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東方白來伝  作者: 冴月(元:九尾の白狐)
一泡吹かせよう 編
39/67

さぁ、修行だ!![美鈴編]―②

 紅魔館のすぐ外。森の前の少し開けた場所。



 そこで、二メートル程離れた位置で、立っている白夜こと俺と美鈴。



 美鈴がおもむろにコインを上に投げた。



「……」



 チャリーンと音を響かせながら空中を回転するコイン。



 そして、そのコインが地面に落ちた瞬間。



「……はぁ!」



 俺は美鈴に突っ込む。



 そして、その勢いを利用して回し蹴り。狙いは頭だ。



 その回し蹴りを、美鈴は両手を使い自分で後ろに飛びながら威力を流す。



 そして、着地と同時に俺に突っ込み、右足で横に蹴る。



 そんな蹴りを身体全体で受け止め、右手で殴りかかる。



「……らぁ!」


 俺の攻撃を分かっていたかのように、放った右手パンチを手首を掴みながら受け止める。



 そして、右手の手首を持ち、俺の服の襟を掴みながら背負い投げ。



 俺は手と足を先につき、受け身を取る。



 美鈴が地面に倒れた俺を狙いかかと落とし。しかし俺はそれを回って避け、立ち上がりタックル。



 タックルはひらりと避けられ、それでもめげずに美鈴に右左のパンチキックの連打。



 しかし。



「……うーん。何か微妙ですねぇ。力が上手く伝わっていないと言うか。あと、何か雑です」



 それらを全て裁きながら呟く美鈴。



 そこで、俺は手を休めて言った。



「……正直ここまで当たらないと気づくよ。今まで形に収まった奴だったからな」



 おもしろ半分で入った高校での授業で柔道。何故か入ることになり、幻想郷こっちに来るまでやっていた空手。どちらもルールがあり、それを外れたら反則となる。



 だけど、これは違うからな。ルールなんかに縛られてちゃ意味がない。



「うーん……あ。白夜さん木刀使ってみます?確か白夜さん、剣も習ってましたよね?」



「んー……あんま変わんないと思うけど……」



 そう言いつつも、美鈴から木刀を受け取る。



 そして、俺は美鈴から5メートル程離れ、剣先を下に向け、少し半身に構えた。



 美鈴がそれに合わせ、コインを上に投げた。



 そして、コインがクルクルと回りながら地面に着いたとき。



「……らぁっ!」



 俺は木刀を後ろに引き、地面を滑るように美鈴に近づき、美鈴に振り下ろす。


「……っ!?」



 一瞬反応が遅れた美鈴。何とか右に半身になりながら避ける。



 そこで俺は振り下ろした剣をクルリとひっくり返し、左下から切り上げる。



 ヒュン!!と美鈴の鼻先を木刀が掠める。



「……はぁ!!」



 切り上げる事によりがら空きになった俺の腹部にアッパーを食い込ませようとする美鈴。



 しかし、それを俺は美鈴にタックルする事により中断。


 そして、少しよれけた美鈴に真横に木刀を振る。



「……ッ!!」



 美鈴は倒れ込みながら避ける。



 そこで俺は木刀の軌道を無理やり変更。真横に振っていたのを無理やり右上から振り下ろした。



 それを美鈴は飛び出して避ける。



 しかし。このまま戦いで終わらないのがこの小説。飛び込んだ美鈴の顔面に。


 ビチャ。



 ウ○コが付いた。


「「……」」



 さっきまでの空気はどこ行ったのか。一瞬で沈黙に包まれた。



 そして、美鈴が沈黙を破った一声。



「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」



-----------



「……」



「「「ぷぷ……ぶわっははは!!」」」



「笑わないで下さい!」



 や、ども。あの後、美鈴はゴートゥーざバスになった。要するに風呂。そしてその間、暇だからと咲夜さんにこの事を話したところ……レミリアに一瞬で伝わり、今、玉間でみんなでいじっているところだ。



「やーいやーい、ウ○コウ○コー」



 と俺。どこのいじめっ子だ。



「ねぇねぇ、う○ち口に入ったんだよね?おいしかった?」

 と、よく分からない事を聞いているフラン。



「ウ○コを外でとらず館の中に入って来るなんて……常識って物があるでしょ?」



 と、掃除したのか。バケツの中に入っているウ○コをチラチラ見せながら言う咲夜さん。



「……ふむふむ。この消化カスから見て、このウ○コは妖怪の狼ね」



 と、何故かウ○コを調べているパチュリー。



「あ、私参考になりそうなのっってきます!」



 と、走り去った小悪魔。





「う、ウ○コ……ぶわっははは!!ウ○コ!!ウ○コウ○コウ○コウ○コウ○コウ○コウ○コウ○コ!!ウンコ美鈴ギャハハハ!!」



 バンバンと地面を叩きながら大爆笑するレミリア。



 てかレミリア。笑いすぎじゃね?



 ギャハハギャハハ笑って壊れているレミリアは放っておいて、俺は美鈴に近づき一言。



「……良いことあるよ……ぷぷ……」



「あー!!笑いましたね!笑いましたね!!良いこと言ったように見えましたけど笑いましたね!?」



 そう言い放ち、美鈴は「もう嫌だーッ!!」と、部屋から出て行った。





 そして二日後。何故か八雲紫に首根っこを掴まれ、紅魔館に帰ってきたと言う。

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