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ゲームスタート!

「えーっと、これでいいんだよね?」

高校2年生の黒鉄白那は、友人から勧められたVRMMOゲーム【Freedom World】のダウンロードを完了して始めるところだった。普段からあまりゲームを触らないため、ダウンロード操作一つだけでもかなり時間をかけることにはなったが無事完了することができた。

「さて、由美が先に始めててって言ってたし始めちゃおっか!」

目を覆うゴーグルのようなヘッドセットを付け、ベッドへ横になり目を閉じたと同時に、黒い空間にぽつんと浮いてた。そして目の前には手のひらの上に乗るほどの小さな妖精が現れた。

「ようこそ、Freedom Worldへ!本日より貴方様のサポートを務めさせていただきます。フェアリーのアンと申します。これからよろしくおねがいします!」

小さな妖精は、丁寧に白那にお辞儀をして見せた。

「こ、これは丁寧にありがとうございます!!よろしくおねがいします!」

白那もアンに対してお辞儀を返す。

「では、早速ですがあなた様のお名前をお聞きしてもよろしいでしょうか?」

アンが言葉を言い終えると、白那の目の前にはプレイヤー名という項目のフリップが浮かんだ。

「そうだなぁ・・・黒鉄白那だから・・・コクハ・・・黒白でコクハ!これにしよ!」

白那が言い終えると、プレイヤー名というフリップが消える。

「かしこまりましたコクハ様!改めてよろしくおねがいします!」

「うん!よろしくね!あと、できればもうちょっと砕けて喋ってくれると助かるんだけど・・・」

アンのかしこまって硬い喋り方に戸惑っていたクロハが申し訳無さそうに頼むと、アンの顔がパッ明るくなる。

「いいんですか!はぁー・・・よかった~。基本的にはかしこまった喋り方をしなさいって上がうるさくて~」

「うん!そっちの喋り方のほうが私も話しやすいから助かるよー」

お互いに顔を見合わせクスクスと笑い始める二人。

「では、クロハさん!続いてこの世界のお話ですが。初めてこの世界に降り立つ人はみんな冒険者という職業に設定されます。そして、この世界にはレベルという概念は存在しません。ここまでで質問ありますか?」

最初の説明を終え、アンがクロハに問いかけると、クロハはん~っと悩みながら口を開く。

「えっとじゃあ、冒険者以外の職業ってどこで変えられるの?」

「ジョブチェンジですが方法は3つ、まず冒険者ギルドに行くことで一般的な職業。剣士・魔法士・治療士には変更可能です。また、この三職は熟練度を上げることでより上位のジョブに進化することも可能です。ただしこの場合お金がかかりますので、まずはお金を貯めなければなりません。2つ目、先輩冒険者に弟子入して共に行動することで一定熟練度を貯めることで取得可能となりますが、めちゃくちゃ時間がかかる上に効率が悪いです」

2つ目までの説明を聞いてうんうん、うなずくクロハ。

「そして最後に3つ目ですが、これは特殊クエストやダンジョンなどで手に入れるという方法です。これで手に入れたジョブはユニークジョブと言い、冒険者ギルドで手に入るジョブでは絶対に入手することはできません。弟子入りで獲得はできますが先程も言ったようにめちゃくちゃ時間がかかります」

「なるほどー」

ジョブの一通りの説明を終えて一呼吸置くアンは続けて説明を始める

「続いて先程も少し言いましたが熟練度の話です。熟練度はそのジョブを使い続けることでジョブに対しての熟練度が上がります。熟練度を上げることでより上位のジョブに進化します。それ以外にも特定の行動や武器を使い続けたりすることでもそれに対しての熟練度が上がり、スキルを手に入れたり思わぬジョブ進化が発生したりするので、すべての行動に意味があると思ってください!」

「わかったよアンちゃん!」

説明を聞きワクワクする心を抑えアンの話に耳を傾け続けるクロハ。

「では説明は以上となります!他質問はありませんか?」

説明をすべて聞き終え、再び悩みだすクロハは口を開く。

「アンちゃんはこのあとも私についてきてくれるんだよね?」

これを聞くとアンの顔は少し暗くなる。

「いえ、私はここで説明をすることでおしまいとなります。他の妖精たちも説明を終えるとその役目がおわりとなるんで」

ここまで聞いて、さらなる疑問が浮かぶ。

「え?案内する妖精さんってあんちゃん1人じゃないの?」

「えぇ・・・みんな案内を終えると消えちゃうのがその役目で」

「それっておかしくないですか?」

「???」

そもそも、案内するだけなら1つのNPCだけ作って案内してもらえばいい。しかし、このゲームは常に新しい妖精を作り出し、その妖精に案内をさせて終わったら消えてしまう。どう考えても効率が悪い。

「ねぇ、ついて行ったらいけないってるーるはないんだよね?」

「え、えぇ・・ルールはないですが」

アンが困ったような顔をしているが、クロハは一つの答えにたどり着いていた。

「なら一緒いこうよ!」

その言葉を発した途端、クロハの目の前に一定条件を達成しましたというフリップが現れた。そしてそれに続くようにアンガ口を開く。

「わ、私を連れて行ってくれるんですか?」

再びフリップが現れる。そこには、『妖精:アンを仲間にしますか?』ッというなようだった。

「もちろん!」

小さな妖精の手が冒険者クロハの手に触れてその空間は光りに包まれ、

「【Freedom World】へようこそ」

っという機械音が響き渡った。


高校2年生の黒鉄白那は、この夏サービス開始したばかりのVRMMOゲーム【Freedom World】を友人から勧めで始めることになった。


『なりたい自分を作ろう』っというキャッチフレーズを掲げ、様々な職業が広がるゲームの中で努力の末手に入れたのは役に立たないと言われるユニークジョブ【ピエロ】だった。

それでも彼女はそんなこと気にせず、人を笑顔にできるジョブと言うことを信じてさらなる努力を積みそして・・・・・      

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