第8話「流転の時雨」(ポカさん)
はっきり言っていい?
幼女戦記、面白くない?
「おい…どこ言っちまったんだよ…」
膝から崩れ落ちて俯く。何回も何回も、うわ言のように口を動かす。
煇が喰われた…嘘だよな…嘘だと言ってくれ。
大翔が重々しい空気の中、口を開く。少なからず声が震えていた
「…煇君は死んだんだよ。彼の遺体は…拠点に帰って埋葬してやるべきだ。」
考える前に行動するってこういう言なのかなって思った。気付いたら大翔に思い切り平手打ちをしていた。思い出したかの様に言葉が続いてくる。
「もう一編言ってみろ…っ…前歯全部折ってやる!」
相変わらず大翔は真顔のままだ。決して目線を逸らそうとしない。
突然の大粒の雨が俺らの身体を打つ。
「雨だよ…。悠也君は帰らないの…?」
支援として俺らの班に入った子が声を掛けてくる。もう黙れよお前ら…!
「…ここで休んで行く。…仲間を見捨てる出来損ないは先に帰って休めよ!」
ハッ、と我に返り失言に俯く。自分勝手なガキじゃんか…皆を指揮して奢ったのかよ…。
「…あぁ……ひかり…」
皮肉な事に初めて良い事悪い事全て吐露できた。途中で思い出し笑いをしたりしながらも全部吐き出した。
言い出すと涙も言葉も止まらなくなった。雫1つ1つが雨によって出来た水たまりに溶け込んで行く。
失ってから気付くってのは本当に馬鹿だ…。
「煇…一度だけで良い…一度だけで良いんだ…頼むから帰ってきてくれ。もう隠したりなんてしない。虚勢を張ったりしない…。俺は俺で生きていく…。だからっ!だから!!」
自分でも呼吸を忘れて話していたようだ。身体が酸素を欲しているのが分かった。ワンテンポ遅れたように身体が呼吸を荒くする。ふーーっ、と長く息を吐いて、立ち上がった。
「…お前はこの世界で俺らが来たところに埋めてやるさ。…ささやかだが墓も作ってやる。だから悲しまないでくれ…。」
言い終わってから「あっ、そうだ。」と思い出し、煇の遺体に話しかける。
「今まで本当にありがとうな。」
そう言うと、煇の身体が突然浮き始めた。突然の出来事に混乱している暇もなく光の粒となって俺の身体に入っていく。
これが温もりか…文字通り暖かいもんだな。違和感も感じない。何だか全部うまくいくような気がした。
「…お前がいれば、百人力だよ。…煇の意思はしっかりと受け継いだからな。」
さっきの言葉は自分でもこの世界に来てからの1番意味不明な発言だったなぁと苦笑しつつ歩き始める。
がさ…がさがさ! 草をかき分ける音がした。魔物か?武器を抜き、振り返って身構える。
『その言葉、嘘はねぇな?』
「なっ–––」思わず言葉を失う。だってそこには…
–––そこには天使がいたから。
「ハイエルフの…幼女!」
ポカー「悠也くん素直になって良かった(苦笑)
まさか最初に担当したpartで言った事がここで終わっちゃうとは…(詳しくは第2話あとがき参照)
えっと、まだまだ文章力の低い俺ですが、読んでいただけると幸いです。」
おぼ「え?朧さんはどうなるの?低いなんてもんじゃないよ?低すぎて一周回って巧いよ?」