第4話「威風堂々、七転八起」
今回はポカりんさんです。
「うぉっ!?やばいやばい!」
現在転倒覚悟で階段を高速降下中。教室は3階。屋上は4階で、現在3階に着地した。足への衝撃がやばい。
あと一階降りなければならない。バランスを崩したら床に身体直撃だろうな…!
「君はそうやって無茶をするなぁ…僕の威風堂々としたこの歩きを見るとい「悪い、先急ぐ!」…仕方ないな。急ごう」
なんだかノイズが聞こえた気がするのでスルーする。今はくだらない言葉遊びに付き合っている暇はない。
「しかし…なんだこの風!?強風ってレベルじゃねえだろ…!」
外の風音がやばい。雹とかは降ってないからまだ被害は少ないが、まるで風が纏わりつくような…?
「おっし…2階だッ!右に行くぞ!」
「ああ…何だろうねこの風纏韻は…異世界転生かも」
「ありえるかそんなのっ!」
俺は妹を1人にしてどこかに行く気などない!
ガララララッ!
「「先生!すみません、遅れました!」」
「おかえり〜。始まるぞ〜。席付け〜。」
若干青筋を浮かべている教師の命令に従い、席に座る。
隣の中二イケメンナルシクソ野郎は足を組んでドヤ顔で座っている辺り相当度胸があるのだろう。今度丑三つ時に寺でも連れてってやるか…近所の人に迷惑だな。
…風?
「おい、マズい!早く窓閉めろ!!」誰かが叫んだが
その声は俺には届かなかった。
意識が覚醒すると同時に、辺りを見渡す。
隣には中二イケメンナルシ(ry)と煇。2人とも意識を失っているらしく呼吸はあれども反応はない。
そして…
「テメェ誰だよ…。」
目の前に知らない少年がいた。
「僕の名前は……まあシトラスとでも呼んでくれ。神って扱いになってるね。ま、よろしくねぇ…」自称"神"の少年は口角を上げて笑った。
簡単な説明を受けて2人にも伝えてくれと言われた。何回も出るのは面倒なんだ、という事らしい。
「ざっとこんな感じか…。」
一応聞いた内容をメモに書き留めておいた。普段からメモとペンを持ち歩いててよかった…。
メモを近くにあったリュックに入れておき、筆箱からカッターを取り出す。野宿の準備だ。
「流石に木とかは切り取れないだろうが枝ぐらいなら余裕だな。近くにある川の水が綺麗とは限らないから、手はあまり使わないでいこう…」
暫くして、木の枝が十分集まったことを確認したのち、元いた場所に戻る事にした。
ちなみに、川の水を飲んで見たところ水道水とあまり変わらない味がしたので川の水は綺麗ということにしておく。
「ん…どこだここ?」
お、バカがお目覚めの様だ。
「おはよう。異世界だよ。ちなみにお前の大好きな方だ。」
ポカさん「風とは・・・・・なんなのでしょうか。」
朧「・・・出家でもしたの?」