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東方白來伝  作者: 冴月(元:九尾の白狐)
紅霧の異変
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お金がないのです

※全角スペースを入力してもしてない事になってます、悪しからず。

「金がねぇ……」

空っぽの財布を見つめながら言う。中には、ここ(幻想郷)では使えないポイントカードばかり。一銭もない。

「引越しに、縁起作りに。思いのほかお金かかりましたもんね……」

隣で、豚型の貯金箱を降っている鱗が言う。貯金箱からは、カラカラと悲しい音しか聞こえなかった。


正直な所、引越しはそれほどお金はかかっていない。外の世界の金の基準で言うならば、10万円という破格の値段で一軒家を作ってもらえたからだ。

だが、美味しい話には裏がある。いつだか、稗田の所の代十なんとかの阿求とかいうのがこの話をふっかけてきたのだ。

どこから聞いたのか分からないが、俺達が、


「ふたりだと狭いし引越したいねー」


という話をしていたのを聞きつけ、


「一軒家建てる金をある程度工面するから幻想郷縁起作るの手伝って」


と。まぁ、飛びついてしまったワケで。おかげでこの有様。


え、お金がない理由には直接関係ないだろって?あれだよ。疲れてる時って、料理とか掃除とかしたくないだろ?外で食ったり、掃除してくれる人とかを頻繁に雇ってたんだよ。そしたら……。


グギュルルルルルルルル~……。


『はぁ~……』


お金がない。まぁ、自業自得だよな!!(自暴自棄)


「それでこの有様ですか……」


最近、毎日のように会っている阿求がいつの間にかそこに居た。


「まったく。後先考えず使うからこうなるんですよ……」

『はえぇー……』


遂に突っ伏してしまう俺達。お腹がすいて力が出ない……。


そんな俺達に哀れみの視線を向けながら、阿求は踵を返した。

「ど、どうかご慈悲を!具体的には、腹いっぱいの飯を!」

「もう何十回目じゃないですか!いい加減にして下さい!」

「そんな!……あの時、あの場所でした『あの約束』は嘘だって言うのか!?」

「いつ、どこでしたっていうのよ!!ていうかあの約束って何!?」

「あの時……五年前の白い城で。絶対に待たせたりしない。すぐに帰ってくるからって約束したじゃないか!」

「何その戦いに行く騎士が姫にしたみたいな約束!?」

「いや、姫じゃなくて全能の願望器の器。短命で発育不全なんだよ」

「もっと重かった!?」

「大丈夫大丈夫!救われる話いっぱいあるから!」

「ああ、よかった……じゃなぁぁぁぁぁい!!」

バンッ!と、両手をちゃぶ台に叩きつける。……あ、ヒビ入った。

「あなた、めちゃくちゃ元気じゃないの!ちょっと痩せこけてるようにみえたからこれが最後って思ったけど気が変わったわ!」

玄関のドアに手をかけながら言った。

「しばらくご飯は食べさせないから!きちんと自分で食べて言ってください!」

手をかけたドアを蹴破りながら……もう一度言う。手をかけた蹴破りながら、家から出ていった。



「……ちょーっと茶化し過ぎたかな?」

「そうですね。霊夢さんとかそのあたりの人だったら大丈夫そうですけども」


箒を手に、ドアの残骸を片付ける麟。風が入ってきて寒いなぁ。

「ま、いい機会です。ちょっと阿求さん所頼りすぎてましたし、自分達で工面していきましょう」

ドアのあった所に応急措置のダンボールを貼り付けながら言った。

「そうだな……」


お金を稼いで、寧ろ阿求に飯を振舞ってやるか。


そんなことを考えながら、俺はお金稼ぎの算段を立て始めた。

お久しぶりです。凝りもせず、復活しました。

何で?と思われるかもですが、それは単純。

沢山の人に見て欲しかった為です。

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