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東方白來伝  作者: 冴月(元:九尾の白狐)
一泡吹かせよう 編
31/67

・さぁ、修行だ……じゃなくてデート?編[麟編]―②

 えー、只今、太陽の畑の端っこに居ます。


 麟はさっきから早く行こうと服をグイグイと引っ張ってくるのだが、しかし。


「(行きたくねぇなぁ……)」



 だって戦闘凶の幽香から戦闘からにげたんだぞ?会ったら何て言われるか……それとも殺られるか……。


 なにしろあいつはSだからな。家に入ったら人間を馬車にして遊んでるかもしれん……。しかし。



「……行かないんですか?」



 服をキュッと掴み、ウルウルとした瞳で見上げてくる麟にどう対抗出来ようか。いや、出来る筈がない。



「じ、じゃあ行こうか」



「はい!」



 俺達は太陽の畑にある幽香の家に向かった。



-----------



「幽香さ~ん!いますかー!」



 ドンドンと幽香宅の扉を叩く麟。その、ドンドンという音を聞くたんびに俺の死期が近づいてくるような気がする。



 そんな馬鹿な事を考えていたら、遂に奴がやってきた。



「あら、麟じゃない」



 ピンク色の傘を持ち、優雅な笑みを浮かべながら近づいてくるドえ……。



「誰がドSよ!!」



「ふべらぁッ!?」



 幽香に傘で殴られた。ってか、何故幽香は心が読めるんだ?読めるのは覚り妖怪だけで良いのに……。



 とりあえず、ぶっ飛ばされた体勢を直し、俺は幽香に話しかける。



「ひさしぶりだな、ゆうかりん」



「ひさしぶり……かしら?そもそも貴男とはちょっと話したぐらいのだけれど」


「もっともだな」



  ハハハっと(某ネズミじゃありません)俺は笑う。


「それで?何死に来たの?」



「字が違うから……」



「あぁ、そうね。何しにきたの?」



「まぁ……暇つぶし?」



 そう言って麟をチラッと見る。



 麟が代わりに答えた。



「私が幻想郷案内してるんですよ。私も暇ですからね」



 ……麟、二人して暇とか言ったら俺達仕事してないみたいじゃないか。



「案内……ね。良いわねぇ、暇で。私には花の手入れっていう大事な仕事があるからね」



「あれ?それが仕事なら収入源はなんですか?」



「あぁ、たまに私の育てた花の中に薬になる者があってね。それを永遠亭に売ってるのよ」



 あー…なる程。長年(?)の謎一つ解明だ。



「さぁ、白夜さん。日が暮れちゃいますし、次に行きましょうか」



「ん、そうだな」



 麟の提案に俺は頷く。そして、幽香に別れの挨拶をしようとすると、「ちょっと待って」と花を持って近付いてきた。


「これは……?」



「幻想入り記念よ。土に植えれば根が生えるから育てると良いわ」



「お、サンキュー。育ててみるよ」



 そうお礼を言うと、何故か幽香は悪魔みたいな笑みを浮かべる。



「……ちなみに言っておくけど、枯らしたら承知しないわよ?」



 あ、そう言うことか。



「わ、分かってるよ」



 その悪魔の笑みに少々の恐怖を覚えながらも、花を枯らさない事を誓う。と、幽香は普通の笑みを浮かべ、「ならいいわ」と言った。



 そして、幽香が戻ろうとした時、麟に何か囁く。



「(デート頑張りなさいよ。麟)」



 そうお礼を言うと、何故か幽香は悪魔みたいな笑みを浮かべた。



「……ちなみに言っておくけど、枯らしたら承知しないわよ?」



 あ、そう言うことか。



「わ、分かってるよ」



 その悪魔の笑みに少々の恐怖を覚えながらも、花を枯らさない事を誓うと、幽香は普通の笑みを浮かべ、「ならいいわ」と言った。



 そして、幽香が戻ろうとした時、麟に何か囁いた。



「(デート頑張りなさいよ。麟)」



「(!?な、なんで……)」



「(ふふっ、見ていれば解るわよ)それじゃあね。白夜、麟」



「おう。またな」



「さ、さよなら……」



 そうして俺達は次の目的地に向かった。

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