」の機能で創ったのだろう。
俺とミコは「フライ」で空を飛んで上空からセーラとゼミルの摸擬戦を見ることにした。
二人とも「超強化」「魔眼」「神眼解放」などの全ての強化スキルを使っていた。
セーラに至っては「殺戮」なども使っている。
「ワンサウザンドスラッシュ」
「千刃」
1000の斬撃と1000のナイフが飛び交う。
それらはお互いの攻撃を全て相殺した。
「神速刃」
「黒死撃」
すると、また斬撃がお互いに向かって飛んでいった。
かと思えば斬撃は急に俺たちの方に飛んできた。
「スラッシュ」
「マナカッター」
俺は以前ゼミルに教えた手刀でのスラッシュで、ミコは「マナカッター」で斬撃を相殺した。
「シン、ミコ、お帰りなさい」
「随分と長い時間楽しんでたわね」
「随分なご挨拶だな」
「とっても楽しませてもらったわ」
「それで、ユアとユイは?」
「まだ、イチャイチャしてる感じだから邪魔したくないのよ。だから先に二人に会いに来たの」
「なるほど」
俺たちがそんなことを言っていると魔法陣が現れた。
「テレポート」の魔法陣だ。
そして次の瞬間にはユアとユイがいた。
ユアはかなり疲れているようだ。
それとは逆にユイは肌がテカテカしている。
「ユアとユイも随分お楽しみだったみたいね」
「とっても楽しめたわ」
ユア視点
時は遡り、私たちはユイとの約束を果たすため転移してシン達とは離れたところに来ていた。
「私が欲しいってどういうこと?」
私はユイに発言の意図を聞く。
するとユイは無言で家を創る。
そして「エリアテレポート」で私を寝室に転移させる。
益々ユイが何をしたのか分からない。
「きゃっ」
すると突然、ユイは私をベッドに押し倒してきた。
「ちょっと、ユイ」
私はユイをどかそうとするが、ユイは動かない。
「ふふ、お姉ちゃん、お姉ちゃん」
「ちょっと、力強っ。なんでこんなに強いの?」
ユイはスキルや魔法を使っているわけでもないのにかかわらず、私じゃ引き離せないくらい力が強くなっている。
「ふふ、私。頑張ったんだよ。この時のためにたくさんレベルを上げたの」
私とユイは5歳差がある。
そして私は昔からよくレベル上げをしていた。
学園に来てからも主席を維持するためにレベル上げをしてきた。
当然ユイは私よりレベルは圧倒的に下だった。
私はユイを守れるようにとレベルを上げていた。
だけどすっかり忘れていた。
この間のダンジョン実習。
ユイはたくさんの魔物を狩っていた。
それでもまだ私の方がレベルは上だった。
だけど、ユイは私に隠れて密かにレべルを上げていたらしい。
私を超すくらいに。
ユイを守れるくらいに強くなったつもりなのに、ユイは私以上の強さになった。
するとユイは私に魔力を流してきた。
「ひゃっ、な、何を」
私はユイに何をしたいのかを聞く。
「ふふ、私はただご褒美を貰っているだけだよ。だからユア、私に溺れて。私がいないと駄目になって」
そうしてユイは魔力を流していく。
今までに、ユイと「魔力循環」をしたことはある。
だが、これは「魔力循環」ではない。
一方的に大量の魔力を流しているだけだ。
「ひ、は、あ、ゆい。ふゃっ。待っ、て」
「待たない」
そうしてユイは私に抱き着いてキスをしながら全身で魔力を流してくる。
私は快楽に溺れてしまいたくなる。
駄目だ、耐えなきゃ。
私はお姉ちゃんなんだから。
「ユア、堕ちて」
ユイはそんなことを言ってくる。
その言葉は、今の私にはとても魅力的な誘いだった。
「い、や。私は、ユイの、お姉ちゃん、なんだか、ら、ユイに、かっこ、わるい、とこ、見せたく、ない」
「ふぅーん」
私がそういうと、ユイは拗ねたように声を上げる。
「ユアは何もわかっていない」
ユイがそういうと、突然流れてくる魔力が荒っぽくなった。
魔力回路が無理やり広げられていく。
それは、とてつもない快楽で。
「あ、あ、ああああああ」
私は妹の前でとても情けない声を出してしまった。
「ユア、私は確かにユアの妹だけど今はそれだけじゃなくて婚約者でもあるの。ユアっていつもそう。私のことを婚約者じゃなくて妹として見てる」
ユイが普段私に向けてくる声よりも低い声で、怒ったようにそういう。
「やっぱり、体に分からせないと。私はユア・ユレイズの婚約者だって」
その後、私はユイの魔力とキスで快楽に溺れ、ユイに情けない声をたくさん聴かれてしまった。
シン視点
ユアとユイとも合流した俺たちはこれからどうするかについて話をする。
満場一致で向こうの世界に戻ることにした。
セーラとゼミルが外で過ごしていたので時間が進み、あと数分で総合ダブルが始まる。
人数の関係でユイは出場せじユアと一緒に俺たちの試合を見ることにしたようだ。
俺たちは「神界」を解除して外の世界に戻る。
そして俺とミコ、セーラとゼミルに分かれてすぐに控室に移動する。
控室についてすぐに係の人に呼ばれたため俺とミコは舞台に移動していた。
「さぁさぁ始まりました。総合ダブル。対戦者は第二学園ミレイル・ビュジル選手、レメインス・スレインガ選手ペア対第一学園シン・ソードロード選手、ミコ・マジクロード選手ペアです」
選手の紹介が行われる。
相手型の選手も男一人と女一人。
だが、明らかにどちらにも怯えられている。
「シン選手、ミコ選手。お胸をお借りしますわ」
「よろしくお願いします」
どちらもとても礼儀正しい選手のようだ。
「「よろしく」」
俺たちの反応は素気ないものになったが、別に俺たちは他学園の生徒と慣れあう気はないので問題ない。
「それでは構えて、はじめ」
審判が試合開始を宣言した。
その瞬間に試合は終わった。
なぜなら一瞬で接近した俺が男の心臓を「無限収納」から取り出した神魔で突き。
ミコが「ブラッドスピア」で女の方の心臓を血の槍で突き刺したからだ。
「勝者。第一学園。シン・ソードロード選手、ミコ・マジクロード選手ペア」
「雑魚だったな」
「そうね」
俺たちは審判の勝利宣言を聞き、控室に戻った。
セーラ視点
私とゼミルは今、舞台に上がっていた。
総合ダブルの初戦だ。
相手はどちらも男のようだ。
「さっさと終わらせましょ。この程度じゃシン達と戦うウォーミングアップにもならないわ」
「そうね」
私たちがそんな会話をしているうちに実況による選手紹介が終了したようだ。
「こんな可愛い子が相手とかマジ?」
「最高だな」
「「キモイ」」
私とゼミルは同時にそうつぶやいた。
「両者構えて。はじめ」
その瞬間、私は殺魔を、ゼミルは死魔を「無限収納」から取り出す。
「毒千刃」
「呪黒死撃」
私は1000本のナイフを。
ゼミルは黒い斬撃を男たちに向かって放つ。
私の「毒千刃」は「千刃」で放つナイフ全てに強力かつしんどい毒がつくスキルだ。
ゼミルの「呪黒死撃」は触れたら呪いを付与する斬撃を放つスキルだ。
ちなみに呪いは色々あるが、どれも時間経過で激痛に悶えながら精神が狂って死ぬものばかりらしい。
勿論、雑魚が避けられるわけもなく激痛に苦しみながら男たちは死んだ。
「勝者。第一学園。セーラ・ナイト選手、ゼミル・デスデッド選手ペア」
審判の勝利宣言を聞いて私たちは長居する意味もないので控室にさっさと戻った。
この後、シンとミコのペアもセーラとゼミルのペアも順調に勝ち進み決勝戦で戦うことが決定した。
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