紅魔館へお引っ越し
這い寄る混沌
どもども。白夜です。
家が潰れて、急きょ紅魔館へお泊まりする事に。
そして、今。霧の湖に居るんだが……。
「あなたは食べでも良い人類?」
「ちょっと!止めなよルーミアちゃん!」
お馴染みの台詞で、よだれを垂らしながら俺をみるルーミアと、それを止めようとするミンティ……ミスティア・ローレライ。
バカルテットの内の二人だ。
「なあなあ、聞いてるのかー?あなたは食べでも良い人類なのかー?」
ルーミアが、ぐいっと前に出ながら返事を急がしてくる。
「いや、駄目だよ」
俺がそう言うと、ルーミアは「そうなのかー」と下がった。
ミスティアが謝ってくる。
「ごめんなさい……。ルーミアちゃん、なんか抜け出る所があって……」
優しいミスティアは少しシュンとしながら言う。
俺は、それに笑って答えた。
「いやいや、良いんだよ。質問されただけだしな」
そう言って、俺は二人を撫でる。
二人とも、少し恥ずかしそうに顔を軽く赤らめながら笑った。
「じゃあ、俺達行くから。またな~」
そう言って、手を振る二人から別れた。
……あぁ、あの二人を撫でた時、麟が不満そうにしてたな。……何故?
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さぁ着きました紅魔館。
これから紅魔館ライフが始まると思うとドッキドキが止まらないですはい。
とりあえず、いつものように寝ている門番はほうっておい「えぇぇぇ!?無視ですか!?」て、中に入っちゃおう。
「あれ?なんかきこえたか?麟」
「え?聞こえませんよ」
「ちょっとぉ!二人して無視しないでください!」
俺達の肩を掴んでくる。
……やれやれ。相手にしてやろう。
「やぁ美鈴。今日も雲一つなく、太陽の光がサンサンと降り注ぐ気持ちいい日だね」
「貴男程この台詞が似合わない人、始めてみました」
「相変わらず、幻想打ち砕いてますか?」
「私は某上条じゃありませ「……美鈴さん……サボリは駄目です」はうっ!?」
「「え?」」
美鈴の頭にナイフが刺さる。
……いや、別にナイフが刺さったから驚いた訳じゃ無いんだ。ただ……。
ナイフを刺した人が、咲夜さんじゃなくて赤髪、碧目の人物だったからで。
「え?あんた……誰?」
「ビビット……ですか?」
あ、この子名前言っちゃったよ。
「いや、チャイナの方」
「まさかの私!?」
「じゃなくて碧目のあんた」
「なんで私に振ったんですか!?」
うん。なんか美鈴がギャーギャー五月蝿いけど、無視だ。
「それで、あんたは?」
「ビビットはVIVIT-rです」
「は?」
……ちょっと意味が分からなかった。
てか、それ本当に名前か?ビビットアールなんざ可笑しすぎるだろ。
ほら見ろ。麟なんか「びびっとあーる?」ってポカンとしてるじゃないか。
美鈴が思い出し多様に言った。
「そう言えば言ってませんでしたね。この人はVIVIT-r。みんなビビットって読んでます」
「こんにちは」
ぺこりと頭を下げるビビット。
……うん。いい子じゃないか。
……じゃなくて。
「VIVIT-rだぁ?それ、絶対名前じゃないだろ」
思っていたことを素直に言ってみた。
「すいません……ビビットはロボットです」
「……へ?」
「「ええぇっ!?」」
「二人してマスオさん的驚き方止めて下さい!!ビビット困りますよぉ!」
……うん。ノリも悪くない……じゃなくて、ロボット?
「えっと……じゃあビビットは外から来たのか?」
「そうですよ。ビビットは外から来たんですよ」
美鈴がそう答える。
「……で、その外から来たロボットをレミリアはメイドにしてこき使って居るのか?」
そう言って、ビビットをチラッとみる。
ビビットは、あわてた様子で答えた。
「ち、違いますよ!何故かは分かりませんが、こっちに来てしまった身よりの無いビビットをレミリアお嬢様はタダで泊めてくれたんですよ?そりゃあ、何かやらなければいけないと思って……。それに、ビビットは外だとメイドロボでしたから紅魔館は丁度良いんです!」
息もつかずそれを言い終えたビビット。
……うん。やっぱりいい子じゃないか。
「そう言えば、白夜さん達どうして紅魔館に?今日は修行無いですよね?」
「「いやぁ~……ね?」」
~少年少女、説明中…~
「なるほど。分かりました。ビビットさん、白夜さん達をレミリアお嬢様の所連れて行って貰えますか?」
「はい、分かりました」
美鈴に指示され、素直に従うビビット。
ビビットに、俺達はついて行く。
そして、しばらくして。俺達はレミリアの元についた。
ガチャっとドアを開けると……。
「うぅ……に……苦いよぅ……(目ウルウル)」
「「っ!?…………ブッシャァァァ!!」」
「「白夜(咲夜)さんが死んだ!?」」
慌てて俺と、レミリアにブラックコーヒーを飲ませ、レミリアの隣に居た張本人、咲夜に麟とビビットが駆け寄る。
「白夜さん!白夜さん!」
「ごめん……麟……俺は……もう……」
「駄目です!白夜さんの死に様がこんななんてあんまりです!」
「さ、最後に遺言を……」
「言わないでくだs「生まれ変わったら……御坂○琴のあのケロちゃんグッズになりたい……ガク」ってええ!?なんでそんな微妙なものになりたいんですか!?」
麟がツッコミながら、俺を呼びながらさすってくる。
「白夜さん!……あれ?白夜さんは気絶……何でも出来る!」
「待て待て待て待て待て!!何でそうな……あ、ちょ、何で服を脱がそうといや、まっ、いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
俺と麟がそんな事をしているとこ、咲夜とビビットとレミリアは……。
「に、苦い……」
「「お(ブシャァァァ!)嬢様(ブシャァァァ!)大(ブシャァァァ!)丈(ブシャァァァ!)(ブシャァァァ!)夫ですか(ブシャァァァ!)!!」」
「ちょっと!?鼻血の量が尋常じゃないことになってるわよ!?しかもビビット!あなた機械よねぇ!何で鼻血出てんのよ!!」
「お、お嬢様!!」
「何で咲夜は鼻血を出したまんま私に触ろうとするの!?しかも息絶え絶えじゃない!!」
「まだまだ……ビビットの力はこんなもんじゃありません!!」
「何格好つけてんのよ!!鼻血でその血がついたこと考えると、かなりかっこわるいわよ!!」
「ふふっ、やりますね。咲夜さん!」
「いえいえ、ビビットさんこそ」
「「ハッハッハッ!」」
「なんか今一番いらない友情が芽生えた!?」
レミリアが頑張って二人をさばいていた。
「ふふふ……アハハハぁ!白夜さぁん!何で私だけ見てくれないんですかぁ?じゃないとぉ……手足切り落として私の(見せられないよ!)よう道具にしますよぅ?」
「怖い怖い怖い!?怖いから!!麟、ヤンデレ化してるから!!……あ、ちょ、まっ、アーーッ!?」
「「…………」」
「ちょっと!?無言で私に這い寄らないでくれない!?しかも二人とも目が死んで、ゾンビみたくなってるわよ!ち、ちょっと!まっイヤァァァァァァァ!?」
俺とレミリアは、色々された。
「…………なぁにこれ?」
その混沌は、パチュリーが訪れるまで続いた……。
次回!弾幕はパワーだZE☆




