何も思い付かないし、何も見えなくても
何も思い付かないな
何も見えないな
綺麗な風景
熱い想い
それらを縁取る言葉
元々
持ち合わせていたものだって
多くはなかったし
手を替え品を替えと
試みてみたところで
昔からこれだけは
際立っていた
僕の不器用さじゃ
高も知れていた
こんなの初めて
なんかじゃない
夜 どんなに疲れていても
なかなか寝付けないのと同じ事
よくある事で
苦し紛れに
ノートに書き起こした言葉に線を引いて
気付いたらページ中が
真っ黒になっているなんて
そこから
また埋まった言葉を
掘り起こして
繋げてなんて
これまで何度も繰り返してきた事
時の流れと共に
この
何も思い付かないな 見えないな
の時間が
長くなってきたように感じるのは
僕が大人になった証明なのか
それとも熱量が低下した証拠なのか
これはまだまだ
気付かない振りで通していこうか
いつだって
今出せる全力で
あがいていけば良い
例えばこの詩だって
良い悪いの評価や価値みたいなものは
僕一人では決められないけど
意味なら見いだせる
書く意味や書いた意味
残す意味や繋げていく意味
あまり独り善がりになってしまうのは
恐いし
心配のタネなんだけど
僕は色んなものから逃げて
言い訳して諦めてしまってきたけれど
まだこうして続けていく意味は
自分の中に残っているみたいだから
何も思い付かないし
何も見えないけど
まだまだ
悪あがきを続けていきたいと思っています。