七色の人形使い
正直な所、ここ白玉楼に来るまで一日も掛からないと思っていた俺だが、2日間も家に帰って居ない事に、夕食食べさせて貰いその後泊めて貰い、再び起床したとき気づいたのだった。
そして、白玉楼の二人にあいさつをして再びmyhomeへ帰った。
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「到着……っと」
「疲れましたねぇ……」
魔法の森にある(後に判明)我が家のドアを開ける。
なんだかんだで2日も家を開けていた。……俺、まだここ来て一日も居ないのに。
とりあえず家の中に入り、妖夢から貰った半霊饅頭(ゆゆさま名)をちゃぶ台に置こうとするが……。
「「……きったねぇ(ないです)……」」
家中誇りだらけになっていた。
「……とりあえず掃除だ」
「はい」
とりあえず二人で掃除をする事にした。
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掃除してから二時間後。最後の顔合わせとしてアリスのとこに行く事になった。
つうか、何でこんな時間かかったんだ?1日ありゃ終わると思ってたんだがな。
「あ、白夜さんなんか服いります?」
麟が掃除で出た山ほどの埃を自身の弾幕で吹っ飛ばしながら聞いてきた。……だめじゃないのか?
「服?何でだ?」
「アリスさん、人形作ってるからそれを応用して服を作ってるんですよ。そして、売ってるんです」
へぇー。アリスそんな事してたのか。でも……。
「別にいらなくないか?」
俺がそう言う。すると麟は「はぁ~」とため息を何故かつく。
「だって、なんか浮いてますよ。そのまんまだと」
そう言われて自分の服を確認する。そして、麟の服をみる。
「うん。浮いてるな」
「でしょ?」
この際だ。アリスに作って貰おうか。
「そんじゃ行こうぜ。麟、案内任せた」
「はい。任されました」
そうして、アリスの家に向かおう訳だが……。
「買っちゃった~♪おニューの生地~♪」
向こうからアリスが明らか上機嫌ですっ!!と言う感じで歩いてくる。
「あ、白夜さん。アリスさん来ましたよ。行く手間省けましたね」
麟もアリスに気づき俺に言ってくる。
「ルルル~♪……あ、麟ちゃん!!」
アリスが麟に気づき、声をかけてくる。
「アリスさん、お久しぶりです!この前はありがとう御座いました!」
麟とアリスに何があったかは分からないが、麟がアリスにお礼を言う。
するて、アリスが顔を輝かせた。
「お礼なんかいいわよもう♪ほんっと麟ちゃんは律儀なんだから♪ムギュー」
アリスが麟を抱きしめる。麟もまんざらでは無いらしい。
……なお、麟に変わって欲しいと思ったのは余談だ。
「さて。……ん?あなたは?」
ようやく俺に気づいてくれたアリス。
そこで自己紹介。
「俺は出雲白夜。女みたいな顔してるけど男だ。最近幻想郷に入ってきて、今は麟の家に泊まらせてもらっているんだ。よろしく」
俺が自己紹介をした後、アリスは「出雲白夜……?」と呟き悩んだ後。思い出したように言った。
「あ、あの妖怪の賢者が言っていた人ね。私はアリス・マーガトロイド。なんか知らないけど、七色の人形使いだとか言われてたりするわ。よろしくね」
こうして、俺の長かった顔合わせが終わった。