第6話「泣きたいよね。うん。異世界行きたい。」(ポカさん作)
もう6話ですか…。そういえば体育祭終わりました〜(ポカさん)
そうだね。疲れたよ。なんか、あばらが痛いんだけどね。(朧)
「おし、大翔と煇その他何人かは薪集め、及び焚火の準備!俺や土魔法を使える奴は拠点作りだ!残りは食料確保!」
おーっ、という頼もしい声。こういうときに勝手に騒いで死に急ぐ者がいないのはすごく僥倖だった。
「おそらく今は昃ぎだ!食料確保などをするなら今しかない!集合時間は陽が没するまで!では、解散!」
それぞれが必要なものを持って走っていく。俺も拠点作りをしなければいけないので大樹を見る。突然、肩に手が置かれた。
「…そうだ、少しお節介且つ我儘かもしれないが、この様な拠点はどうだろう?」
そう言って紙を差し出したのは大翔。いつになく真剣な顔をしている。
「…せんきゅ。こんなときにお前は頼りになるな。」
「いつもの僕だよ。」
冗談にしてはできすぎてないかな。
「にしても…」
先ほど出発した部隊に続くため走っていく大翔を見送って、紙に目を通す。
短時間でこんな絵を描くとは…すごく頼もしいな。図も分かりやすい。
紙を受け取り、土魔法を使える2人に見てもらう。
「これくらいならできそう、任せといて!」
「ウチらの創造性なめんなよ〜!」
土魔法といっても、土の色は自由らしい。砂岩などにするにはレベルがもっと必要らしいが、これを作る過程で上がっていくだろう。そして運の良いことにこの2人は美術部だ。事はサクサクと進んでいった。
集合時間になった。出欠確認をして、収穫を見る。
「想像以上だなこりゃ…家庭科学部はいるか!?居たらその子をリーダーと自信がある子で調理が頼みます!」
すかさず大翔が集めた薪のいくつかを発火させる。そこを土魔術師が砂岩で囲む。簡易にしてはでき過ぎてる竃の出来上がりだ。
「そういえば…なんで俺らこんなに能力を使って倒れないんだ?」
「あっ、その点は安心してくれ!俺もさっき気になって鑑定眼を使ってみたらさ…。」
煇の目に複雑な魔法陣が浮き出る。鑑定眼を行使している証拠だろう。皆の前にウィンドウのようなものが現れる。
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常動型スキル【一蓮托生】
不特定多数の協力関係にある者の内決して背く意思のある者がいない場合発動する。
全員にSTR、DEF、SPE、DEXが50×人数分上昇
MPの消費量が1/人数分軽減
HPが30×人数分上昇
有効範囲 1人につき30M
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「–––みんな、ありがとう。」
煇の目から雫が滴り落ちる。此奴は涙もろいんだよな。でも、こんな状況に陥って全員が協力体制にあるというのは俺も泣きそうになる。
初の皆での野外炊飯。
––絶対元の世界に帰ってやるという意思を改めて抱き、拠点で寝ることにした。
ポカ「お疲れ様です〜 夜月くんも頑張ってましたよ、審判を(笑)え?結果?準優勝ですよ〜やったね!ではまたノシ」
おぼ「逃がさないよ?1000超えてないんだけど?おかしいね?次から頑張ろう。」